2018.02.12


オウケンムーンが抜け出しました。

確たる馬がいないなぁと思っていましたが、馬場を観てパドックを観て、さらに迷うことになりました。前夜の雨で多少渋った馬場、内から乾いていくこれまでの傾向から、外差しを避けるイメージができていました。そしてコスモイグナーツの逃げ、過去2戦からして突っ込んだハイペースはないと予想し、好位で立ち回れる脚質にアドバンテージをみての本命アメリカンワールド。…ねぇ。

道中アメリカンワールドとほぼ同じ位置にオウケンムーンとサトノソルタスがいましたからね。展開とポジションを読んで、馬券につながらないまずいケースになりました。ステイフーリッシュ、グレイルを下げたところまではよかったんですけどね。


公式レースラップです。
12.9-11.1-11.7-12.3-12.2-12.4-11.7-11.5-11.6

ちょっとパワーの要る馬場だと感じていました。しっかり加速して残り1ハロンを粘りこめる血統背景、と考えると、トニービンはいいですよねー。白いシャドーロールのせいか、リプレイを観ながらオフサイドトラップまで記憶から呼び起こす感覚。本命の決め方を誤りましたね。

直線までうまく内にこだわる北村の判断のよさはありつつ、展開はシンプルでしたので、次走が試金石になるでしょうか。ダービートライアルで好走するイメージなら容易かなと思いますが、中山2000はどうでしょう。成長途上の馬体に細かい立ち回りを求めるレースを選ぶのか、レース選択が注目かなと思っています。

父オウケンブルースリ、ジャングルポケットの荒々しさとはちょっと異なるイメージでしたが、ムーンのちょっと頭の高い走法はブルースリと近しいようにも。昨年は種付け1頭との報道を目にしましたので、これで少し増えてくれるといいですね。


大外から差しに回る3歳春のハーツクライ、近年の府中ではなかなか難しいなぁと思っていました。グレイルの馬体、パドックではよく見えましたよ。いまじゃない、と自分に言い聞かせて評価を下げた次第です。個人的には父と同じステップで皐月賞をパスするのが得策のように思っています。

そうすると同じハーツのゴーフォーザサミットの末脚はどうするんだ、という話ですよね。個体が違いますから傾向だけでは語り尽くせないと屁理屈をこねつつw こちらの方が父の3歳春そっくりと思って観ていました。スタートから下げて内、という田辺の策も嵌っていましたね。先週の東京新聞杯でいうサトノアレスだと思っています。…そっか、リスグラシューを選び取る感覚があればオウケンムーン本命も可能だったかな。

ステイフーリッシュは少し陣営の気合が移り過ぎたか、腹回りがギリギリという見栄えでした。小さめの馬体にマイナス12kgですから、パワーの要る馬場では差し切るには至らなかったという見立てです。

エイムアンドエイド、というよりミナリクの強いマインドがスタートからの先手争いではっきり見えましたね。コスモイグナーツとの雁行、結構長かった。おそらくは控える選択肢をもちながらの主張。最後3着まで残しましたから、ペース判断も外れていなかったでしょう。日本のレースの特徴に慣れるのは早いかもしれませんね。


アメリカンワールド本命の反省をしなければ。馬体は立派でしたし成長途上なりに仕上がっていましたし、決してスプリントしかないという馬格や筋肉でもないと思っているのですが、パドックでは幼い面を出していましたね。チャカチャカと小脚を見せたり、引き手を頼る仕草をみせたり。このあたりに目をつぶっての本命視でした。

気性面はレース運びに影響なかったと思いますが、未勝利のラップを考慮するともう少し軽い馬場の方がよいのかな。キトゥンズジョイの筋肉質は、パワーを持続する馬場での末脚持続には不向きだったと受け取っています。好素材には違いないでしょうから、次で巻き返してほしいなぁ。…いずれは距離短縮してくるかもしれません。



京都記念も少々。クリンチャーでしたかー。

公式レースラップはこちら。
12.5-11.5-13.3-13.0-12.7-12.6-12.2-12.2-12.2-11.8-12.3

クリンチャーが押し切ったということと同じくらい、藤岡佑介の先行策が勝ったという印象です。スタートからしばらく、強い加速を求めないニュートラルな先行策。1コーナーで4番手に収まっていますが、プッシュして出していないあたりに上手さを感じます。

4コーナー手前、外からレイデオロがポジションを求めに行ったあたりも「静」を貫いていました。直線入口でぽっかり進路が開けているのもこの賜物と思います。先行馬が「差し」ましたからね。この

藤岡佑介、年末のガンコあたりから気にしていましたが(今日もガンコで勝ってますね)、佐藤哲三のコラムでも近々の騎乗が評価がされていました。アーネストリーを勝たせるイメージについてふたりが話している記事を見た記憶があります(おそらくnetkeiba)がそういえば同じ勝負服ですね。道中の追走に無理がないのだと理解していますが、先行させたらこわいジョッキーになっています。重賞制覇はここのところの変化の、ひとつの結実であるのでしょう。


レイデオロはなんとかまとめた3着という感想。スローの向こう正面で控えない判断、バルジューの攻めの姿勢は乗り替わりを考慮すれば評価してよいのかもしれませんが…。スタートで後手を踏んだことで立ち回りが難しくなってしまった、…という点は前走でも同じですね。

新馬戦以来の重馬場、決して上手でないスタート、ひとつ外に先行するクロコスミア岩田。スタートで後手を踏み、序盤でアドバンテージを取れない条件は揃っていたと理解しています。それを踏まえると悲観する内容ではなかったかな。

2年連続でダービー馬が敗退。京都の重馬場で末を失い粘り切れない、という事実は、ダービーがあらゆる条件を包括したチャンピオンを輩出する舞台ではないことを物語っていますね。…それも普通と捉えればよいのか。甲子園優勝とプロ野球日本一は必ずしも直結しませんしね。例えが微妙かもですが。

チャンピオン引退後は後釜探しという発想になりがちですが、キタサンブラックとの比較はちょっと酷でしょう。そりゃあ気持ちはよくわかりますけれども、だいぶタイプが異なりますしね。

主戦が鞍上に帰ってくるでしょうし(京都のパドックにいたみたいですね)、できればシーマクラシックに行ってほしいですねー。今日よりはメイダンの方が合っていると思っています。


ディアドラを買って観ていましたが、この状況で差せないとは。ちょっと厳しい結果になりました。3コーナー、登坂時に置かれているんですよね。悪いポジショニングではない分、末脚を伸ばすには馬場を叩くパワーに欠けた、という評価でよいのかな。体調がガタッと来なければ、次走もう一度見直したいと思っています。



最後に。

東京最終、ライアン・ムーアが休み明けのランガディアをゴールへねじ込んでいきました。その横で6着だったレッドアフレイム、14番人気を武藤雅がそつなく先行させていました。おそらく控える戦略を取っていたら、人気相応に着順を下げていたと思われます。もしあのポジショニングでそのまま力のある馬だったら、と期待をもたせる騎乗ぶり。好感を覚えました。

土曜に31勝目を挙げて、G1へのエントリーが可能になっています。さすがに直近のフェブラリーSは間に合わないでしょうが、春のG1参戦、楽しみになりました。

2018.02.10


リスグラシュー、ひとまわり強くなってましたね。

スタートから中団追走、3コーナー付近で少し引っ張った場面もあったようですが、直線に向いてスパッと抜け出しました。実力拮抗したメンバー構成だなーと思っていましたが、50秒を切った坂路追い切りタイム、パドックでみたトモのボリューム、比較的にポジションを取りに行ける脚質、と諸条件を考慮してリスグラシュー武豊を中心に。正解でしたね。

公式レースラップです。さすがにこれは。。。
12.4-11.4-11.6-12.2-12.4-11.1-11.0-12.0

以下はmahmoudさんのツイートから。
12.4-11.4-11.6-12.2-12.4-11.2-11.3-11.6

3、4コーナーで溜めが効いた分、ラストの失速幅はさすがに大き過ぎると思っていたので、後者のラップは納得感があります。リスグラシュー以下、かなりの馬がゴールまでバテていませんからね。

ただ、直線に向いて急加速する馬群の中から、グレーターロンドンの内を切れよく抜け出してきたあたりは、リスグラシューの反応がこれまでより鋭くなっている様子。3歳クラシックはこの勝負どころの反応で悔しい思いをしましたからね。ハーツクライらしく、古馬になって馬体が本格化してきたかな。

3、4コーナー中間、先行勢のペースが落ちたことで少し余裕をもっていた前との間隔がぐっと縮まってしまいました。前の馬が迫る感覚と追い抜きそうな感覚がリスグラシューにあったかもしれませんね。そこを何とか逸らした鞍上。ペースの加減速を前目で受け切ったあたりは、今後につながっていくのでは、と期待しております。阪神牝馬からヴィクトリアマイル、いいんじゃないでしょうか。


2着サトノアレスは後方から終始インという割り切った策。ラスト先頭に迫った脚力は見逃せませんが、この日のリスグラシューよろしく、ペースの加減速を前受けできるかというと。。。 なにやら内がつけるサトノアラジンのようにも見えております。ただ、心身の完成途上と考えるなら。今後のレース振りがどう磨かれていくか、変化を期待していてもいいかもしれません。

3着ダイワキャグニーは外枠が堪えた格好。G1でもやれる目途はたったように思います。もうひとつ馬体がパンプアップするといいイメージなのですが、そういえば上のミエノワンダーにも似た印象をもっていたような。

ハクサンルドルフ、ダノンプラチナは直線外に回さざるを得ない時点で残念ながら上位争いは難しく。ダノンプラチナは好調の時に近づいては来たかな。もう少し伸びやかなストライドだったと思うのですが、蹄のせいなのか。。。

グレーターロンドンは川田がポジションを求めに行きました。馬群とは少し距離を置きながら、慎重に内へ内へ寄せていく向こう正面。それでも力んだ追走になっていましたね。一生懸命に、気を入れて走るタイプなのでしょう。3、4コーナーのペースの緩みを味方につけられず、直線半ばで力みきれなくなっての失速と見えました。天皇賞秋の積極策がここまで連なっているように感じます。後ろから進めて、レース後半に力むようチューニングし直すのがよいような。。。 そして言うほど簡単ではないような。。。 少なくとも次走は様子見が賢明かもですね。

アドマイヤリードは直線半ばでデンコウアンジュに前をカットされる格好。脚色の差はありましたから決定的な不利ではないですが、いいところなく流れこんだという結果に。ペースに左右されてしまう面はどうしても、というところでしょうか。仕上がりに不安はない認識ですので、調子落ちがなければ嵌るときにしっかり狙っておきたいですね。



きさらぎ賞もちょこっと。サトノフェイバーの逃げ切りでした。

古川の負担をかけない道中の運びはお見事でした。後続からプレッシャーはあったはずなんですけどね。決して恵まれての勝利ではないと思っています。次走スプリングSがクラシックに向けての試金石になりそう。サニーブライアンっぽいイメージをもっていますが、どんなレース運びになりますかね。

ダノンマジェスティの鞍上がビシバシ叩かれておりますが、個人的には個体の特徴も厩舎の仕上げもしっかり背景にあるものと思っています。松若についてはレース直後から感想は変わっておらず、内にいれる選択肢はなかったのか、というもの。佐藤哲三のnetkeibaのコラムでもそのあたりに触れていて、ええ心強い限りですねw

坂を下りながら右回り、というコースはトレセンにはないでしょうから、十分なエクササイズは望めないでしょう。まして右回りのデビュー戦で外へ逃げていたわけですから、レース中に何らかの予防策を描いていたと思うんですけどね。

古い記憶でアレですが、オースミタイクーンのマイラーズカップを思い出しました。武幸四郎の初重賞制覇、デビュー当週で4コーナーを満足に回れない様が画面からも伝わってくるのですが、外に馬を置けたことで大きく膨れることなく直線に向いていました。…あんな感じで。と思った次第です。いまいまどこかで映像観れるのかな。



最後に。

当日は府中で観戦できました。お昼に到着したところ、若干数指定席が空いており。気まぐれが働きましてそのままB席に。屋外なのでやっぱり少し冷えてしまいましたね。9レースあたりからはパドックと返し馬と暖房の効いたエリアを行き来する形に。…あまり指定席の意味がなかったかなw

でもやっぱり返し馬を見逃さなくて済むのは大きなメリットですね。中継ですとカメラワークの都合、すでに並脚になっている馬をどうしても観ることになりますので。画面4分割とかあれば、…それは忙しいかw

書いておくべきはゆりかもめ賞。ブラストワンピースの末脚を生で観れたのは大きな収穫でした。スワーヴリチャードをほんの気持ち器用にしたイメージ。トップスピードにはいった際の馬体の伸びと回転の鋭さはなかなかだなぁと。直線長めの大箱を使ってもらいつつ、ダービーで会いたいですねー。


2018.01.22


ダンビュライト、初重賞制覇となりました。ここで獲ったかぁ。

先に反省から。本命のミッキースワローのポジショニングもかなり読み違えていました。でもそーなんですよね、天皇賞春からの逆算でいえばあの折り合いと結果的なポジショニングは納得。なんでもっと前目にいと思っていたんだろう。。。 前半のポジショニングが1、2着を分けたポイントと思っています。

公式レースラップです。
12.8-11.2-12.3-12.5-12.5-12.0-12.2-11.8-11.8-12.1-12.1

ミルコは積極的にポジションを求めていきましたね。2ハロン目のきついラップをほぼハナ争いする勢い。1、2コーナーでマイネルミラノが先頭に立ちましたが、逃げ馬のスタミナに対して十分けん制の効いたレースの入りとなりました。トーセンビクトリー田辺あたりが前々を狙うかなとも読んでいたのですが、早々に控える判断に切り替えていましたね。

ラスト1ハロンまではマイネルミラノの競馬。前半に少し息をいれてのロングスパートは持ち味を生かした戦略と思います。ダンビュライトはこれを虎視眈々と追いかけるポジションに収まることができました。少し早めに動きたかったという主旨のコメントは鞍上ミルコから。11秒台前半を求められない上がりに「した」と言う方が適切でしょうね。

なんといいますか、ルメールと武豊が育ててデムーロが収穫した、という戦歴。大成しない素質もあるなかで、それぞれのトップジョッキーの持ち味を後押しとしてここまで来れたのは有難いなぁと思う次第。個人的にはPOG指名馬、ここかという複雑な思いもありますけどね。

親仔制覇も素晴らしく。ルーラーシップのAJCCは2012年、不良馬場を大外ぶん回しで差し切りでした。悪馬場をこなすのはよく似ている一方、息子の方が器用ではありますねw 特にゲートw

このあとは大阪杯とのこと。ミルコにはペルシアンナイトがいますし、この後の鞍上がどうなるかは2、3月の中距離重賞も踏まえたうえでの判断になるでしょうか。今日ゴールドアクターに乗っていた元鞍上という線もありそうですね?


ミッキースワローは強い2着。正直この中では抜けていると思っていました。冒頭に書いた通り、春のG1の目指し方からちゃんと逆算して今回のレース振りを予想すべきだったと反省。おそらくですが陣営も鞍上も、敗戦自体は淡々と受け止めているのではないかと思っています。

天皇賞春に向けてのローテーションが気になりますね。考え得るのは金鯱賞、日経賞、阪神大賞典あたりでしょうか。これまでの使い方からすると直行という可能性も。…金鯱賞ではない気がしますが、どうなるでしょうか。


ショウナンバッハははじめから先行策だったように見えていますが、思った以上に前がかりに。離れた4番手と、とてもリラックスしやすいポジションに収まっていましたが、どうやらリラックスした追走ではなかった様子。レース後戸崎は距離短縮を示唆するコメント。控えて切れを活かしてきた馬ですから、次走の距離と戦略が気になります。


ゴールドアクターは鞍上武豊が無理をしませんでした。ミッキースワロー、ディサイファが仕掛けた際、ショウナンバッハが直前にいたため動けなかったという状況はあったようですが、そのあとは…。4コーナーに向けていくつか促すアクションはありましたが、直線は流すのみ。最下位という着順以上に、コンディションが心配です。前後のバランスがおかしいとの鞍上のコメント。個人的にはパドックをみてかなり評価を下げましたが、そこまでわるいのかな…。


ディサイファは蛯名の反応が秀逸。ミッキースワローを追撃するあの動きは勝負に行っていましたね。小島師引退に花道をもとめる仕掛けだったと受け取りました。結果としてレース中に勝ちを狙えるチャンスは訪れなかったかな。積極的に進めての4着は善戦と思っています。



最後に。

中山最終ではフローレスマジックが快勝。ゆっくりめのスタートから向こう正面にかけてじりじりとポジションをあげるルメールのリード。力の違いを見せながらきっちり勝利につなげてくれました。こちらも個人的にPOG指名馬。ダンビュライト、フローレスマジックがともに4歳1月に勝利を挙げるとは。ホントにPOG向いていないのかなw

両馬とも引き続き期待していますよ、もちろん。指名した分、馬券での上げ下げは正確にいきたいですねぇ。


さて、1月はレース回顧をほぼ書きませんでしたねぇ。年明けから仕事のペースがあがっていまして、だいぶ割り切った格好です。レースは観ていますし、ちょっとでも書いておくと後で効くんですよね、いろいろ。ざっくりでもいいから書こうかなと思っております。

2018.01.06


遅まきながら回顧です。エネイブルの完勝でしたね。

レース直後からこちら、いろいろな言葉が脳裏に浮かんでいましたが、ことレースの解説、特にフランキーのポジショニングについてはnetkeibaの福永のコラムがとても適切と思っています。本人は自身が解説している場合ではないというコメントで締めていますが、いや、秀逸な解説ですのでぜひ今後も。それじゃダメかw あ、欧州の馬のフォームについても面白い指摘がありました。全文は有料かな。
【ユーイチの視点】凱旋門賞回顧『無念の15着…サトノダイヤモンド&ノブレスの挑戦を振り返る』 - 福永祐一 | 競馬コラム - netkeiba.com

アイダホがくれば外へ、オーダーオブセントジョージがくれば外へ。スタート直後の変則的なコーナリングを利用して内枠発走のデメリットをじゃんじゃん中和していくフランキー。オブライエン陣営は前と外からエネイブルを囲んでしまう戦略、というのはだいぶ見て取れましたね。囲まれないようにというフランキーのハンドリングに応えるエネイブルの俊敏な反応は力のある馬だからこそ、といえそうです。

序盤のポジションのせめぎあいの最中、エネイブルはだいぶ行きたがっている様子でした。これもフランキーがうまくこなしておりましたね。ブレーキ、ではないんですよね。前進気勢はそのままに首の動きを適度にホールドするといいますか、ギアがかっちり噛み合わないように力を逸らすといいますか、…あーでも、このあたりを解説するならnetkeibaの「哲三の眼」がよいのかなw 上記コラムでは連動性という言葉を多用していますね。 …すっかりステマのようになっていますが。ステマも死語でしょうかねw

一瞬だけサトノノブレスがエネイブルの外に並ぶスペースができていましたが、すっといけるようなら結果も違っているはず。川田は序盤から積極的でしたが、サトノ2騎の連動性という意味ではもうひとつだったでしょうか。このあたりはラビットという価値の隔たりもありますからね、急に日本人ジョッキーを采配しても、という面はあったかもしれません。

直線残り300からはもうエネイブルの独壇場。直線に向いて外にハンドルを切った瞬間に、あー勝つなーと思って観ていました。強かった。ヨークシャーオークスの物見はなんだったのか。

ゴスデン師はレース後から現役続行に意欲を見せていましたね。年が明けて2018年、今後は新生ロンシャンでどんな走りを披露することになるか、楽しみです。

馬券はエネイブルから。ユリシーズも押さえていましたが、クロスオブスターズもしっかり相手に含めることができました。馬単で的中いたしました。バルザローナは2着狙いだったかな、個人的には父シーザスターズと馬場コンディションのマッチングがプッシュ材料になりましたね。



サトノダイヤモンドは15着と大敗。残念のひと言、です。

馬場が敗因、という表現が散見されました。実際ルメールも「これほど深い馬場は日本では経験できない」とコメントしています。
コメント | 2017凱旋門賞 | JRA-VAN ver.World

中間に喉のコンディションが疑われたことも敗因に挙げられるかもしれません。現地でもう少し強く攻めるつもりだったという記事も目にしましたのでね。

個人的な見立て。プレップレースを踏まえて、フォームは結構な適応を見せていたように思っているのですが、どうでしょう。馬場が敗因であることを否定するには及ばないながらも、短期間なりに強くグリップする走りを身に付け始めていたように観察しております。

ただしフォームが適応を見せても、レースを通してそのフォームを崩さずに必要なスピードを維持し続けられるか、つまり重い馬場を強くグリップして掻き込み続けるスタミナ(筋力と心肺機能)を発揮できる状況にあったかというと、…何ともいえないところですね。このスタミナ、持久力に欠けたことが主な敗因と理解しております。敗因分析のなかにはこれらを分けずに、端的に「馬場が敗因」と語られているものもあるように思いますが、分けて捉えておきたいところです。

サトノダイヤモンドの持ち味は軽いグリップで加速できる馬場での失速率の低い末脚、と思っています。きれいに脚を回転し続けるための筋肉と心肺機能の鍛え方は、強いグリップで加速し続けるパワーとスタミナ重視の末脚とはだいぶ異なるベクトルをもっているのでしょう。

ペガサスワールドカップを制してドバイに乗り込んだアロゲートのバファート師が、日本のダートレース遠征に関連してコメントしていたのを覚えています。個人的にはここにヒントを見ています。報知の記事でした、以下に引用しますね。
『米国のダート競馬で一番必要なのはスピードです。スタミナも必要ですけど、長い距離のスタミナと違うスタミナです。スタートからゴールまで持続できるスタミナが必要。調教でトレーニングすることが必要だと思います』
【ドバイ・ワールドC】世界ランク1位・アロゲートを管理するバファート師に聞く : スポーツ報知

同じくらい高い心肺機能でもエクイターフ向けの筋肉や心肺の鍛え方、理想のフォームの会得は、スタートからバンバン飛ばしてバテ合うアメリカダートのそれとは大きく異なっているでしょう。欧州の芝コース、特に含水量の多いコンディションには同様のことがいえそうです。

そして、ここに血統が関連するとも思っています。特にディープインパクト以降の凱旋門賞挑戦、ざっくりいえばこれはサンデーサイレンスの挑戦をサドラーズウェルズが阻んできた歴史、ですものね。

サンデーの適応とサドラーの適応。それぞれにローカライズして長く君臨している血統ですから、その王者の適性に挑むのは大変な難易度である、ということなのでしょう。…こう書いてしまうと、日欧どちらにも適応を見せたデインヒルの凄さを改めて思いますね。

ちなみにエルコンドルパサーについては、いわゆる「現地化」という、その後もほぼ取られていない陣営の戦略がありましたからね。ここ20年のチャレンジの端緒であり、模範でもあり、異端でもある、というのが妥当な認識と思っています。

エネイブルはサドラーズウェルズ2×3。よりによって、という濃いインブリードですね。個人的には父ナサニエルの母系に入るシルヴァーホークも気になります。そうなんですよ日本にもいましたよね、シルヴァーホークとサドラーズウェルズを、そしてサンデーサイレンスも包含したチャンピオンホースが。ひょっとしたらモーリス産駒から日仏を跨ぐ適性をもった馬がでる、かも?しれません。でないかもしれませんw


サトノダイヤモンドの2018年春は国内専念。金鯱賞から大阪杯、宝塚記念の3戦と発表されています。ただ昨年と異なるのは、凱旋門賞という秋の目標を明示していないこと。ファンの側からすれば陣営の思惑は邪推するばかりなのですが、適性と調子を加味して、秋の目標は柔軟に捉えているのでないでしょうか。池江師の私怨ともいえる強いこだわりからすれば、非常に冷静なマネジメントの視点をもっているようにも映ります。すごい勢いで周囲から止められたのかもしれませんが。

敗戦からこちら、ようやく凱旋門賞とサトノダイヤモンドが相対化されて語られるようになってきた気がしています。それだけ陣営の熱が強かったのかもしれません。より適性のある舞台を求めることもまた選択肢のうちですよね。そのうえでの再挑戦であれば、そりゃあもう全力で応援したいと思います。



最後に。

2012年9月の優駿に掲載されている、角居勝彦と伊藤雄二の対談。思い出したので引っ張り出してみました。その中で角居師は「取りやすいG1にはチャレンジした」とコメントされています。確かにアメリカンオークスや香港マイル、メルボルンカップなど早いタイミングからチャレンジされていますよね。

そして「残っているのはアメリカのダートとヨーロッパの芝」「これは日本馬の特徴と異なるから難しい」という見解も。それでも挑戦しなければというコメントもあり、頼もしい反面、ある種の悲壮感も纏っている印象も覚えております。凱旋門賞はここにあたりますものね。

一方で同師の管理したウオッカ、かなり府中に偏ったローテーションが当時から賛否を呼びました。適性のないところは使わない、という選択もありだとは思っています。それもまた管理する側の判断の範疇でしょう。

多分に個体の資質によるのでしょうが、これまでのノウハウを駆使して、可能なチューニングを施して適性の異なるであろう舞台に挑む陣営があるなら、その姿勢こそ評価していきたいと思っている次第です。

2017.12.31


コパノリッキーが有終の美を飾りました。

NARの中継映像では、1周目の残り100手前から1コーナーにはいる直前まで、一番肝心な先行争いの場面が映っておりません。JRAのようにパトロールビデオがあれば是非観てみたいのですが、これが見つからず。。。

公式レースラップはこうでした。
12.2-11.1-12.2-13.0-12.8-12.9-12.9-12.6-11.7-12.8

先行したのはケイティブレイブを制したコパノリッキー。これで勝負がほぼ決しました。スタートをしっかり出るようになったあたり、JBCスプリント参戦は奏功しているように思えています。

その後のペースダウンと直線に向いてからの一気のスパート。パワーを要する馬場ながら、パワーと回転力があれば先行押し切りが可能なコンディションと見ていましたので、マイペースで進めたコパノリッキーにはうってつけの展開となりました。

残り400からの一気のスパートまで、ほとんど有馬記念のキタサンブラックと同様の運び方でしたね。一点だけ、ケイティブレイブとのけん制があった分、2ハロン目のラップはかなり速いものになったのが異なる点でしょうか。2頭とも、きついラップをどこまで続けるかという間があったことでしょう。

たらればですが、ここでケイティブレイブが主張しきったらどうなっていたかなと。福永は十分けん制した旨のコメントを出しているようですが、もうひとつブレーキを踏まず、コパノリッキーより内枠であることをアドバンテージにし続けたなら。惨敗の可能性が高いとは思われますが、レースにいっての柔軟な対応力を磨いてきたのは、まさにG1を取るためでしょう。1番人気がペースを握るための攻め。もう少し思い切ったそれを見てみたかったですね。


コパノリッキーの鞍上田辺は相応の緊張感をもって臨んでいたようです。やるべきことはシンプルだったとしても、実際にレースでできるかは未知数ですからね。残り100でターフビジョンを見て、そこでほぼ確信したのでしょう。リズミカルに打っていた左鞭を止めて、余裕をもった追いに変わりました。

14番人気で制したフェブラリーSが、その後の活躍のきっかけになったという主旨のコメント。普段のコメントは照れ隠しのおふざけ調が多い印象ですが、今回ばかりは裏表ない真摯なコメントでした。ラストを飾れた万感の思いがじわっとにじみ出ているようで、よい勝利ジョッキーインタビューでした。


2着サウンドトゥルーは安定の末脚。これが嵌るにはどうしても展開の後押しが必要になりますね。仕上がりは変わらずよく見えていましたので、あとは展開のみ、ですね。4着アポロケンタッキーは正直あと2週くらいほしかったかな。前走取り消し後に笹針を施したようで、柔らかさはありつつももうひとつ絞れるくらいという馬体の印象がありました。先行できない流れもあり、道中の手応えのわるさもあり、どちらかというとよく4着まで善戦したな、という印象です。


本命はインカンテーションでした。前走武蔵野Sとは相当に異なる馬場コンディションとは理解しつつも、パドックではいい雰囲気だったんですよね。いっしょに繰り出していた悪友がコンパクトなトモであることを指摘してくれていたのですが、調子の良さを決め手にしてしまいました。3コーナーでバルダッサーレに速めに来られたのも影響したか、直線に向くまでにガス欠気味になってしまいました。今後のG1を期待するなら、フェブラリーSかなぁ。


ヒガシウイルウィンは中団ままという8着。パドックでは馬格で見劣りしていました。まだ3歳ですからね。もうひとつパンプアップするには少し時間を要するかな。それがそのまま排気量の差であったとも思っています。


最後に。

当日は先のとおり、悪友と大井競馬場におりました。相変わらずコパノリッキーと相性のわるい自分をこれでもかといじりまくりw 買わないなら買う、的なアレですね。パドックの仕上がりをみて、さすがに無印にはできないと話すと、何とも中途半端という扱いを受ける始末。いや、予想を純粋に楽しみましょうねw

ラーメンフェス真っただ中でしたが、やはり当日はどこも長蛇の列。相対的に少し列の短い、中津のから揚げをゲットしました。大ぶりでおいしかったですね。馬券を買うのは旧スタンド、観戦はゴール前を外して。やはり新しいスタンドには相対的にひとが多いですからね。観戦の流れはだいぶまとまってきたと思っています。

でもあのラストラン、あの末脚をしっかり馬券的中で楽しみたかったなぁ。G1最多勝となる11勝。素晴らしいパフォーマンスでした。お疲れさまでした。