2016.03.28


ビッグアーサーがレコード勝負を制しました。

今日の中京は速かったですねー。一日で3つのレコード、7Rと11Rで1200mのレコードが2回更新、準メインの名古屋城Sは日本レコード。昨年までの反省から、最終週のみA→Bコースへ変更する試みは、どうやら馬場の補修と合わせてスーパースピードスターな馬場状態を作り出したようです。ファルコンSの馬場が1週前とは思えないですものね。馬場造園課のハイスキル具合。3、4コーナーの砂埃からすると、芝草の状態や凹凸を埋めた砂よりも表面に近い路盤に固さが過ぎていたでしょうか。各馬に反動が少ないとよいのですけど。

ラスト1ハロンの惰性が効く(=スピードが急に落ちない)速い馬場。早めに仕掛けての押し切り、という構図は少なくとも先行勢の鞍上には出来ていたように思っています。

脚質と排気量とを考慮するだけならミッキーアイルの勝利しか浮かばなかったのですが、それ以外の要因、枠順と鞍上かな、が明暗を分けたと思っています。

公式レースラップです。
11.7-10.1-10.9-10.8-11.1-12.1

ミッキーアイル松山の戦略はどのあたりにあったでしょう。スタートから躊躇なくプッシュしていたことからは逃げ争いを制するつもりだったように見えますが、それはローレルベローチェやハクサンムーンの主張の強さをどのくらいに見積もるか、そして逃げ争いがどれだけ勝利に直結することになるのか。

個人的な印象ですが、プッシュの程度も控え方も力が入り過ぎていたでしょうか。ミッキーアイルの出方如何に関わらず、ローレルベローチェ中井は敢然と主張していったでしょうからね。結果3番手であるならもう少し折り合いを重視したソフトなすべり出しを求めることはできなかったかなーという思いがあります。

前走スワンS、勝利はしましたが、追い切りからレースからミッキーアイルの推進力に松山はもっていかれるばかり、という印象。今回も手綱のアクションを収めてからも、馬のストライドを制御しきれないように見えてしまっていまして。…荷が重かった、という厳しい感想がございます。浜中の苦心がかえって伝わってくるゴール前でした。


対して、福永のヘッドワーク。ミッキーアイルがプッシュされている様をみてから、その直後にビッグアーサーを誘導しました。前半は必要な溜めをつくる壁、後半は差し脚を伸ばす目標。ミッキーアイルを上手く利用してラスト1ハロンをしっかり押し切りました。もちろんペースを読みながら、脚をきっちり使う計算もあったように見て取っています。卒のなさ、という言葉が浮かぶ騎乗。ビッグアーサーの力を損なうことなく出し切りました。

京都のオパールSを1:06.7で走破している実績は了解していたのですが、先週までの中京のイメージがありましたからね。同等の軽い馬場だと想定していたならもう少し評価を上げられたかな。これだけ鮮やかに差して来れるとは思いませんでした。

サクラバクシンオー産駒最後の大物。キャッチコピーが先行していたように思っていましたが、重賞戦線に加わってからこちら、なかなか馬場コンディションには恵まれてこなかった印象もあり。ファルコンSの週には、ビッグアーサーの不運を思っていたんですけどねー。いまはサンデーサイレンスを伴わない後継種牡馬の誕生を喜ぶべきでしょうね。お見事でした。


アルビアーノは大善戦と思っています。馬群のなかからこじ開けるような3着。これだけ極端な馬場でなければもっと勝ち負けに加わっていたでしょうね。さすがに今回は思い入れだけでは本命視できませんでした。ウリウリ、スノードラゴンは同じリズムで評価を下げました。強力な先行馬ならハイペースでも残せる馬場ですからね、差しが効かないという認識で合っていたと思っています。

差してくるとしたら、超ピッチ走法、と考えてエイシンブルズアイを相手に加えていましたが、これも概ね合っていたようです。馬場が固すぎた場合、同じ距離なら地面を蹴る回数が多いほうが推進しますものね。

おっと思ったのはサトノルパン。和田が相当攻めていましたね。馬の地力とはマッチしていませんでしたが、あれだけ攻めることができる鞍上の感覚は今後にむけて忘れずにいたいですし、できるジョッキーでいてほしいと思っています。ハイペースでなおアクセルを踏む意思の強さ。大事ですものね。


多方面でツッコミがはいっていますが、レース後の鞍上振り落としについて。内ラチからテレビクルーが出てきていることにビッグアーサーがびっくりしたもの。クルーへ注意を添えたことは間違いではないと思いますし、落ち着いた対処はそれ自体がひとつの姿勢を示したことにもなるでしょうし、福永の対応は好意的に受け取っています。

おそらく撮りたい構図があったのだろうと思いますが、プレイヤーの特性(馬が怖がりであること)への配慮に欠くことはやはり避けてほしいですし、何より事前に学んでいてほしいところ。大多数の知らない視聴者向けの画づくりに際して細やかな配慮が無視されがちなのかもしれませんが、お願いしたいですね。…何か、競馬中継に限らない話にもなりそうですね。


最後に。

ドバイミーティングはばっちりリアルタイムで観ていたのですが、書く時間が取れずじまいでして。。。 逆に日経賞と毎日杯はリアルタイムで観られませんでしたし。ポイント絞ってでよいので書いておきたいんですよねー。書いている間はそのレース内容に向かい合うことになりますから、それだけ気づきも増えますし印象形成も変わりますので。明日か、明後日か、もひとつ先か。週末までには頑張ろうと思います。

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2016.03.24


マウントロブソンが届きました。

パドック映像を見直すと、岡部さんの指摘どおりまだまだ緩い体つき。それで逃げ粘るマイネルハニーを捉え、後続を抑えたわけですから、力はあるなーという印象です。でも、今年は別路線組が相当骨っぽいですからね。ラスト12.6での接戦に、きさらぎ、弥生とのレベル差をひとつふたつ感じてしまうところではあります。

公式レースラップです。
12.7-11.5-11.8-12.3-12.0-11.6-12.0-11.6-12.6

マイネルハニーは大知の積極策が奏効した様子。踏み固められたであろう内々を通っての僅差は、条件に少し恵まれるところもあったかな。クラシック登録がないようですので、次走の動向が気になります。有力馬に先行気質の馬が少なめですので、ペースを読むのにはポイントになるでしょうか。

ロードクエストは例のごとく後方待機からの3着。鞍上池添は必要なトライアルを済ませたでしょうか。スタートから追走から、外側の芝コンディションから。戦前のコメントでは中団追走も示唆していましたが、どうやら諸条件から叶わなかった模様。これで皐月賞までスポットが当たらないのであれば、ちょっと面白い存在になるかもしれません。が、それまでの馬場コンディション次第、というところが大きいかな。

ミッキーロケットはスタートがすべて。ドレッドノータスは馬場コンディション、直線の登坂、ペースなどなど、京都2歳Sは真裏に近い条件設定になってしまったという認識。次走の選択がどうなるか、巻き返しのタイミングを見極められるとよいなぁと思っています。



阪神大賞典、まいりましょうか。

シュヴァルグラン福永は道中で自信を深めていたことでしょう。3コーナー手前の陣形から、残り600から仕掛けるのかなーと思って観ていましたが、ドンピシャで逆にびっくり。4コーナーで一番外を回るタイミングをあえて選択したようにも見えています。それを考えると、本番に向けたトライアルとしては十二分の内容でしょう。気になるのは今回の相手関係(ちょっと手薄感)、ハーツクライと京都の下りの相性、このあたりかな。しかし、戦歴と成長曲線はかなりハーツクライですね。

公式レースラップです。
13.0-11.6-12.5-12.2-12.3-12.2-12.6-13.7-13.3-12.6-12.3-11.9-11.6-11.6-12.4

アドマイヤデウス岩田はもったいないコース取り。馬場の悪い状態で、4ハロンを目いっぱい使う11.9-11.6-11.6-12.4ですから、直線半ばでの切り返しは致命的でした。コースロスを抑える戦略に拘りすぎたのかな。4コーナーのシュヴァルグランとのスムーズさはちょっと対照的に映りました。

タンタアレグリアは何とも。前走の東京よりパフォーマンスを上げているようには思えているのですが今回は完敗の様相。京都のトリッキーなペースで浮上する可能性はあるかな。鞍上蝦名と春天の相性は無視できない…むーん、微妙ですね。

トーホウジャッカルは7分の仕上げにも届いていなかったでしょうか。シュヴァルグランが前走から二桁絞り込んできたのとは対照的。降雨の影響を強く受けた馬場も味方しなかったでしょう。…期待していたんですが、どこかで復活なるでしょうかね。

うーん、天皇賞に向けては日経賞の方が要チェックになるような。慌てずに大阪杯の結果まで待ちましょうか。



フラワーC。はあまり書くことがないでしょうか。

エンジェルフェイスの逃げ切り。以下のラップをみる限り、福永のコメント通り、楽に逃げられたようですね。

公式レースラップはこちら。
12.7-11.9-12.2-12.5-12.2-12.2-11.9-11.3-12.4

スローの分、11.3の時点でほぼ勝負が決した格好。ただし12.4を差すことができないメンバー。上がりタイムが勝ち馬と二桁着順の馬であまり変わらないことは、4コーナーの並び順が大きく変わらずに入線していることからも伺えます。このペースに抗う力をもった馬はいなかった、という理解でもよいのかもしれません。

個人的には府中に変わってラルクを観てみたいと思っていますが、どうでしょう。

あー桜花賞戦線。うーん、やっぱりメジャーエンブレムとチューリップ賞組が中心になるのでしょうね。



そしてファルコンS。

中京の芝は、3場で一番崩壊気味に見えました。トウショウドラフタ田辺はよく馬場を読んだ上で直線大外へ。思い切った作戦が奏効しましたね。馬場をこなしたことをどう受け止めるか。比較的きれいな府中で連勝してきたアンライバルドと考えると道悪はマイナスですが、ネオユニヴァースと考えると不良馬場をこなしたロジユニヴァースが想起されて何とも複雑。

公式レースラップはこちら。
11.9-10.5-10.9-12.0-13.1-13.0-13.6

まぁ、前傾ラップですね。この馬場状態ですから先行馬には相当にタフなレース後半になったようです。勝った馬でも上がり38.5ですからね。これよりひどいのはロジユニヴァースのダービーか、トウケイヘイローの札幌記念か。そう考えるとシゲルノコギリザメ、ある意味侮れないですね。

ブレイブスマッシュは4コーナー手前までの外目の進路を切り返してインからこじ開けるように進出。シゲルノコギリザメをねじ伏せるあたりは強いの一言ですが、外から1頭、さらにうまく馬場を読んだ人馬がありましたからね。いや、今回はこれまでと異なる強さが垣間見えました。

NHKマイルカップ、うーん、これもまた直結しにくい印象があります。府中との馬場状態の乖離。勝ち馬のラストの鮮やかさは冷静に評価しておきたいものです。NZTがまだですしね。



ふひー。

この3連休はフラワーCを除いて、すべてリアルタイムでの観戦が出来ずじまいでした。そのフラワーCも予想はままならず、勢力図だけ簡単におさらいして「見」していました。馬場が全然読めない状況でしたし、仕事やらなにやら、いろいろございましたしね。疲れがでたのか花粉が猛威を振るっているのか、週明けは結構ダウンしておりました。ようやく、簡単にですがまとめが書けましたね。

中京の馬場コンディション、G1までに決定的に回復することはないでしょう。ファルコンSの結果を知った直後は、これでエアロヴェロシティでよいな、と思っていましたが、その前年チャンピオンは疝痛で回避。いやーわからなくなりました。いまのところミッキーアイルかアルビアーノのイメージなのですが、直前まで馬場はわからないでしょうからね。予想の糸口は地味に観察したいと思っています。



最後に。

ドバイミーティングが週末。恒例のJBISレポートも開始しています。
2016 ドバイ ワールドカップデイ 現地取材レポート

ドバイターフはソロウの回避でリアルスティールの可能性がグッと増したように思いますが、実際はどうなるでしょう。ワールドカップはCalifornia Chromeとホッコータルマエのマッチアップ。…、いろいろ不利が大きいのかもしれませんが、米国2冠馬のパフォーマンスが圧倒するように思っています。シーマクラシックはもちろんドゥラメンテ。通用してほしいですねー。

週末は何とかスクランブル放送に間に合うように。その後のG1もありますからね。花粉に負けてはいられません。頑張ります。

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2016.03.17


シュンドルボンがきっちり差し切りました。

終始ルージュバックを視界にいれながらの追走。最後の登坂では一呼吸おいていたようにも見えました。残り1000付近でフレイムコードが捲ってからはペースが落ちないロングスパート勝負。末脚の持久力では一枚上手だったかもしれませんね。昨秋のG1挑戦までは3連勝。条件戦ながらスローの3ハロン勝負を制していますからね。4番人気に押し上げたファンの慧眼。ええ迷った上で外してしまいました。

公式レースラップです。
12.8-12.7-12.9-13.1-12.2-11.5-11.8-11.6-11.7

戸崎のリードは実にスムーズな印象。2ハロン目が全くペースアップしない、なだらかで鈍い前半3ハロン。逃げたアルマディヴァン横山の賜物ではあるわけですが、これを8枠スタートから中団まで押し上げて行きました。少ない負荷でより前のポジションを求める、比較的恵まれた展開に身を置いていたと思っています。

フレイムコード菱田が捲っていったこともマイナスとは言い難く。目標を前に置きながらペースアップできていますしね。登坂で先頭に立ったわけですから、あのまま押し切って欲しかったなぁ。戸崎のリードが素晴らしかった分、期待値が高かった分もかな、残念でしたねー。当日はWINSにいたのですが、坂下あたりで「マークされたなー」と思いながらじわじわ交わされる姿を眺めておりました。

勝ち馬とルージュバックは2kg差。うーん、それだけでは1番人気の敗因は説明しきれないように思っています。目にした情報では入厩から10日ほどでレースを迎えたようで。外厩を利用する戦略そのものには是非はないと思っていますが、成績の伴っていない期待馬ですから、現場的に外厩へ仕上げを任せたいと思うかなーと訝しんでいるところです。現場に信頼と裁量がないのなら。ラストの詰めの甘さが象徴してしまっているのかもしれません。

ヴィクトリアマイルへの期待でいうと1歩後退でしょうか。ミッキークイーンやストレイトガールのパフォーマンス次第ではなかなか難しい予想になるかもしれません。それはそれで楽しめるかな。


メイショウスザンナは4ハロンスパート勝負だからこその3着。外々を回って十分ストライドを伸ばした走り。8枠同士の決着も珍しいですが、外差し馬場と相まって上位3頭の決め手が活きたと思っています。


ヴィルジニアはラストランで4着。流れに逆らわずに脚を伸ばしてきました。このレースとその前週の小倉、大宰府特別のウェスタールンドで鞍上鮫島の印象はよい状態です。自分でレースを作れるかといわれるとまだわかりませんが、これから楽しみかな。誇っていい4着と思っています。




最後に。

いやー、週末からこちら、書く時間が取れませんねー。高知の藤田菜の盛り上がりも、ドバイミーティングの陣容もチェックはしているんですけどね。あぁ、花粉症でスタミナを削られていることも大きいか。フィリーズレビューの感想をまとめる時間を割愛するあたりに、この時期の忙しさと辛さが滲んでいる感がございますです。

高松宮記念あたりでは予想も回顧もじっくり時間取れるといいなぁ。アルビアーノで決まっちゃっている感はありますけどねw

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2016.03.09


マカヒキ、印象的なトライアルを制しました。

いやー、いいレースでしたね。3強が3者3様のトライアル。3陣営、3人の鞍上はお互いの取りうる戦略をよくよく読み込んだ上であの直線での交錯になったと思われます。きっと別の条件、東京であったとしても際立った内容になったとは思いますが、そこがクラシックと呼ぶべき由縁でしょうか。施行条件が変わらないが故に歴史に分厚い1ページを残す。さすが皐月賞トライアル、さすが弥生賞と噛み締めているところでございます。

公式レースラップはこちら。
12.5-10.5-11.3-12.2-13.0-12.8-12.5-12.5-11.3-11.3

レース直後からこちら、3頭のパフォーマンスに関する評価が様々に語られるのを読み進めてはおりまして、もう書くことなさそうなんですけどね、いや皮肉とかでなくホントに率直に。あっという間に相対化されていく議論は思い入れの熟成に対しては早過ぎるようにも思ったりしますけどね。自分なりに感じたことに極力絞って、それぞれ書き留めておきたいと思います。


リオンディーズ。デムーロの先行策は先週のドゥラメンテのそれとは意味合いが異なっていましたね。リプレイ映像で確認しましたが(すみませんリアルタイムはマカヒキ中心で観ていたのでw)すっと出してからアクションを抑えて探るようなニュートラルな間があってから、リオンディーズ自身にググーッと強い前進気勢が表れてきたように見えます。

おそらく、兄エピファネイアの反省と特徴を踏まえた陣営のトライアルはここだったでしょう。1コーナーまでをニュートラルなスピードでリラックスして進められるか。あの強い前向きさはどの程度顔を覗かせるのか。結果、コントロールの効いた範囲内に収まったという印象がありますが、3戦目のテンションを前提にすると離れた4番手で追走できたこと自体が収穫かと思っています。これが全くガツンとこなければ、ポジション的にはもう少し後ろ、エアスピネルの斜め後ろで展開していた可能性もあったかもしれません。

残り600を切ってからの進出も、リオンディーズの勢いを考えたらゆっくりしたものでしょう。今回の勝負の綾は、エアスピネルを背負ったこと。早く先頭に立つことイコール2頭の目標になることが確定的な状況ですから、どのくらい仕掛けを待つのか、早めにセーフティーリードを確保するのか。鞍上の判断が問われる場面でのデムーロの選択は、物差しをつくることだったと思っています。

手綱を手繰って右鞭を入れるタイミングがちょうど残り200。ストライドの大きい馬ですから、いや、だからこそかな、登坂込みのラスト1ハロンの加速を試したのかなと。やってくるであろうマカヒキとの加速力と持続力のギャップを測りつつ、勝負にこだわるためのタイミング。勝負の綾で2着惜敗でしたが、収穫の大きい2着であったでしょう。スタートからどのくらいプッシュしたら破綻せずに先行できるか、唸っている状況で仕掛けたときにどのくらい加速が効くのか。きっといろいろ測れたでしょうね。


エアスピネル。2コーナーまで断続的に手綱をクイクイと引く姿。だいぶ首を上げながらの前半の運びとなりました。2、3ハロン目が速い展開でしたから、ここで力まなければもう少し違ったかもしれません。ただパドックからテンション高めでしたから、本番に向けての陣営の課題はこのあたりになるのかな。向こう正面で落ち着かせたあたりが武豊の巧さなのでしょう。

不思議な感覚、とはその鞍上のレース後コメント。ポジションといい進出の具合といい仕掛けといい、勝っているリズムで運んでの3着というのはエアスピネル中心でリプレイを観ると納得するところ。リオンディーズとマカヒキの強さが際立つコメントとなっています。

弥生賞の予想の段階で、そのテンションの高さから鞍上は1コーナーまでプッシュしては行かない判断にするだろうと踏んでいました。リオンディーズが前で運ぶならその力を利用して差す競馬に回る、という見立て。あとは能力の比較で3番手評価にいたしました。はたして、その通りの結果に。大方の見立て通り、自分も皐月賞戦線ではひとつ評価を下げる形になりそうです。例年なら勝っているという評価も妥当でしょう。豊作、という表現が使えるのは有難いですね。


マカヒキ。スタートから後方待機は了解していましたが、それにしては1コーナーで最後方はちょっと後ろだなーと思っていました。2コーナーから向こう正面にかけて、ちょうどペースが落ちてきたあたりでグッグッと進出。2強を射程距離内に収める動きは日本に腰を据えて磨き続けた目算の賜物でしょう。3コーナーからの差の詰め方、4コーナーのシフトアップとコーナリングはいまいま日本で見られる最高のパフォーマンスでしょう。いやー肩ムチのタイミングといい、応えるマカヒキの唸り方といい、しびれましたねー。ステキ。

ハンドルの効きやすい落ち着いた気性が、あの測るような差しを生んだと思っています。リオンディーズがもうひとつ早くゴーサインを出していたとしても差し切っていたのでは。ただ、今回のようなきれいな差しが本番でも決まるのかは微妙なところ。おそらくですが、道中13.0が現れることも12.5-11.3-11.3の加速ラップで決着することも可能性は高くないでしょうから。どちらかというとダービー候補誕生と見たほうが適切かもしれません。末脚のパワーと持続力に秀でていることは、若駒Sで示されていたと思っていますが、これで証明されたといってよいのでしょう。皐月賞かー。どうなるでしょうね。

予想では、デムーロの先行策と早め先頭、ルメールのお家芸とマカヒキの脚質、若駒Sの脚色をバランスして、マカヒキ優位と読んだ次第です。ディープインパクト×フレンチデピュティから、ショウナンパンドラをオールカマーでチョイスするリズムでもありました。自分の中では推し易かったかな。でもあの着差ですから紙一重でした。



さて、スプリングSにこのレベルの馬はいない模様ですから、ここにサトノダイヤモンドが加わって、皐月賞の勢力図がほぼ見えてきたという認識です。問題はルメールがどちらに乗るのか。戦前はマカヒキに乗れないという意味合いのコメントを出していましたが、レース後のコメントではどちらに乗るかはわからないという。。。 早速あちこちでルメールの替わりに乗るのは?という話がわいのわいのしていまして、いまだけの楽しみだよなーなどと思いながらチラチラと拝見しているところです。

そうそう、フジの中継、勝利ジョッキーインタビューの肝心なところを切ってしまう残念さを発揮していましたが(あれはさすがにマズイですね)、ゲストの佐藤哲三と印が全く一緒でして。ちょっとうれしさを覚えてしまうあたり、ダメな方にマニアックですね。もう少し時間を取ってレースの解説をじっくり聞きたかったなぁ。リオンディーズの返し馬を凝視してこれなら大丈夫と値踏みする姿はなにやら参考になりました。



最後に。

ドバイミーティングへの招待状が続々届いていますね。待たされたホッコータルマエにも3年連続で出走が固まりました。ワンアンドオンリー、ベルカント、ラニのノースヒルズ各位にも招待の連絡が。すべて武豊というのも楽しみな要素ですね。リアルスティールにライアン・ムーアというのも朗報。ソロウとの対決ならモーリスにも参戦してほしかったですが、いい力比べが観られるといいなー。

こうしたお祭り開催、やっぱり日本にもほしいですね。そこに向けてわくわくする過程が競馬への求心力を保つように思うんですよね。サンモリッツのホワイトターフとか、うらやましい限りですしね。クラシックの盛り上がりとはまた異なる楽しみ方、増えるといいなぁと思っています。


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2016.03.06


エイシンブルズアイ、石橋脩の好騎乗でした。

外差しが効きやすい馬場コンディション。そして自分の型にもっていきたいハクサンムーン。前傾ラップになる可能性は十分でしたからね。道中は中団から、先行馬群の輪郭をなぞるように4コーナーで外へ展開。後は独特なピッチ走法で差し切るだけでした。最後までピッチが保たれていたあたり、石橋脩の判断がきれいに嵌ったことが窺えます。前走1600の洛陽S、武豊が道中をソフトにじっくり進めたことも今回活きたでしょうね。それも見越してのローテーションなら野中厩舎を褒めるべきでしょう。鮮やかでした。

公式レースラップです。
11.6-10.3-10.8-11.3-11.4-12.1

終始ハクサンムーンが引っ張ったということで、馬場状態が異なるのはもちろんとして、2013年のスプリンターズSのラップがよい比較対象になるかなと。この時もハクサンムーンは2着。勝ったのは世界のロードカナロアですね。
11.9-10.5-10.5-11.0-11.3-12.0

トップスプリンターの古馬に2年前よりパフォーマンスが上がることを期待するのは酷ではありますね。むしろ半年弱の休養を経てこのパフォーマンス、特にマイペースで行ききるだけの初速。まだまだ通用すると見たほうがよいのでしょう。でも中京の1200かぁ。ミッキーアイルもいますしねぇ。

逆に加速に若干の時間を要しながら(と見ています)3着に食い込んだスノードラゴンも長期の休養明け。1年8ヶ月は長いですね。それを割り引くとかなりのパフォーマンスであったと思います。仕上がり途上という認識ですので、馬場や展開に注文はつきそうですが、次走楽しみになってきました。なにか、末脚の切れと持続のバランスがゴールドシップのようにもみえましたね。ええ同じ芦毛にイメージが引っ張られている可能性大でございますw

アルビアーノは5着。大外枠は割引材料と思っていましたが、スタートから二の脚がつかなかったあたり、かえってよかったかもしれません。初の1400だったスワンSでは中団追走。これも下げたものではなく、道中の速いスピードに戸惑いながら追走していたようでしたしね。

直線挟まれてしまったのは1番人気を背負っていたため、かな。人気を背負っていなければ一呼吸待ってスノードラゴンの外を狙えたように思えたんですけどね。不幸だったのは距離ロスを抑えながらコーナリングした結果、3、4コーナーでフレイムヘイローの真後ろにはいってしまったこと。4コーナー手前で少し置かれるような形になってしまいました。それを挽回したい思いもあったかもしれませんね。しかし、それでも上がり最速の33.8とは。高松宮の本命は決まりかな。相変わらずかわいいですしねw

ゴールドペガサスはノーカウントでよさそう。3コーナーあたりでワキノブレイブに被せられて内々に押し込められてしまいました。被せて押し込めた横山が一枚上手かな。直線は前に先行馬群の壁があって全く追えませんでしたので、次がG1でなければあっさり巻き返してもおかしくないかと思っています。

アフォードは気持ち早いポジショニング。このことで4コーナー、一番外まで振り回す形になってしまいました。石川、狙った通りのコース取りだったのかなー。できればひとつ下げるなりして、アルビアーノが狙ったコースをイメージしてほしかったと思っています。ただ、加速を保つコーナリングには彼特有の感覚がありそう。掴んでいる、という印象がございます。



チューリップ賞も少々。

シンハライトが接戦を制しました。早いタイミングで池添は外から被せられるポジションを確保。このあたりにジュエラーとの内外の枠の差がでたように思っています。4コーナーでジュエラーの仕掛けはひとつ遅れていましたからね。2頭の上がりは同じ33.0ですが、着差以上にシンハライトの強さが目立ったと思っています。

公式レースラップです。
12.2-11.0-11.4-12.2-12.1-11.2-11.1-11.6

内枠を利してのヴィブロスの逃げ。いやー、ヴィルシーナのシルエットでしたね。のど手術明けからすると、だからこそかもしれませんが、積極的な進め方でした。もうひとつ成長してくれば重賞に届くかな。クラシックは置いておいて、楽しみに思っています。

レッドアヴァンセは後方の外から。大外が堪えた、というコース取りでした。4コーナーではかなり置かれる格好でしたし、その時点でストライドは伸びきっていましたからよく最後まで脚をのばしたなという印象です。

ただ、マイナス14kgは懸念材料でしょう。本番にむけてレース間隔が開き過ぎることから調子のよさを見極めての出走、という報道でしたが、ちょっと事情が違っていたかもしれません。でも上がり33.1は十分な数字ですしね。個人的にはスタート直後や直線入口など、キュッとした身のこなしが必要な場面で物足りなさを覚えていまして。仕上がりいまいちではあったのかなと思っています。武豊も大外のディスアドバンテージにあまり対抗しなかった印象。これもトライアルライド?微妙なところではありますね。

デンコウアンジュは内枠から押しての追走。内枠「だから」という縦のポジションの求め方だったと受け取っていますが、終始おっつける形になった割には最後まで差し込んできました。距離が足りない、という率直な印象がありますが、オークスで逆転できるかというと、うーん。でも春のクラシックでは無視できない存在と思い直しています。結果が出たからではなく、アルテミスSのようなスピードの乗せ方がよいイメージですが、それが嵌るラップ構成がピンポイントだと思われる次第でして。。。

馬場コンディションのよさを加味しても、走破タイム1:32.8は秀逸。永らくメジャーエンブレムにライバル不在感がありましたが、さすがチューリップ賞というところでしょうか。ジュエラーとシンハライト、展開ひとつで桜花賞、面白い、かもしれません。はい、自分はメジャーエンブレムのつもりですw



今週は藤田菜七子のデビューに触れておいたほうがよいかな。

いや、変に否定的なことを言うつもりも、いっしょにフィーバーするつもりもあまりなくてですね。冷静にコメントすると、川崎の5戦目の3、4コーナーでプッシュしてコースを確保する姿や、土曜の中山で内外の先行馬の勢いをみて控える姿には好感を覚えているところです。ペースやコースの判断は早いのではないでしょうか。それに即応するカラダの動きは、筋力も含めてこれからなのでしょう。あとは馬の動きにマイナスな動き方が少ないような印象もあります。差し馬のフォーム、最後までのびのびとしていますからね。

という類のつまらないコメントはあまり求められていないでしょうw マスコミ煽りすぎ、というコメントも散見されていますが、名実伴って、よりたくさんの人を引き付ける存在になってくれるなら。既存の煮詰まった競馬ファンがあまり煮詰めるようなコメントをだすタイミングではないように思っている次第でございます。ほんとに真面目に、「かわいいー」とか「すごーい」とか形容詞ひとつで競馬をみる層が興行を支えている側面もありますからね。本人や根元師がそれを受け止めている節もありますし。温かく見守っていきたいなぁと思っているところです。



最後に。

弥生賞前日。3強の3連複はさすがに買いづらいオッズですので、いかに絞り込むかを考えているところです。縦のポジショニングを決め、今回の勝敗を分けるポイントになるのはおそらく名手3人の思惑。このトライアルになにを求めるか、だと思っています。しっかり読んでちゃんと本命を決めてレースに臨むと十分楽しめるんじゃないかな、と。

ここのところはひとりで競馬場やWINSに繰り出すことが増えていますが、そのせいかパドックから発売締め切りまでの時間にしっかり集中できている感触はございます。まぁ、接待競馬でなければ、いっしょにいて満喫できるひととしか繰り出してない気はしてますけどね。ちなみに接待競馬は「エスコート」というスイッチがはいっているので、軽くお酒にお付き合いしながら分析度外視でさらさらと楽しむことができています。

予想の深度もそうですが、楽しみ方に幅をもたせておくことが充実感につながる気がしていまして。昨年の朝日杯で実行した、2頭の単勝買いという禁じ手もまた楽しみ方のひとつでしょう。

…おや、本命が絞れない可能性がでてきたかなw

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2016.03.02


ドゥラメンテ、強い強い復帰戦でした。

テンをプッシュして、中団を追走、4コーナーで捲り上げて直線突き放し、ソラを使ってなお押し切るわけですからね。硬さを出さないようにした7、8割の仕上がりでプラス18kg。息遣いはまだまだだったでしょう。さらに2、3着馬とは2kgの斤量差がありました。これであのパフォーマンスですからね。着差以上の強さ。強い2冠馬が順調に復帰戦をまとめてくれました。すばらしい。現地でみたかった。すばらしい。

公式レースラップです。
12.6-12.0-11.9-11.6-11.3-11.6-12.0-11.1-11.8

メンバーからしてスローと見ていましたが、思ったよりも厳しい流れになりました。後半が厳しいというレースを想像していたのですが、全体的に緩みの少ないラップ構成になったでしょうか。ただ、カオスモスが主張した割には2ハロン目はゆったりめ。このあたりはドゥラメンテの序盤の立ち回りに有利に働いたように思っています。

はい、その2冠馬は中団から。外枠を引いたことでゲートが極端でなければ、デムーロですからね、少しプッシュして中団から好位を狙うだろうと思っていました。アンビシャスとの着差はここで形成されたと理解しています。3コーナーに向けて先行する4頭との距離がいったん開きましたが、このあたりがデムーロの落ち着いて判断していた部分かもしれません。

グーンと捲り上げていく途中、4コーナーの出口手前で手前を変えてしまっていましたね。フジの中継で岡部さんがちらっと指摘していましたが、レース後のニュース記事では触れるものが少なかったような。パトロールビデオを観る限り、デムーロからのサインに応えて加速するために、ドゥラメンテ自身が手前を変える判断をしたように見えました。前を捉えに行くための意思。ドゥラメンテの性格がよく出ている瞬間だったように思います。結果コーナーで膨れてますから、ちょっと判断早かったんですけどねw

次走はドバイシーマクラシック、でしょうか。ファンの目線では行ってほしいですが、どうなるでしょうね。ちょっとだけ気になったのは道中の力み具合。今回のペースでは許容範囲の折り合いでしたが、これより遅いペースで力を溜めなければならない場合、力みが過ぎてしまう懸念があるような。シーマクラシック、ハイペースで流れるイメージはあんまりないですかね。。。 でも、それも含めて楽しみが大きく上回っています。慎重かつ大胆な判断をお願いしたいですね。


2着はアンビシャス。これまでの折り合いへの懸念が2着に留めてしまったとみています。そりゃ折り合い重視の序盤になってしまいますよね。先行馬が早めにペースを上げていったことで追い込みにも向いた展開であったと思っていますが、それにしてもラストの切れはすばらしかった。4コーナーのコース取りも痺れるそれでしたね。ルメールもまたすばらしいパフォーマンスを引き出してくれました。

パドック映像では素晴らしい出来とみえました。昨秋の府中よりひとまわり大きく見せている印象。器の大きさといいますか、このパンプアップは大きなところを狙える見栄えと受け取った次第です。アタマはドゥラメンテかアンビシャス、脚質でドゥラメンテを上位に取りましたが、この後が楽しみなパフォーマンスだったと思っています。次走はドバイターフですかね。


リアルスティールは善戦というべき3着。勝つ可能性があるとすれば、福永の序盤のプッシュ。積極的にポジションを求めに行くことだと思っていましたが、人馬ともに復帰戦の様相でしたから、おそらくその選択はないだろうと判断。結果的に切れも粘りも見劣る形になりました。ドバイに向けた試走としては十分な内容だったと思いますが、これで戦いやすくなるのかな。楽しみな1頭ではありますので、順調に行ってほしいですね。香港よりはドバイかな。


ロゴタイプは早め早めの競馬でめいっぱいに。田辺の判断は十分なものと思っています。イスラボニータは前に馬を置けなかったでしょうか。それにしては負けすぎ、とは鞍上蝦名と同じ感想です。瞬間的なキレが求められるレースにはならないと踏んで、泣く泣く評価を下げました。正解?だったのは何とも複雑。

そして両馬とも、この敗戦でオーストラリア遠征が取りやめに。わかりますけどねー、もったいないなと。適鞍を求めて遠征したほうがメリットが大きいと思っていましたので、この敗戦ひとつで判断するのはいやーもったいない。


あとは、大きく負けてしまいましたが、ラストインパクトの積極策は転厩した事実を改めて感じさせるそれでした。結果は伴いませんでしたが、このレースで先行してバテても失うものは少なめかと。次走以降に向けての物差しになりそうなパフォーマンスであったと受け止めています。



最後に。

本当は阪急杯もアーリントンカップもつらつら書きたいのですが、何分仕事量がですね、順調に膨らんでおりまして。WINSでじっくり検討する時間を捻出したら、あとは疲れをとるほうに時間を使う判断にしておりました。楽しいことをしているとストレス解消にはなるのですが、体力回復とは別物のようでして。さらに花粉症からくる倦怠感やetc.が。休む、寝る、ということも大事にしないといけないなぁ。

弥生賞のリオンディーズ、エアスピネル、マカヒキの動向や、デムーロの重賞騎乗機会の連勝記録はその前のチューリップ賞にかかっているからジュエラーかー、とか。オーシャンSに向かう「大人の階段を上がった」らしいアルビアーノちゅあんとかw 週明けての情報収集は相変わらず。タスクてんこ盛りなりに楽しんではいるところです。

そうそう、橋口師の本、先週末に読み終えているのですが、読後感はどこかで書いておきたいですねー。


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