2013.11.25


ジェンティルドンナが連覇を果たしました。

いやー、このジャパンカップウィークはずっとお仕事に忙殺されておりました。土曜も出社、キャピタルSで複勝をちまっと買った程度でした。ホントは外国馬の府中での追い切りとか、各陣営のインタビューとか、ゆっくり目を通しながら逡巡する時間が欲しかったんですけどね。当日は現地に乗り込めたので、まぁそれだけでもよかったかな。

土曜の深夜にもろもろの映像をチェック。スマホでちまっと買ったキャピタルS、掛かり気味でダラッと脚をつかったシャイニープリンスは外枠があだになった様子でした。次でもう一回狙ってもよいかなと思っています。反対にサトノギャラントは次がちょっと買いにくい印象。2月の府中を狙うならそこが試金石でしょうか。

同じく土曜のオリエンタル賞。芝2000mでの逃げ切り。ソルレヴァンテは緩急の少ない12秒前後のペースから、坂下11.4で逃げ切りを決めていました。後続が控えすぎたというより前が止まりにくい馬場なのかなと推察。後ろから届くにも逃げ残るにも展開の注文が要る、ただし前々で運んだ方が有利。このくらいのイメージを脳裏にひっかけつつG1の追い切り映像をチェックしました。

ジェンティルドンナ、エイシンフラッシュは平行線、ゴールドシップは若干首が高く力が上に逃げ気味で、ちょっとどうかという印象でした。スマートギア、デニムアンドルビー、トーセンジョーダン、ヒットザターゲット、外国馬ではシメノン。動きに好感を持ったのはこのあたり。ただし飛びぬけてよい出来の馬も見当たらず。当日のパドックで補正がはいるとしても、この時点でほぼジェンティルドンナ中心に予想を組み立てる算段になっていました。

…直線で「ライアン!」と叫べるなぁと密かな野望を抱きつつw 府中に参った次第です。渾身の競馬の神様ギャグ、同僚には「短期免許の方」と説明してもわかってもらえませんでしたがw



レースラップです。
12.8-11.4-12.8-12.8-12.6-12.8-12.8-12.4-11.6-11.1-11.1-11.9

遅かったですねー。道中の遅さは想像していた以上でした。スタートから軽く扶助を加えただけでエイシンフラッシュは押し出されるように先頭に立った格好。終始ハミを噛んで力んだ逃げでは、府中の直線は長すぎたようです。馬なり先頭の迫力はマツリダゴッホのそれを思い出しました。どちらも追って案外でしたけどね。

ヴィルシーナが逃げなかった理由を探していたのですが、人気2頭への対策だったのかなと思い至っています。パドックから気持ちのでていたジェンティルドンナ、緩ペースからのロングスパート勝負なら切れ味に足りないであろうゴールドシップ、人気2頭をスポイルするペースは自分も逃げないスロー、と読んだのかなと。図らずもそこにエイシンフラッシュが引っかかった格好になり、内心しめしめなら達者なジョッキーですけど、どうだったでしょうね。


ジェンティルドンナはやはり折り合いに苦労していたようです。「無理に下げるといいことがない…妥協して前に行かせた」というのが鞍上ムーアのレース後の弁。この馬場では最適な判断だったように受け取っています。

ラストは脚色が鈍り気味になりました。仕掛けが200m早くなった、というのも鞍上のコメントですが、待ったなら待ったなりに後続に捉まっていたかもしれません。ほぼ3ハロン、ロングスパート気味な上がり勝負。ラスト1ハロンを凌ぎ切っての史上初、ジャパンカップ連覇となりました。

有馬記念の出走は見送り、ひと息入れて次走はドバイかも、とのこと。少し厳しいレースが続きましたからね、それはひとつの判断だなーと受け取っております。中山での勇姿も見てみたかったですけどね。



個人的な予想は、パドックでバカによく見えたw トーセンジョーダン。自分からハミを取ってグイッと歩く姿は久しぶりに好調と映りました。先のペースと馬場読みから、天皇賞を勝った時のような、中団からのロングスパートが決まるイメージが湧きまして。ディープインパクトとジャングルポケット。府中のラスト100mの粘りならジャングルポケット、かなと。

先週のドナウブルーぶん回しの件もあり、鞍上ビュイックにもかなり不安がありましたが、当日の9Rアプローズ賞で後方一気にポップジェムズを僅差3着までもってきていました。ひょっとするといろいろ上手く嵌るかも…。いまから考えると相当トーセンジョーダンを食い気味に評価していましたねw

ジェンティルとの取捨はなかなか悩んだのですが、最終的に2頭を1、2着にして3着を散らした3連単フォーメーションへまとめることにしました。それとは別にトーセンジョーダンの単勝も。

…2コーナーからもう熱かったですねw これはひょっとするぞ、ひょっとするぞという期待感は直線にはいっても変わらず。大きな鞍上のアクションが他馬より早く始まっても動じることなく、むしろテンションは上がる一方。坂を駆け上がってきてからの粘り腰まで想像していましたので、じりじりとジェンティルドンナとの距離を詰め始めたときはさすがにエモーショナルでしたw おかげで「ライアン!」と叫ぶタイミングを逸してしまいましたよw


浜中は後方待機から、直線で馬群を割るつもりだったようです。デニムアンドルビーの闘争心をかきたててのラストスパート。玉突き的に横との接触がありましたが、そこから抜け出してくるのですからたいしたもの。53kgのセックスアロウワンスもプラスに働いたでしょうが、よく2着まで持ってこれたと思っています。

自分はジェンティルドンナとの馬連を少しだけ押さえていて、なんとか収支プラスにまとめることができました。スローのロングスパート、フローラSが参考になりました。あれも強かったですもんね。



ゴールドシップは予想以上の惨敗。ペースがまるで向きませんでした。向こう正面の緩ペースの時点でポジションを上げにいかないと勝機はなかったと見ていますが、馬自身が心身とも仕上がっていなかったかな。パドックでもちょっと、これからレースだという覇気なり緊張感が伝わってきませんでした。予想的にはばっさり無印。正解だったのでしょう。

上がりラップをみれば、ゴールドシップがスポイルされたのは納得。11.1を2連続でだせるスピード感はゴールドシップには求めにくい認識でおりますので。後方待機策が揶揄されるかもしれませんが、気持ちの問題を抱えながら道中ポジショニングしなければいけなくなっている時点でかなり危うい人気馬だったのだと理解をしています。

内田博幸は自分が悪いとコメント。ひょっとしたらほぼ敗戦を覚悟で、ゴールドシップとのリズムを優先した乗り方を選択していたのかもしれません。鞍上の戦略とコンタクトに敗因のすべてを求めるのは安易でかつ酷でしょう。

有馬記念かー。残念ながら今回のレース運びが有馬記念につながる気がしておらず。強力な先行馬がいれば期待感も変わったかもしれませんが、いまいまは馬場悪化で相対的に浮上する存在、という評価に留まっております。




最後に。

ジェンティルドンナと夕刻の陽。Twitterでも同様のシーンが散見されましたが、空の色が祭りのあとの余韻を演出しておりました。
ジェンティルドンナ、2013ジャパンカップ

こちらは馬場内の看板。奥には富士山のシルエットも。
東京競馬場、馬場内の看板と夕日


今年の府中開催が終わりました。この秋はゆっくり競馬場に滞在する時間が取れなかったので、次開催では競馬場で時間を贅沢に使えたらステキと思っています。2月で寒いはずですけどね、なんとか工面しますよー。


さぁ、来週から中山と阪神の開催が始まります。WSJSの尋常でない顔ぶれと最後のジャパンカップダートはしっかりチェックしないといけません。金沢に乗り込んだ経験を活かすことはできるか。…あー、それは無理かもしれないですねw



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2013.11.18


武豊が、トーセンラーを見事にエスコートいたしました。

「1600mをいかにトーセンラーの能力で走り切らすか」。追い切り後のインタビューでの藤原調教師のコメントです。菊花賞3着、同年の天皇賞2着馬でいかにマイルG1へチャレンジするか。次走報があってからこちら、コース適性を重視したとはいえなかなか難しい選択だったのだろうと推察していました。

坂路調教に切り替えてきた狙いはトモのパンプアップだと理解していました。これまでの中長距離仕様のチューニングから、マイル戦で加速するためのパワーを求めるチューニングへの変更。ちなみに2009年の春と秋でウオッカが逆のチューニングを試みていたという理解をしています。もちろん、実際にうまくいくかどうかは別の話。この見極めが予想のポイントになりました。

最終追い切りの映像を観て、トーセンラー本命をほぼ固めました。いやー1頭だけ動きのダイナミックさが違っていました。ヤバかったですねー。トモのパワーアップの表れと受け止めた次第です。レーシングビュアーで公開されている追い切り映像を出走馬名のアイウエオ順で観ていったのですが、「ト」は割と後のほうでしたのでねw 横の比較もしやすく、なおさら目を引いたのかもしれません。

5番枠から外に出せるか。個人的に賭けるポイントはここになりました。大きな懸念材料でもあったわけですが、平均から少しスロー寄りで展開するなら直線入口で馬群が横にバラけ、進路確保のタイミングが生じるのではという読みを信じることに。もちろん鞍上の経験値も信じましたよ。


レースラップです。
12.5-11.1-11.5-11.7-11.5-11.2-11.4-11.5

コパノリチャードは掛かり気味でしたね。抑え込んで刻んだラップに縦長の馬群。好位の内を取ったダイワマッジョーレが2着、逃げたコパノは4着ですから、結果的に後続は相当控えめなポジション取りに終始したようです。

トーセンラーは好スタートからゆっくり控える展開。キズナのダービーのような、加減速の少ない、流すような追走ができていたようです。前走は2400mの京都大賞典ですが、追走のリズムは近しいものだったかもしれません。

直線向いての外への進路取りは何と表現したらよいでしょう。熟練の匠のワザ、でしょうかw リルダヴァルに被せられながらの道中でしたが、下り坂で軽くエンジンを温めながら、直線に向いて「から」実にスムーズに前方馬群の外へ展開しました。WINSで観ていたのですが、この瞬間は「うわぁ…(空くもんだなぁ…)」とボウッとするばかり。賭けに勝った瞬間。あとはトーセンラーの切れ味を存分に堪能するだけでした。至福の時ですね。

勝利ジョッキーインタビューで本人が触れていましたが、直線入口までじっくり運ぶのは想定の範囲だったようです。それにしても、ね。比較するのは酷と思いますが、ドナウブルーの位置と捲りでは残念ながら厳しいはずで。後年、京都外回りのお手本として語り継がれるなら素敵だなと、すっかり魅入られているところです。


ザタイキの陣容。観ている側はウエットな感傷も覚えてしまうのですが、それぞれがプロの仕事をこなしたことの方が印象深く。当事者はどこかで感傷を秘めつつ、というバランスなのでしょう。先週の武幸四郎しかり、ジョッキーインタビュー等々で外野が繰り返し言葉を求めるのは野暮かもしれませんね。

G1、100勝。地方交流G1をカウントしている分JRAの腰は重かったようですが(武豊ご本人のコラムでも触れていましたね)、スポーツニュースの短い紹介の中では取り上げやすい数字ですし、しっかりプッシュできれば注目も集客も違ったかもしれません。ビッグレースを100個獲った。このご時勢、端的に伝わることも重要と思っています。カウントの方法を云々する背景も含めて後世に伝わるなら。素晴らしい記録に違いはありませんからね。おめでとうございました。


…先ほど昨年の七夕賞を見直していたのですが、トーセンラーは京都外回りが得意なのではなく、小回りのコーナーで加速するのが苦手と言った方が適切なのかもしれません。いまならダービー以来となる府中でもいい競馬ができるかもしれません。
競走成績:全競走成績|トーセンラー|JBISサーチ(JBIS-Search)



ダイワマッジョーレ、ダノンシャークとも、非の打ち所のないレース運びだったと思っています。特にダノンシャーク福永は、直線に向いてからワンテンポ置いて進路を確保する落ち着き。ジョッキーの所作も十分なものでした。今回はトーセンラーが一枚上手だったということと理解しています。


サンレイレーザー。というより鞍上の戦略。先週のディアデラマドレと重なって見えていまして。たまたま2週続いているだけかもしれませんが、平たく言うとペースに対して待機策が過ぎるという点が気になっています。ペースよりリズムを重視する感覚があるように見えています。藤岡康太には必要な時期なのかもしれませんが、このまま固まるジョッキーになるのか、実は正念場?などと思ってしまいました。どちらも馬の調子は良かっただけに、ちょっともったいない印象があります。


グランプリボス。追い切りからして調子が上がっていませんでした。パドックの映像でもちょっとしぼんで映りましたし。無印の見立て。スプリント挑戦が余計だったとは思いませんが、立て直してきたときにしっかり狙いたいと思います。1400mならなおさら、ですね。


レッドオーヴァル。勝ち負けに加わるところまではいけませんでしたが、自身のパフォーマンスは十分出せたのではないでしょうか。デムーロは色気を持ってのインへのこだわり。着順ほど悲観する内容ではないと見ています。トモのパワーで古馬牡馬に見劣る印象がありましたので、条件や相手が変わればチャンスが来そうですね。…京都金杯か京都牝馬、かな。


カレンブラックヒル。ようやく少しカラダが膨らんできた印象ですが、以前から感じている容積の小ささがやはり気になってしまいました。マイルG1を押し切るパワーには足りないという見立て。これにメンタルな部分もからんで着順を大きく落としてしまっているようです。須田鷹雄さんのブログには、鞍上くらいしか検討できるところがない、という主旨の表現があり。乗り替わりは苦肉の策であるようです。
カレンブラックヒル乗り替わり : 須田鷹雄の日常・非日常

今日のペースも大敗するようなそれではなかったと思います。迷走、ですかね。中距離を平均ペースで走らせるのがよいようなイメージもありますが、適鞍かぁ…、難しい印象です。



少しだけ。スペシャリストとしてのマイラーの不在について。

安田記念でロードカナロア、マイルチャンピオンシップでトーセンラー。どちらも1600m重賞初挑戦での戴冠ですので、マイル路線だらしない的論調があちこちで出てきそうですが、ニホンピロウイナーやタイキシャトル、エアジハードなど、チャンピオンクラスのマイラーが常時現れるわけではないですからね。個人的には最優秀マイラーの表彰を実現しつつ、時間をかけてマイラーの価値観が育っていくのがいいのかなーなどと思っています。

マイルに最適な馬づくり、強いマイラーの手綱の取り方、マイラーを評価するファンの目線。マイルG1が設定されてだいぶ歴史を重ねてはいますが、世界に通用するという視点も含めて熟成していくのはこれからなのかなと。いまいまはエクイターフとエアレーションの按配がその煮詰める作業を難しくしているような気もしますけどね。



最後に。

自分は観ていなかったのですが、ゴチになります!に武豊が出演、大幅に金額が超過して自腹になったみたいです。ただその週末にG1制覇ですから、自腹分はすぐに取り返してしまったわけですねーw こういう話題を作れるところが役者だなーと。無駄に褒めただけかしらw おかげさまで自分の馬券も当たりましたので、こちらもゴチになった格好でございますw ゴチでーすw


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2013.11.15


メイショウマンボの完勝でした。

…今週は毎日、日付が変わるあたりでの帰宅でしたので、やむなくせこせこブログを物するのを後回しにしておりました。翌日に影響が出ますからね。えぇ、ようやく武幸四郎を褒めることができますw

ニュースにもなっていましたが、勝利ジョッキーインタビューでたまには自分を褒めてと発言していました。まぁ、いつまでもオーナーとの感動話ばかりマイクを向けられてもね。インタビュアーの切り口への不満が「褒めて」の表現になったのだと思いますが、こちらはまっすぐ褒めさせていただきますよw


レースラップはこう。
12.6-11.3-12.8-12.9-13.1-13.5-13.2-12.7-11.7-11.6-11.2

遅かったですね。走破タイム2:16.6は雨で悪化した馬場だけが理由ではないと思っています。その分析の前提として、ラップをどこで区切ってレースの特徴を捉えるかは柏木さんのレース回顧が秀逸でした。結論のネガティブさにはちょっと賛同しかねているんですけどね。ぼやきまくりですw
3歳馬の前に、弱気な古馬陣壊滅/エリザベス女王杯 | netkeiba.com競馬コラム


個人的に見て取った幸四郎の褒めポイントは2つ。

ひとつめ。2コーナーに向けて先行勢が13秒近辺に落ち着く中、メイショウマンボは中団馬群の先頭へ。周囲に他馬のいない展開になりました。向こう正面に入る手前、幸四郎は一度股の間から直後の動きを確認しています。車でいうならウインカーのようなものでしょうね。その後ゆっくりと大回り気味に向こう正面へ流していきました。

1番人気が1番動きやすいポジションを向こう正面で取れる可能性。2コーナーを待たずにそれを理解したのでしょう。上記の動きは幸四郎が自身に有利な流れを早くに汲み取ったためと見ています。

このウインカーは後続各馬にとっては最悪のけん制になっていたでしょう。向こう正面をゆったりと使って、大胆かつ淡々と、ヴィルシーナの前に入り、外の馬場のよいところを選択できましたから。もし、けん制することまで意識して幸四郎が立ち回っていたのならちょっとヤバイですね。人気を背負ってレースを支配した瞬間ですのでね。

結果論ですが、後続各馬は2コーナーまでのポジショニングで、メイショウマンボが理想的なコースを取りに行くのを眺めるしかなくなった、と見ています。柏木さんはだらしない古馬勢と断じていますが、不安があるからこそ1コーナーまでに待機策を取ったのでしょうし。…そう考えると大外枠のスタートからプッシュせずに先行策を選択した川田将雅のキレキレ具合は賞賛に値しますね。


ふたつめ。残り800mを過ぎて。トーセンアルニカを前にした幸四郎は、坂の下りにはいってすぐに1頭分外に出し視界をクリアにします。その斜め後ろではホエールキャプチャがびっくりした様な所作を見せていました。

3コーナーからホエールキャプチャは、メイショウマンボの外に被せて進路に蓋をすることができるポジションを確保していました。が、蓋をするためにはメイショウより早く動かなければいけません。坂の登りからの進出。事実上選択肢にはなかったでしょう。かえって残り600mを待たずにメイショウマンボに先に仕掛けられる形になってしまいました。

スローの道中をロスなく進めたことが仕掛けどころに幅をもたせたのでしょう。ラスト3ハロンは加速ラップですから決して早仕掛けでもなさそうです。むしろ仕掛けのタイミングすら他馬へのけん制になっていたように映っています。こう展開してしまうと幸四郎より先に仕掛けるのは勝機を逸する行為になってしまうでしょうし。



以上、ふたつのポイントはいずれも、武幸四郎とメイショウマンボの立ち回りが常に後続の有力馬にとって「けん制」として機能したという見立てを指しています。スロー、イコールレベルが低いないし消化不良、ということではない、勝負師の「けん制」が垣間見えた良質なレースだったではないかなと。自分が勝手に味わっちゃっているだけかもしれませんし、何より本人は「うまくいきましたね」と謙遜のトーンで語ってますけどね。

もちろんすべてが偶然の所作かもしれません。が、勝負がかった人間ならそのくらいのけん制を披露する方がむしろ自然なことと推察しています。…うーん、偶然の流れにのった意思。偶然と作為、半分半分くらいかもしれませんね。



こちらも結果論でしょうが、秋華賞とエリザベス女王杯を似たようなリズムで走れたのかなと見て取っています。ラップタイムを見る限り、加減速の幅は異なっていますが、スローからの4ハロン近い上がり勝負という相似した波形が描けそう。変則3冠はまさに変則的なレース展開が担保したようにも思っています。

また、直線の伸び脚を眺めながら、手を離れた後のリトルアマポーラが近しい展開でエリザベス女王杯を制していることを思い出しました。なんという意趣返しだろうと、身勝手な連関を感じてもおりました。



まとめます。武幸四郎のエスコートが変則3冠をもたらした大きな要因という見立てです。お見事でした。しっかり褒めましたよーw




一方で、少し思ったのは継続騎乗のメリット。

この種の乗り方は頻繁な乗り替わりの中では生まれにくいと思われます。メイショウマンボの飯田調教助手は次のレースに乗ることが決まっていることで、中間の調整について情報共有がしやすい旨を発言されていましたし。レースでの思い切りのよさを人馬の経験値が担保する部分はあるよなーとか。

乗り替わりの妙を否定するつもりはないのですが、こうしたレースを見ると、大一番は人馬の経験値が存分に活かされるキャスティングを求めたくなりますね。知略を尽くして勝負する姿。99年の有馬記念などはけん制の極みのようなレースですし。短期免許ではどうしても時間が足りないですもんね。




最後に。

2着以下の各馬について触れていませんね。
…まぁ書ききれないのが正直なところなのですが、簡潔に心象を。

アロマティコ、ホエールキャプチャ、ディアデラマドレあたりは出来を落とさず条件が変われば、今回の敗戦を度外視的に扱って狙えそうだなと思っています。ハナズゴールはマイルCSかなと読んでいたんですけどね。デニムアンドルビーはラキシスともどもジャパンカップへ登録。府中替わりは悪くなさそうですが、ジェンティルドンナと対決だとなー。

あぁ、ヴィルシーナ。ちょっと迷走気味かもしれません。思い切った休養もありかもですが、牝馬のメンタルですからね。どうなるでしょう。メイダンのタペタとか合うかなー、などと夢想していたりもします。


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2013.11.10


…グリコの回し者ではないですよw

金沢で燃え尽きたわけでもないのですが、この土曜は結果を見るだけと割り切ってオーバーホール状態でした。夜になってからエリザベス女王杯の追い切りなどをチェック。その時のお供がカフェオレでして。週中、なんだかカフェオーレのうたが耳に残ってしまっていて、素直にコンビニでカフェオーレに手がでてしまった次第ですw
白黒つけないカフェオーレ

競馬の予想ですからどこかで白黒つける必要があるのですが、年季がはいっているせいでしょうかね、白かな?黒かな?でふわふわ迷う時間こそが醍醐味になっちゃっておりまして。そこにあのシンプルなメロディーと歌詞がじわじわ染み込んでまいりました。まぁ実際にカフェオーレを買う必要があったのかは謎ですがw

…このふわふわした時間がまとまって取れないから買うレースも厳選しているんでしょうね。書いていてちょっとした気づきました。



先週の公開分ですが、netkeibaの島田明宏さんのコラムを取り上げておきたいと思います。
続・大人の遊び | netkeiba.com競馬コラム

ご本人の自己申告通り話題はあちこちに飛んでいくのですがw 東京競馬場のイベントでの伊集院静さんの発言が紹介されていまして、それが妙にささってしまいました。競馬場にひとを呼ぶためにはという杉本清さんのフリに答えたという流れらしく、曰く「競馬場に来るほうがどうかしているんだ」というものw

脊髄反射のように答えて笑いをとっていたのかなーと想像しているところですが、自分なりに感じ入るものがありまして。なんといいますか、ギャンブルをやることへの後ろめたさを体感しているからこその科白なのかなと。10万人を超えてひとが集まっていたその動機にも、その後ろめたさが混じっているようにも思えていまして。ちょっとした背徳感も熱狂や執着のスパイスだったかもしれません。

競馬がいかに大勢に受け入れられていくか。野平先生の懸念もそのあたりにあったのでしょう。この辺は井崎さんのコラムも引用しておきましょうか。野平サロンのお話。
「賭け事は上品に」これが達人の極意

記事中にある通り「賭け事は下品にやると軽蔑されるだけだけど、上品にやると修養になる」と野平先生がよく言われていたとのこと。いまいま上品にやれているかはともかくとして、競馬場に向かうことへの蔑視の感覚はどこかで心に留め置いていたほうがいいのかなと改めて思います。

ギャンブル性そのものは善でも悪でもないですからね。清濁飲み下してこその競馬上手と心得ております。あーでも予想は白黒つけないとイカンですかねーw



ファンタジーSで気づいたこと。

ベルカント武豊がスタートダッシュであらかた勝負を決めてしまいました。もちろん結果論ですけどね。新馬未勝利の逃げ切りなら2戦目で同様の選択を取りたい陣営は少ないはずです。かといって無理やり抑えたいはずもなく。有力馬ベルカントの先手は、このアンビヴァレンツの足元をみた格好。特にエイシンオルドスはがんじがらめの中で折り合いを欠いていったように見えました。

武豊の逃げ切り。バルザローナの2着は、そのお家芸を知らないが故でしょうか。後方の内でやりくりしながら、直線だけで切れを引き出しました。4R未勝利のゼウスバローズの映像を観ましたが、道中の膝の柔らかさと追ってからのしなやかさ。感覚的な表現ですみませんが、デットーリにも通じるところがあるかなーなどと。2着のルメールの進め方に落ち度が見当たらない分、立ち回りが目立って見えました。オールザットジャズかーw



はい、エリザベス女王杯です。

日曜の京都は雨予報。土曜の芝は内回り外回りとも先行有利と受け取っていますが、これがどれだけ変わってくるか。いまいまは白黒つけないで参りましょうかねw

追い切りでよく見えた馬はオールザットジャズ、ディアデラマドレ、ホエールキャプチャ、アロマティコ、ヴィルシーナ、スピードリッパー。ラキシスも順調に見えましたがまだ線が細い印象でした。

武幸四郎の佇まい。追い切り後のインタビューでは秋華賞がピークであることを訴えつつ、語尾を自身の願望で締めくくる受け答え。期待感を損なわずに嘘も混ぜない話のまとめ方はお兄さんのそれによく似ている印象でした。その秋華賞馬メイショウマンボは前走後さすがにガタッときたらしく、追い切りのラストは軽く流す程度。先着していましたが手綱の加減が見て取れました。万全、ではなさそうですが、雨の程度で重視の度合いが変わってくるという理解でいます。荒れた京都でスズカマンボ、ですからね。

個人的にはディアデラマドレ。お母さんのディアデラノビアは好きな馬でしたからねー。ただ角居厩舎の良血馬でかつ上がり馬だとポルトフィーノの記憶がございまして。。。 あまりに連想ゲームが過ぎるのも決められなくなるだけでしょうか。藤岡康太の所作に賭けてみたいとも思っています。



最後に。

カフェオーレのうた、2番の歌詞だけ引用します。

すききらい どっちでも 言葉にしなきゃわからない
言葉になると何か足りない 白黒つけないカフェオーレ


…直前まで本命を決めない言い訳をしてくれておりますw

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2013.11.05


金沢にやってまいりました。

JBC前日に陸路で東京から金沢入り。アルゼンチン共和国杯とみやこSの結果は、移動の車中にテキストで確認しました。JBCにものすごい思い入れがあるというよりは、金沢競馬に繰り出すいいきっかけと思っての遠征となりました。1日3つのG1開催は史上初、ポスターデザインも振るっていました。特設サイトTOPも同じデザインですね。
JBC特設サイト2013

当日は金沢駅からシャトルバス。午前中だったこともあってか、20分くらいの道程はスムーズ。ただ競馬場に隣接する駐車場がすでに埋まっていまして。かなり広いんですけどね、軽くびびりながら入場しました。入口をパシャッとやったのはこちら。
金沢競馬場入口

早速、馬場へ。前日から当日朝まで降ったり止んだりしていた雨の影響を確認しました。不良の発表どおり、内側に少々水の浮いた状態。雑誌UMAJINで渡辺壮と吉原寛人の新旧リーディングジョッキー対談の記事を目にしていましたが、そこでは内側の砂が深くなりやすい傾向について語られていまして、水の浮き方がそれを裏付けているように見えました。

到着してすぐのレースの返し馬の音。半ば水の表面を叩いているようなパチッパチッとした蹄音。砂質が独特という話も書いてあったように記憶していますが(すみません、いま手元になくて)なんというか、砂に保水力があるといいますか。ジャリとした感じと相まって、脚抜きのよさとはちょっと違う、波打ち際の砂のような印象でした。昼まで陽がでませんでしたので、このまま不良馬場だろうなとも思っていました。

そうそう、その対談にはレースの特徴についても触れています。好位の外を3コーナーから伸びていく馬が勝ちやすいと話されていました。コーナー半径が小さく内側の砂が厚めであれば、遠心力に逆らって内にこだわる理由も少ないかもしれない。という予備知識とその確認をしてからメイン3連発に臨みました。



JBCレディスクラシックから。

メーデイアは強かったですね。一縷の望みをかけて外枠のアクティビューティを推したのですが、内枠からきれいにポジショニングした時点で勝負ありでした。横綱競馬でG1戴冠、お見事でした。

レース後の浜中のコメントも振るっていました。メーデイアの父キングヘイローは師匠坂口調教師の管理馬。間接的な恩返しという言葉は準備していたかを問わず、見事なそれでした。こちとらダービー本命でしたからw「そっかぁ、キングヘイローだよなぁ」と不意に感慨にふける感じ。

アクティビューティの善戦。それをアシストしたのは吉田隼人の1コーナーの入りだと思っています。内にスペースを見つけてから1コーナーのカーブに沿わせるように前進を促す扶助。2番枠から先行したメーデイアの直後につけることができていました。ここで内に潜り込めないと外々で脚を使うことになっていたでしょう。積極的な判断は勝負にいっている証と受け取りました。やりますねぇ。

パドックでは首ブンブンでしたが、上手く捉えられたかなという1枚。
アクティビューティ


また、トシキャンディのトモがパンパンなのも気になりましたが、パンプアップしたパワーが要る馬場ではない印象がありまして馬券では重く扱いませんでした。大井なら、とちょっと思いましたね。



JBCスプリント。

エスポワールシチーは外枠もあり、他のスプリント寄りの先行馬の存在もあり、中団からレースを進めることになるのだろうと想像してはいましたが、まさか差し切れるとは。。。 ええ、軽視をしておりました。セイントメモリー、サマリーズが作り出すであろう前傾気味のペースでなし崩してしまうイメージを持っていました。で、そのひとつ後ろのセイクリムズンとテスタマッタとどちらにしようかと。はい、読み違えですw テスタマッタじゃありませんでしたね。

後藤は佐藤哲三といっしょに戦略を練っていた模様。4コーナーの手応えでやられたーと思っていました。1400mは短いという先入観がついに拭えなかったですね。セイントメモリーやセイクリムズンの脚の上がり方を見ると、1600mくらいの持久力が問われる流れになったのでしょう。ん?JBCマイル?

エスポワールシチーはこれでG1・9勝目。ヴァーミリアンに並びました。そっかー並んだかー、という感慨。1戦1戦、感じ入りすぎですねw ヴァーミリアン同様、世代を超えてさまざまなライバルと鎬を削っての戦歴ですから、素晴らしいの一言。全盛期の馬体の張りをみている分、パドックではヘンに割引した格好。失礼いたしました。

そして完全に盲点のドリームバレンチノ、こちらは3コーナーで内に誘導したデムーロの判断が光りました。昼から晴れ間が見えたとはいえ、まだ内には水が浮いた状態。ひょっとしたらそれまでのレースに乗っていなかったことがミルコの思い切りの良さにつながったのかな。まさか直線内をすくうとは。ただ追走と直線の伸びを見ると、やっぱり1200mのほうがいいかなーという感想も。次走はどこになるでしょうね。



JBCクラシック。

パドックではホッコータルマエの1択でした。気にかけていたのは最内枠。2100mのレイアウトから最初の3コーナーまでプッシュして先行するだろうとは思っていましたが、逃げ馬が見当たらない分の紛れも引っかかってしまい。その分クリソライトに逆転の目を託して多めに買い物をしてしまいました。思い切りが悪かったなぁ。

思い切りがよかったのは幸でしたね。レース後「予定外」と話していましたが、逃げたことでマイペースを保つことができたようです。1番人気がマイペースですからね。スタミナの残量を測りながら勝負に行ったワンダーアキュート武豊と、つかずはなれず追走しながら溜めを作ってラストに賭けたソリタリーキング福永。いずれもホッコーの早めスパートに対抗はしきれませんでした。

ジャパンカップダート、前年覇者のニホンピロアワーズ、早め先頭で押し切ったブライトラインなどとどう交錯するでしょうね。阪神1800mのロケーションも今年で見納めと思うとなかなか感慨深いものがあります。やっぱり感じ入ってばっかりだなw

一応、写真はこちら。すぐそばにいたファミリーのちっちゃい子がパタパタしているのを「おぅ」とやり過ごしたらいっしょにソリタリーキングまでやり過ごしちゃうリズムの中で撮りましたw いや、微笑ましさの勝利ですよ。
ホッコータルマエ


一方、クリソライトとハタノヴァンクールは別次元で勝負しているように見えました。1周目のスタンド前、ワンダーアキュートの後ろでのつばぜり合い。1コーナーでクリソライトが膨れることでひと段落したようですが、内田は終始ハタノのほうに顔を向ける仕草。なにがあったんでしょう、映像を見返しても読み取れませんでした。そして失速したハタノヴァンクールのその後。故障でなければよいのですが、心配です。



そうですね、当日の動きはバタバタしていました。前のレース終了からダッシュでパドックに駆けつけ、ひと足早くパドックを離脱、モニターを観ながら(ここで勝利ジョッキーインタビューとリプレイを確認)券売機の列に並びつつマークシートを記入(人数がすごいですので)。すべて早め早めの動きでした。なにか楽しくなってきちゃってましたねw はい次、はい次、みたいなルーティンの心地よさがありましたw 集中して堪能できた証拠かもしれません。


JBCの結果はこちらでまとまっています。
JBC特設サイト2013 レース結果・映像



最後に。

前日の夜は片町にあるおでん屋さん。当日の朝はホテルで和食御膳。場内では五平餅をパクつき、夜はのど黒のお刺身。都度どうしようと調べたりしながら動いていたのですが、なにやらグルメ旅の様相でしたw えぇ、うらやましがっていただければ幸いですw

ただ、おでんにしても出し巻きたまごにしてもお味噌汁にしても、出汁の取り方がやさしかったなぁと。特に食通なわけではないのでろくに分析もできませんが、東京でも京都でも記憶にない感じでした。金沢特有な文化があるなら、いい体験をしたなぁと思っているところです。



…もっと早くJBC開催すればよかったのに、と思いながらの帰路でした。新幹線が通ればよりアクセスしやすくなりますしね。また機会を見つけて来たいと思います。


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