2015.05.30


ようやく平日の業務が終了いたしました。

ドゥラメンテの木曜追いを受けてひとつ投稿しようと思っていたのですが、まぁ、そう簡単に仕事はそれを赦してくれませんね。1日ずれて、1週間の仕事を納めての投稿となります。いやー、わくわくいたしますねぇ。

追い切りを終えての関係者インタビュー。堀師の静かな語り口からは観察力とロジカルシンキング、不足を真っ直ぐ受け止める力、偶発的な事態へのほどよい諦観などなど、マネージャーとして発揮している特性がよく表れているように感じました。何か福永の語り口とも似ているような。親和性があるのかもしれませんね。ざっくりしたインタビュアーのフリをやんわりとつぶしていく8分間。ドゥラメンテ、サトノクラウンとも興味深い内容でした。…やはりインタビュアーの先入観が前面にでるインタビューは聞き難さがぬぐえないですね。なんとも、なんとも。

皐月賞馬ドゥラメンテは7枠14番。外目の枠を引きました。Cコース替わりの内枠有利は以前からのトレンドですから、パッと見有利に映りますけどね、今年は端的に言い切れないように感じています。人気馬が結構外目に固まったこと、スピリッツミノルが8枠にはいったこと、そして雨。金曜の東京はがっつり降りましたからねー。一転して土曜が30度の快晴予報。馬場の乾き方、芝の取れ方。それによっては少しスタートから突っ込み気味のタフなラップが刻まれるかもしれません。当日までよくよく観察しないといけませんけどね。


特にエクイターフ導入よりこちら、馬場コンディションは予想の上で結構なウェイトを占めるファクターになっている認識です。コジトモさんの著書で裏を取った格好ですが、凸凹を抑えミスステップを減らすことが馬場整備の基本スタンス。内枠有利はその結果生じた傾向であって勝負に有利不利を生む意図はない。で、内外のコンディションが変わらなければ距離ロスのない内側が、そりゃ有利ですものね。

馬の仕上げなど現場の努力で他馬に大きく差をつけるファクターが相対的に減ったことが、馬場コンディションの改善と相まって、内枠有利の傾向を強く見せているという認識です。が、それを上回る展開やパフォーマンスがあるなら。逸脱した存在、例外的な強さなら、目撃したいですししっかり当てたいですね。ドゥラメンテがその存在になれる、かもしれません。


ドゥラメンテ、サトノクラウン、リアルスティール。3者3様に敗戦を経験しています。今回はその敗戦の質を比べるのがとても面白く。皐月賞前までは無敗馬同士の戦いがクローズアップされていましたが、敗戦の質はジャンプアップへの大きな動機になるはずですからね。個人的には共同通信杯の敗戦が最も貴重でかつ前向きに捉えられると思っていますが、どうでしょう。

それ以外ですと、内枠を引いたサトノラーゼン。多少馬場が悪化しても堪えないフォームかなと思っていますが、底なしのスタミナというタイプではないかな。また、阪神の馬場が向かなかった(と思っています)アダムスブリッジ。若葉Sをノーカウントとするなら未知の魅力と映ります。きれいなフォームですよね。あとは、多少スタートから位置を取りに行く予感がするポルトドートウィユ。横山の出方が気になるミュゼエイリアン。調教も加味してこのあたりでしょうか。

そうそう、5、6枠の各馬とリアルスティールがスタートから前目のポジションに色気をだし、またスピリッツミノルが外から先手を獲りに行くなら。先行馬のダッシュがドゥラメンテを内に潜り込ませるスペースをつくりそうな予感もあります。ストレスのない1、2コーナーが理想と鞍上はコメントしていましたね。…えぇえぇ、イメージはフサイチコンコルドですよ、性懲りもなくw


…日曜までまだありますからね。じっくり、じっくり。一喜一憂しながら予想をまとめようと思います。堪能しますよー。

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2015.05.25


ミッキークイーンが差し切りました。

レースからこちら、レース映像を繰り返し確認、力強いフィニッシュをすっかり堪能しているところです。「あんまりスタンドは盛り上がっていなかったのかな」などと余計な目配せもしちゃっております。いやー、完勝でした。

桜花賞除外を確認して以降、オークスで本命にすることをずっと意識していました。調教過程、枠順、輸送、馬場、馬体重、パドック。ひとつひとつ積み重なるファクターを順に確かめながら、落ち着いた返し馬まで見届けての本命視。…パドック映像でシングウィズジョイやクルミナルにちょいちょい心を動かされましたが、本命の女の子を簡単に変えちゃあいけないですよねw

しかしルージュバックの評価は下げられませんでした。桜花賞からの巻き返しは必至と思っていましたが、果たして問答無用で押し切るだけのパフォーマンスが見られるのか。それは期待しているゴールドウェイの娘を上回るものなのか。

決め手は2点でした。ひとつはスタミナとパワーの比較、最後の1ハロンを力強くアクションできるか。これはミッキーにアドバンテージを見ました。もうひとつは戸崎のメンタリティ。位置取りを下げてしまった前走の失策をリカバリーする心理が働けばある程度押し出していく、その場合外枠からのプッシュですから4コーナーまでに何らかのロスが発生する可能性はあるだろうと。勝負の仕方に迷いのない浜中とのコントラスト。おそらくはルージュバックの後ろから、それも踏まえてミッキークイーンを重視する判断にしました。ジョッキーの所作はどうしても賭けの範疇になりますしね。


レースラップです。
12.5-10.6-12.5-13.0-12.7-12.6-12.5-11.9-11.9-11.3-11.6-11.9

ギリギリではありますが、11秒台がラスト5ハロン連続するオークスは珍しいですね。少なくとも過去10年では見当たりませんでした。その過去10年、おおむね締まったラップが続くケースか、ラストの坂で11秒台前半の強いラップがひとつ現れるか、のいずれかのパターンでした。馬場状態がずいぶん違いますからあくまで参考程度の比較ですが、ラスト1ハロンで上位3頭がグイと差を広げたのは、それ以外の馬にとってはおそらく追走だけでも苦しい流れだったのでしょう。

ミッキークイーンは五分のスタートから宣言どおり中団へ。外からノットフォーマル、ルージュバック、クルミナルを無理なくやり過ごしてのポジショニングは十分なアドバンテージになったことでしょう。結果的に直線に向くまで外を回すことなく、かつクルミナルの通った道をなぞりながら直線の進路を確保できました。

また坂下が最速ラップになる中で、直線に向いてなお落ち着いてアクセルを踏んでいく間も勝因のひとつと思っています。1、3着はラストで脚があがり気味だったでしょうからね。鞍上の好リードは継続騎乗の賜物でもあるでしょう。桜花賞のレッツゴードンキもそうでしたしね。クラシックを獲る難しさを改めて思うところです。

秋以降ももちろん期待していますが、けっこう厳しい、スタミナを絞るような末脚で勝ち切っていますのでね、今後もっと軽い切れで勝負しなければならなくなった場合惜敗が続いてしまうようなイメージもあります。近いイメージは2001年のレディパステル。あの時も抜け出したローズバドをずぶずぶとスタミナ差ししていました。まずはしっかり休んで食べれるようになってほしいかな。もうひとつ馬体が膨らんでもよさそうですのでね。秋の楽しみがひとつ増えてよかったです。


ルージュバックは横綱相撲での2着。戸崎の責任感はポジションを前にするだろうという読みはあっていたようですが、それ以上にこの厳しいペースを逸らす場面がほぼなかったように見えています。他馬がきつくなるところで勝負し、すべてを振り切ったところでミッキークイーンに捉えられてしまいました。フジの中継で解説のあった通り、直線早めの抜け出しはミッキークイーンとクルミナルに取って目標になったでしょうね。

戦略ミスだとは思いませんが、桜花賞がなければこのオークスはまた違ったアプローチになっていたかもしれません。何より周囲の期待値の高さに、陣営が少し飲まれていたように思えています。締まったラップの4コーナーを流すように進出できていれば。誰を責めるものでもないですが、ラスト1ハロンを過ぎてから手前を変えて頑張ろうとしたルージュバックがまだ無冠、という点がなんともね。翻せば、横綱競馬で押し切れなかったあたり、絶対的な存在ではなかったということでしょうか。個人的にはかえって秋華賞での再戦が楽しみになっています。


クルミナルはゲートでかなり手こずったこともあるでしょう、出負け気味のスタートからポジションを押し上げていきました。1コーナーまでの負荷が少なければもっと際どい勝負になっていたでしょうね。柔らかさのルージュバック、コンパクトなミッキークイーンと異なって、馬体のボリューム感はメンバー中1番という感想をもったパドック。秋に向けて覚えておきたいと思っています。今日の直線での踏ん張り方を見ると、桜花賞2着はフロックとして片付けてはいけないですね。


あとは気づいたことを何点か。

ディアマイダーリンの1コーナーまで。鞍上の意思とアクションはかなり目を見張るものでした。それこそ昨年のダービーよろしく、戦略と覚悟を持って前々のポジションを取りにいきましたね。G1で、逃げではなく前々のポジションを取りに行く福永はあまり記憶にありません。今年にはいってからの変化であれば、それはそのまま来週のダービーでの期待につながるところです。

レッツゴードンキは終始かかりっぱなし。桜花賞で逃げたことが裏目にでてしまった可能性は感じますね。桜花賞前に鞍上へ逃げるなと指示を送っていたことは既報ですが、そのことは次走オークスでの負の影響まで想定したものであったでしょうか。この種の予測は具体策をどこまで講じるかがとても難しいと察しています。

ココロノアイ、逃げませんでしたね。週中は逃げるかも、などと思っていましたが、戦略の盲点であるからこその横山の逃げ。前日オッズで単勝4番人気くらいまで推されちゃってましたからねぇ。ノットフォーマルやレッツゴードンキなどの逃げも一応想定されていましたし、何より逃げ切れる馬場と展開になるか、という問題がありますからね。最終的には逃げない、そして印も薄め、という結論に落ち着いていました。

コンテッサトゥーレ、鞍上ルメールは思ったより積極策でしたが、それより直線で鞭を落としたように見えていまして。映像では何度か平手で叩いているようにも。本人から何かしらコメントがでているでしょうか。まずはそれを待とうと思っています。何があったんでしょうね。



最後に。

いよいよダービーウィークですね。日曜に雨予報はでていますが、オークスもなんだかんだで晴れましたし、いい意味で裏切ってくれることを祈っております。やっぱりダービーは晴れの良馬場で見たいですからね。

いまいまはドゥラメンテ2冠を強くイメージしているところですが、アダムスブリッジ、ミュゼエイリアンなどまだ評価しきれていない馬もいますので。これからじっくり考えていこうと思っています。

ダービーウィークを迎える何ともいえない高揚感はいくつになっても変わらないものです。わくわくしますねー。

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2015.05.19


ストレイトガールが間に合いました。

いやー、ハイペースになりましたね。返し馬の焚き付け方で、スタート次第でメイショウマンボが行くかなーと思っていましたが、まさかミナレットがあのペースで行き切るとは。最低人気だったことが後押しはしているでしょうが、江田の思い切りの良さは気楽さだけではなかったでしょう。終わってみれば3着に残っていますからねー。参りました。

ここからはごく個人的な見立てで議論を進めます。土曜の都大路Sで逃げ切ったエイシンヒカリ。武豊の芸術的なペース配分を堪能するばかりの一戦になりましたが、個人的にはミナレットの踏んだラップと共通のポイントがあると見ています。もちろんエクイターフ導入の有無など条件は異なっていることを前提に。

都大路Sのラップはこうでした。
12.5-11.2-11.3-11.9-11.9-11.9-11.4-11.3-12.3

ヴィクトリアマイルのラップはこちら。
12.1-11.0-11.2-11.2-11.4-11.2-11.6-12.2

ポイントは3ハロン目のラップと思っています。2ハロン目からほぼ横ばい、きついラップなんですよね。このきつさは後続に対するけん制、速いラップを深追いする判断はしにくいですよね。どちらのレースもこのラップで単騎逃げが固まりました。

エイシンヒカリは4ハロン目以降の溜めも含めて、鞍上のコントロールで踏んだラップでしょう。かたやミナレット、若干ケイアイエレガントにつつかれた嫌いがありますが、そのままほぼ加減速なしでハイラップを踏んでいったあたりが大きな違いですね。1000m通過が56秒9とは恐れ入りました。だいぶ思惑は異なりますが、ブレーキを踏まない判断もまた鞍上の意思だったでしょう。

直線は当然減速ラップ。ここも個人的な推論となりますが、ミナレットの減速幅は相対的に少ない印象があります。エクイターフの効果がこのあたりにでているのなら納得するところ。パンパンの良馬場、強くグリップしなくても推進力を得やすいコンディション。それがスローペースでもハイペースでも前々の残りやすさを担保していると考えています。もちろん来週も同じコンディションとは限りませんけどね。だから馬場読みは難しく、また予想を左右する大きなファクターであるという認識をもっています。

自分の予想は、他の有力馬に比べて多少見劣りした馬格と仕上がりを、その推進力の得やすい馬場コンディションと内枠のアドバンテージで相殺できると見立ててのレッドリヴェール本命でした。果たして、上位には食い込んで来ましたが、この馬場を活かす人馬が他にもいたということですね。なかなか難しくも面白い予想の時間でしたが、もう少し工夫ができたかなとも思っています。…いや、でも狙えたかというとねー。


勝った馬の話をしましょう。ストレイトガールは前年3着。いわゆるリピーターと考えれば狙うべきだったのですが、スローを見越してしまうと、評価が上げきれませんでした。ペースはだいぶ異なりますが直線で強い加速が求められるリズムは昨年同様だったと思っています。

前半は好スタートそのままに無理をしないポジション取り。あのハイペースを見越していたとはちょっと思いにくいですが、結果的にケイアイエレガント、レッドリヴェールを前に見るよいポジションに収まった、と見ています。戸崎の好判断はポジションが固まって以降、直線までの運び方と仕掛けのタイミングでしょう。ハイペースの流れにのりながら、もうひとつ、一級品であるスプリンターの脚を使うことを可能にした、と理解をしています。

早速、暮れの香港の話がでていますが、ライバルはエアロヴェロシティ?相手はつい先日シンガポールでG1勝ったばかりですが。まずこのマッチアップなら、スプリンターズSで見てみたいですね。


ケイアイエレガントは積極策で2着。最も流れに乗って勝負できたのがこの馬でしょう。惜しかったですねー。尾形厩舎でマイルG1惜敗というと、NHKマイルカップでのグラスエイコウオーが思い出されます。このあたりの噛み締め方はキャリアを積んだ結果ですねぇ困ったものです。

京都牝馬S勝ちを評価したとしても、むーん、予想の段階で重い印を打てたかというと。。。 なかなか上手に反省できていないところです。


ヌーヴォレコルト、ディアデラマドレ、カフェブリリアント、ショウナンパンドラ。それぞれほぼ予想通りのポジショニングでした。全馬が抑える流れならこのあたりのポジションから勝ち馬がでていたように思っています。あ、カフェブリリアントは思ったよりひとつふたつ後ろだったかな。

おそらく馬場の好コンディションと、各ジョッキーの時計感覚にズレが生じていたと思われます。これは先ほどの減速幅の少なさの話につながるでしょうか。前が止まらなかったという感覚があるなら、それは馬場状態と馬上での体感スピードを何度もフィードバックしながら補正しないとピントが合いづらいはず。武豊や福永がレース前に馬場をチェックするのは地味ながら重要な確認なのでしょう。感覚値の「補正」であるなら有意義なのだと思っています。

なお、スマートレイアーの鞍上からは「伸びなかった」というレース後のコメントが聞こえてきましたが、相対的に差を詰められなかった見栄えをファンの目線でコメントするとこの一言に収斂したのかもしれません。



最後に。

この土日はレッドリヴェールの一口オーナーさんと行動を共にしておりました。同じくリヴェールのダービー以来の再会。あの時はさすがに厳しい評価をせざるを得ませんでしたが、その頃から比べるとずいぶんカラダを戻していましたね。当日はパドックまでいっしょに見届けたのですが、お互い期待値を上げた状態で別れました(その後はオーナーさん同士で観戦されたよう。さすがに遠慮するところですね)。身びいきなしでリヴェールを推すことができていたのかは何ともいえませんw

せっかくの東京遠征、もう少し気の利いたエスコートができればよかったのですけどね。なぜ土曜の夜に六本木のミッドタウンでとんかつを食べることになったのかw 「ヒラボク」だからよし、という謎の納得感で繰り出してしまいました。こちらは堪能していましたが、わるくない、くらいの感想でいれくれたら、と思っているところです。

お互い会社勤めですので、腰を据えて馬の話だけをする時間はなかなか貴重だったでしょう。日常は仕舞っているテンションを躊躇なく口にできたように思っています。いい時間を過ごすことができました。こちらが年長なのですが、だいぶ大人気なく盛り上がってしまったなぁという反省もございます。

また会合の機会があるでしょうから、それまでにもっと大人気なく楽しんでおかないといけないですねw
おつかれさまでした。またやりましょう。

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2015.05.13


昨年9月から控えていて、ようやくの墓参となりました。

陽の光のなかで降る雨は「天気雨」と表現すればよかったのですね。この年まで言葉と事象が明確に結びついていませんでしたが、今日の八戸は断続的な弱雨、そしてまさに天気雨でした。調べてみると涙雨とも天泣とも表現するそうで、それはセンチメンタルすぎるだろうーと思いながら、自分がこれまで感じてきたものもそう大差ないことは、ええ、気づいてしまっておりますよ。男性のほうがロマンチストですものね、という謎の開き直りで先にすすめましょうかw

前夜上陸して温帯低気圧に変わった台風6号と併走するように深夜バスで移動。明け方には震度4の地震を報せるケータイのアラームがバス中に響いておりました。なかなか天候に恵まれませんでしたね。バスの中では揺れを感じませんでしたが、それは半分以上寝ていたせいでしょうw 新幹線、在来線とも朝方は不通ないし大幅な遅れ。バス下車後の電車での移動をあきらめ、タクシーでレンタカーの店舗まで向かうイレギュラー。ただ運転手の方から東京で建築のお仕事をしていた思い出話を聞く機嫌のよい寄り道もできてしまったりして。…まぁまぁ楽しんでいたのでしょうね。


午前中のうちにお花を準備して、昼過ぎに目当ての牧場にお伺いしました。

有休が取れそう、というこちらの一方的な事情で日取りの相談をしたのですが(一応、出産→種付けは終わっているかもくらいの配慮をしての5月連絡だったのですけど)、事前に連絡をいれてからこちら、今日の今日までまだ1頭お産が終わっておらず、今年の種付けにも動くに動けないという状況でした。年末のご挨拶で「そっとお伺い」します的なことを書いていたはずですが、結果的に今回も豪快にご好意に甘えることになりました。

事前の電話口の声から、実際にお会いしてからも、沈痛な表情に出くわすことはほぼありませんでした。時間の経過がそうさせているのか何らかの諦観なのかは測りかねていたのですが、努めてそうしている部分も窺えましたので、こちらから煽るような言葉かけは控えた次第です。というより、訪問を通して屈託のない笑顔の時間のほうが多かったですね。いや、ほんとに。なんででしょう。

牧場の一角に埋葬を終え、実はお墓はこれからというお話でした。昨秋に設けた献花台はさすがに寂しくなっていましたが、多少は明るくできたでしょうか。地味に、勝負服の黄と赤、淡い色合いですがダービー当時の枠の橙も含めています。
フサイチコンコルド献花

埋葬された場所の前でしばし立ち話。骨折してから1日頑張っていたこと、薬を使わずに体力が尽きて亡くなったこと、栄養剤の注射もいやがったこと、それでも人参は食べようとしたこと。そっかー、頑張ったんだなーなどと相槌を打ちながら、骨折してなお獣医さんを嫌がった件では「頑固じじい」という言葉が瞬時に浮かびましたがさすがに飲み込みましたw そうそう、逆体温は終生変わらなかったそうですよ。


屋内に場所を移して、しばしの雑談。その際に北海道の頃から使っている頭絡を見せていただきました。遺品や形見という言葉より先に、頭絡の存在感がズシッときましたね。ちょっと舞い上がっていたのかもしれません。
フサイチコンコルド頭絡

亡くなった直後の、大井の2歳重賞ゴールドジュニアーの結果は認識されておらず、驚かれておりました。ちょうど全国から取材やら問い合わせの連絡が次々舞い込んでいた頃らしく、こちらとしては個人の連絡を控えて正解だったという確認もできました。死んだ馬の仔は、という確かめようもない定番のフレーズですが、こういう時には何ともいえない響きをもちますね。その時の記事は以下に。
more than a DECADE ゴールドジュニアー

確かめようもない、かどうかは分かりませんが、厩舎につばめが巣をつくって行き来があると吉、という話も伺いました。初耳だったのですがポピュラーなのでしょうかね。コンコルドのいた厩舎には昨年つばめが来なかったそうですよ。…ほんとに世間話をしてきたんですねぇw



以前、同僚のことを綴った際にも書いたのですが、自分にとって墓参はむしろ生きている側のためという認識をもっています。死生観やその所作はひとそれぞれということで何卒ご容赦くださいませ。実際にお会いした際の牧場の方の表情と、自分自身がそこで何を思うか。意識してフォーカスしていた分ちょっとこわかった部分もありましたが、実際は牧場の方の配慮に触れるという有難い結果に落ち着きました。当事者の笑顔に救われているようでは、自分の経験不足、まだまだ未熟者です。

また、何度となく思ってきたことですが、競馬ファンのイメージと実馬のギャップも改めて意識いたしました。やっぱり見せ物としてレースはデコレイトされていますし、特に1996年のダービーは自分の脳裏でさらにデコレイトされているわけで。「身勝手なイメージ」という言葉を繰り返し使っているのも、このギャップに対する線引きと、直接競走馬に携わる方への配慮からくるもの。瑣末な心得ですが、今後も身勝手にイメージし続けていくわけですし、改めて書き記しておきたいと思います。

いちおう、自分なりの回顧した記事を載せておきます。
more than a DECADE フサイチコンコルド回顧

看取られて終えられたことに感謝しつつ、自分のなかでひと区切りとなりました。
ありがとう。おかげさまで充実しているようですよ。



最後に。

牧場の方との話の半分以上は「いま」の競馬のことでした。今年は何をつけようかとか、あの産駒は走ってるよねとか、NHKマイルの典さんはすごいねとか。自分がこれまでの思いに比重を置いていた分、鮮やか過ぎるコントラストがありました。現在進行形で面白がることを忘れたらダメだなー、という受け取り直し。いい機会に恵まれました。まずは週末のヴィクトリアマイルですね。前向きにまいります。

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2015.05.11


クラリティスカイがきっちり捉えました。

府中で現地観戦でした。この春開催でははじめて。いやー5月の陽射しを皮膚で感じるといいますか、あの場内の空気は独特でよいですねー。それだけでダービーが近いなぁ、と思ってしまうのはさすがにその皮膚が鋭敏すぎちゃっているのかもしれませんね。

土曜の夜に多少雨があったようですが、かえって馬場にはよかったでしょうか。9Rの湘南Sは内を縫ったダローネガがきれいに外を回したピオネロを凌いだ内容。これを「見」して、内外の馬場差は大きくないと認識して予想を組み立てました。

レンイングランド、マテンロウハピネス、アルビアーノ。おそらくいずれかが先手、ただしいずれも厳しいペースを臨むタイプではない認識。翻ってグランシルク、アヴニールマルシェ、ミュゼスルタンら人気どころは自分でポジションを取りにいくタイプではない有力馬。おおよそスローで流れるのでは、という予想の大枠は前日のうちにまとまっていました。

内外変わらない馬場。であれば好位の内で立ち回って、抜け出した先行馬を捉えられるのが最善。パドックをふよふよと眺めながらクラリティスカイとダノンメジャーのスケール感に絞り込みつつ、これまでの経験値と折り合いへの不安、枠順のアドバンテージを見て、クラリティスカイを軸に取りました。スタートしてアルビアーノを直前に見ることができる枠順は大きなプッシュ材料でしたね。

パドックで見たアルビアーノはやっぱりかわいい、ではなくてw 成長途上といいますか意識して仕上げきっていないといいますか、気持ち余裕を持った馬体でした。今後の成長の余地も残していたように思いましたが、今日のメンバーでは誰かに差されてしまうだろうという予感も強く覚える出来でもありました。本当はアルビアーノ軸で心中、などと思っていたのですが、思い入れはアルビアーノ単勝に、予想はクラリティスカイ軸の馬連と、比重を分けた馬券に落ち着かせました。はい、戦略としては正解でございましたね。


レースラップです。
12.4-11.1-11.8-11.9-12.1-11.1-11.3-11.8

レース後のインタビューであった通り、4コーナーまでクラリティスカイはかなり逸っていました。それをしっかり手綱をホールドして直線まで我慢できたことは大きなポイントだったと思っています。あーホールドというのは手綱を動かさないということではなく、フォームが伸びきらないようにかつ力をロスしすぎないように、首の振り子運動で生じる力を上手く逸らすよう可動域を適宜詰めていた、という意味ですね。場内のリプレイを見ながら往年の岡部さんが思い浮かびました。

上がり3ハロンは減速ラップ。早仕掛けせざるを得ない展開もあったアルビアーノに対し、レースラップが落ちるのをじっくり構えるかのような鞍上。アルビアーノのひとつ外に出すタイミングといい、素晴らしかったですねー。

父仔制覇はNHKマイルカップでは初とのこと。クロフネのNHKマイルカップはアンビリーバブルな差し切りでしたが、息子は卒のない立ち回りでした。筋肉質な馬体はクロフネというよりはフレンチデピュティ、スペシャルウィークというよりはタイキダイヤ、というイメージ。折り合い次第で2000mくらいまでは大丈夫と思っていますが、詰めて使っていることも合わせて、ダービー…?慎重な判断をお願いしたいと思っています。


改めて、アルビアーノは惜しかったですね。勝てない展開だと思いながら眺めていても、直線抜け出した瞬間はアガりました。クラリティスカイに並びかけられてからも気持ちを切らさずに踏ん張る姿はしっかり確認しましたよ。ええ、頑張り屋さんは好きですともw こちらもオークス参戦にはレース間隔が気になりますが、折り合いに懸念が少ないことはわかりました。出てきてくれるなら面白い存在と思っています。


ダノンメジャー、ニシノラッシュは、それぞれ折り合いに配慮しながら、外枠のディスアドバンテージに抵抗するように極力前にポジショニングしようと試みていたように見えています。結果的にダノンメジャーは3コーナー前後で持っていかれる格好になりましたが、勝つための縦のポジションを意識できるジョッキーであることは信頼に足るポイント。内枠で前に馬を置けたらいい勝負になったかもしれません。ニシノラッシュもクロッカスSの切れがどんな適性に落ち着くのか、見極めはまだまだこれからと思っています。


グランシルクはもったいない競馬という印象。パドックではかなりよく見えていましたが、中山の切れ味とスタートに府中1600とのギャップを感じてもいました。あれ以上ポジションを上げられないあたりに、鞍上が前走の記憶を持ち込んだ痕跡を見ています。その割に直線入口からの仕掛け。前にクラリティスカイがいる分じんわり仕掛けながらスペースを狙う判断の余裕がほしかったと思っています。内枠スポイルと見て評価を下げたのですが、鞍上の判断にメリハリがあればあるいは、という認識。どこかで走ってくるでしょうから、それは覚えておかないといけませんね。


あとはフミノムーン。マーガレットSの印象から、あの強みを活かす場面はないだろうと思って評価を下げました。後方外々からの直線一気は人気薄の一発狙いでしたね。おそらくは前走からの距離延長と、外々先行で惜敗したファルコンSを踏まえたものと推察していますが、坂下からの爆発力は目を引きました。洋芝、スプリント寄りなど条件が変わればより活きるかもしれません。アドマイヤムーンらしいといえばいいでしょうか。



最後に。

G1直後に耕一路へ。今年も安定のモカソフトをいただきました。以前の競馬場のイベントでランキング1位になったこともあるのでしょうか、並んでいる列のほとんどがモカソフトを注文。お店の方が「モカソフト以外の注文の方~」と声をかけていたのですが反応ゼロとはw しつこくなく程よい濃厚さは、暑い日には特に似合いますね。府中競馬にお越しの際は是非お試しくださいませ。

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2015.05.07


ワンダーアキュート、狙いすましての差し切りでした。

現地観戦ができました。悪友と車で向かいまして、車中にて近況報告など。この年齢になりますと心置きなく口悪く雑に語れる場面が少なくなって来ますので無駄に盛り上がりました。もちろんG1の展開予想も雑。クリソライトいけないんじゃね、でも武豊は絶対いくんじゃね、みたいなw

競馬場向かいのららぽーと近辺が駐車場待ちの行列でとんでもないことになっていましたので、隣のvivitという商業施設に駐車スペースを確保しました。いやーさすがGW、フードコートでご飯を買うのにどこも30分以上待つとは。来年以降は気をつけて乗り込まないといけませんね。

肝心の予想は、パサパサの軽い馬場を確認できたことを活かしきれませんでした。クリソライトが無理にでもハナを叩くイメージ(それ以外に勝ち目がないという見立て)だったので、その直後で立ち回って抜け出せる馬を探しました。サンビスタ本命、単穴ハッピースプリントという結論だったのですが、そうなんですよ、上がりの速い馬場であればワンダーアキュートの立ち回りにもう少し重きを置くべきだったんですよね。…やっぱりコロッケ売り切れのショックが大きかった模様ですw


レースラップです。
12.1-11.2-12.3-12.6-12.0-11.8-11.8-13.6

有力馬は先行馬群にしっかり参加していましたが、この流れはかなりきつかったでしょう。積極的だったセイントメモリーは3コーナーで早々に吸収。直後にいたベストウォーリア、に外からこれも積極的だったハッピースプリントが並びかける4コーナー。地方のジョッキーがG1らしいペースを演出した格好ですね。


ハッピースプリントのペース配分でいうなら、向こう正面でジリジリとペースを上げなければ違った勝負の仕方があったかもしれません。直線入口で膨らんだ所作は、半分狙いで半分思惑以上であったと読み取っています。余力のなさを感じ取ってタイトにコーナリングするのを避けたでしょうか。ベストウォーリアを交わせなかったあたりは馬場の速さとの兼ね合いかもしれませんが、3歳春のイメージにグッと近づいてきた印象。マイル前後で楽しみにしたいですね。


ベストウォーリアは早め早めに勝負したのでしょう。個人的に1400ベストという認識がありまして、ラスト1ハロンの息遣いへの期待値から本命視はしませんでした。見立て以上に走っていましてそれは驚きでもあったのですが、スタミナ不足を露呈してしまうイメージ自体は合っていたと思っています。今後の目標はどこになるでしょうね。スローの1600なら、という評価は変わらずでした。たとえばJBCスプリントとしても、むーん、1200ならダノンレジェンドが一枚上手でしょうか。


勝ったワンダーアキュートをしっかり褒めましょう。9歳であのパフォーマンスですからね、端的にすごい。ラスト1ハロン13.6を若者2騎がバッテバテのなか、しっかりとしたフォームで差し切りました。他馬が相撲を取り切った後で進出するカウンターアタック、それを狙って実行した和田の視野が最大の勝因でしょう。先行馬群の一番後ろで、離されないように追走すること自体がひとつの勝負の仕方だったようにも見えています。

カウンターアタックですので、このまま帝王賞につながるかというと何とも。コンビ復活の和田はまだまだ狙っていくでしょうが、ホッコータルマエ相手ですからね。ただ、当日の馬場が速いようなら一考の余地が増えると思っています。


サンビスタはパサパサの馬場で上すべるように走っていたとのこと。確かに前走圧勝したマリーンCがかなりの悪馬場でしたから、相対的にスピードに寄った馬場があまり得意でないという可能性はありそうですね。風で砂埃が舞いやすいコンディションでしたから、最内枠から内ラチ沿いで追走するとまともに砂埃を浴び続けるわけで、それが敗因とも推察できます。個人的な印象はノーカウント。少しレース間隔を詰めていますので、リフレッシュして次走に臨んでもらえるとよいなぁと思っています。


クリソライトは残念のひとこと。武豊は2完歩目以降で早々に逃げの戦略を切り替えてしまいました。おそらくは周囲の初速を見て、逃げにこだわるのは得策でないと判断したのでしょう。前走ダイオライト記念でのスタートダッシュからすると2400の相手関係で楽にハナを切るダッシュが見られませんでしたからね、切り替えを即消極論と捉えるのは違うと思っています。が、控えて勝ち目があったのかというと疑問。とするなら、陣営としてはこの一戦の勝利に執着するところではなかったかもしれません。しかし、この内容から帝王賞はなぁ。



最後に。

GWも終了、日曜のNHKマイルカップのことを考え始めております。個人的にはアルビアーノが好みのタイプなので(顔ねw)それが予想に反映しないよう心のバイアスを調整するところから。きれいかかわいいかでいうと、かわいい方ですよね(謎

グランシルク、ミュゼスルタン陣営のコメントからは自信が覗いていますが、馬場状態と枠順が大きく結果を左右しそうな構えをもっています。昨年のミッキーアイルのような極端なバイアスが生じるのかどうか。今週は現地でG1観戦できそうですので、しっかり準備して臨みたいと思っています。

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2015.05.05


横山典弘がゴールドシップを運び切りました。

もう、鞍上のすばらしいリードに尽きますね。堪能させていただきました。1番枠を引いた時点で個人的にはほぼアウトだと思っていました。アンカツさんは逃げの可能性をコメントしていましたが、いまのゴールドシップの心身ではスタートダッシュが効かないだろうと。結果的にゲートを拒んで目隠しされたことで戦意を削がれた格好になったようですしね。

いわゆる菊花賞の再現以外ほぼ取りうる戦略がない、というピンポイントな状況を見て取っていましたので、真っ先に切ってしまっていました。当時はビービージャパンという人気薄がビッとした逃げを打ったのですが、今回それだけペースを締めたい逃げ馬は見当たらない認識でした。それは高いレベルでのスタミナ勝負にならない天皇賞、という読みでもあり。

…まぁ、結果的に真逆でしたねw 外枠の中距離馬ばかりチョイスしたことは激しく反省しなければいけません。

一方で、レース終わってからこちら、いろいろな報道やコメント、SNSに流れる見解やイラストを眺めるのは楽しかったですねー。だいたい書こうかなと思っていたことが言葉になっていましたのでもういいかなとw はい、ちゃんと取り直しておりますよw GW的家族への配慮も一段落した?ようですし、ある程度は自分で言葉にしておこうと思います。

あ、レースっぷりを指して「破天荒」という言葉をよく見ましたが、馬は確かにそうですけどね、ジョッキーはかなり冷静で戦略的だったという認識でおります。


レースラップです。
12.7-11.4-12.0-12.5-12.8-12.2-12.1-12.8-12.4-12.3-12.5-12.0-11.7-11.8-11.5-12.0

11秒台前半がほとんど見当たらないラップ。発表は良ですが加速に少しパワーを要するコンディションと理解をしていました。後から思えばこれはゴールドシップ向きでしたね。

そして個人的な誤算はクリールカイザーの逃げ。やられました。この可能性を強く捉えていればスタミナが決め手になることも視野に入ったんですけどね。躊躇なく手綱を押していった田辺を見ながら、そうだこれができる騎手だと、スタート直後に早くも反省モードでございました。

ゴールドシップはスタート前に戦意喪失気味だったでしょう。レースを通してみても本気で走ったポイントは限られるのでは思っていました。横山のコメント、Gallopからの引用です。「道中で1回も馬との手応えを感じたところがなく、最後まで馬と人との我慢比べでした」「ジョッキーにしか分からない、勝つときの強い感触がひとつもありませんでした」。…およそ、G1を6つ獲った馬を評する言葉ではないですね。でも、ここにゴールドシップの特徴が表れていると思いますし、この特徴だからこそあの2段スパートが嵌るのでしょう。

1周目のスタンド前で馬群から離したことで心理的にもストライド的にもマイペースを取り戻した様が窺えます。その後、2コーナー過ぎで軽く焚き付け、登坂部分の残り1200から一気に捲るアクション。気持ちが前に向くのを待ちながら、レースのポイントを押さえての仕掛け。どちらのボタンを掛け違えてもレースに参加すら出来なかったでしょう。もう一度Gallopから横山のコメントを引用しますね。「ただ追えばいいわけじゃなく、ただ折り合えばいいわけじゃない」

2周目の坂の下り、4コーナーも見応えがありました。捲って先団に取り付いた時点でスズカデヴィアスがそれを意識しポジションをあげました。当然その前にいるクリールカイザーは気持ち厳しい仕掛けを強いられます。溜めの作れない下り。ここにカレンミロティック、ラブリーデイが畳み掛けるような仕掛け。一方のゴールドシップは気持ちポジションを下げながら溜めを作ったような格好、2段スパートのお膳立てが整ったように見えていました。ただ、先の横山のコメントを見る限りは、気持ちとスピードを切らさないようにプッシュし続けていたようですね。いずれにも厳しいポイントだったようです。

カレンミロティックの直線の粘りは、ゴールドシップに最後の集中力を与えたでしょうね。やはり前に馬がいると交わしにいくまでの間、グッと集中しやすいでしょうからね。最終追い切りでも、相手を振り切ってから気持ちが遊んでいるように見えていましたので、それもあらかじめ折り込んでの4コーナーでの溜めなら交わしきったところがゴールなのはおおむね戦略通りだったことの証かもしれません。

…ふぅ。ざっと振り返るだけでもこれだけポイントがあって、全力を尽くしてくれないパートナーの特性を踏まえた上で、針の穴に糸を通すような判断と状況の積み重ねが先頭でゴールを迎えることにつながった、と理解をしています。まさに横山典弘の経験が導いた勝利。なにか感じとる取材者がいたのでしょう、集大成?という質問が飛んだようで、それに対してまだまだやるよとコメントした鞍上。いやいや、頼もしいですね。まだまだ魅せてくださいませ。

さて、次走の話。これで得意の阪神に戻るから宝塚記念は磐石、とはあまり思えませんねー。追い切り直後の立ち上がる姿はどうやら「オス」的な主張だったようですし。まして横山はこれまで意思を尊重するスタンスから一歩踏み込んで、馬への要求をひとつ強くするコンタクトを行っていたでしょうから、端的に反抗心も助長している可能性があります。発走再審査もありますしね、次走も同じように上手くいくかは未知数だと思われます。


キズナは末脚不発。いや、不発は言いすぎと思っていますが、着順には結びつきませんでした。ロンシャンの馬場から逆算してのパンプアップかなと推察していますが、結果的に距離をこなせない体つきになっているような印象があります。いまのキズナならピリッと仕上げて安田記念でショウナンマイティを試してみたほうが結果がでるようにも。

精神的な問題だったら嫌だな…というトレーナーのコメントも聞こえてきましたが、重くなった筋肉で長く強くスパートし続けることに無理があるなら、心身両面の問題でもあるようにも思えています。規定路線なら宝塚記念。巻き返しに期待していますが、どうなるでしょう。


アドマイヤデウスは1周目の下りでかかってしまいました。おそらくはディープインパクトよろしく、スパートの位置だと勘違いしたように見て取っていますが、スタンド前で前に馬を置かなかったことでより勢いがついてしまいました。おそらく岩田はじんわりと先行ポジションを取りに行きたかったのでしょう。ただ今回は完全にそれが裏目に出た格好でした。


サウンズオブアースは終始かかり気味に見えました。もう少しゆったり走れれば着順はあがっていたでしょうが、この気性だからこその戦歴でもあるのでしょうしね。サウンズの内枠に下げたい馬が多かったので、比較的労せず内目に潜り込めるはずというアドバンテージを重視して、個人的には本命にしていました。はい、反省材料でございます。…やっぱりゴールドシップを切った時点で予想は迷走を始めていたのでしょうね。。。


ウインバリアシオンは残念のひとこと。ごまかしごまかしどこまで行けるか、という中でのG1チャレンジ。直線のフォームを見返して、これは再発もやむなしかと思ってしまいました。馬自身に走りを加減するところが見えなかったんですよね。傷をかばわずに受身が取れないくらいストライドを伸ばして全力疾走するなら…。福永が早くに気がついて止めたようです。それが最悪の事態を回避できた要因でしょう。個人的にはオルフェーヴルのダービー2着が印象深いですね。お疲れさまでした。


フェイムゲームは惜しい2着。直近のレースでスタミナをしっかり示した馬ならゴールドシップとフェイムゲーム、という見立てでした。ねー。たらればは禁物(最近この言葉を聞かなくなりましたね)と思いつつ、4コーナーまでにひとつ外に展開できる形がつくれれば、あるいは結果が違っていたかもしれません。



最後に。

やはり距離が長くなると、ジョッキーの思惑、戦略がレースに反映しやすくなる印象があります。今回は改めてジョッキーのヘッドワークを堪能いたしましたしね。数値化しにくい部分ですので予想も難しくなりますが、だからこそ楽しめる余地も大きいと思っています。レースのバリエーションを保持してもらいたいという見解はこれまでと変わりありません。長距離の番組も現状維持ないし下級条件に少し増えるとベターと思っています。ひとも馬も経験の底上げが要るでしょうからね。

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