2016.09.29


数時間前に凱旋門賞の2次登録が終わり、アルマンゾルは正式に回避となりました。

こんなことを書いている時点でニエル賞回顧ではないんですけどね。週明けのラクレソニエール回避からこちら、正式なスクラッチの速報を目にするとやはり驚いてしまいます。直前までわからないとは思いつつも、一方ですでに戦いは始まっているなぁとも。戦略的なスクラッチは日本だとあまり目にしませんから、それもびっくりする背景でしょうね。

あ、仏オークス馬の回避は残念のひと言です。素直に、見たかったです。


いやー、しかしSNSの情報収集力はすごいです。自分も気になったツイートはふぁぼなりRTなりしていますが、アンテナの感度がよい方が多くていろいろ助かります。TLの充実ぶり、お礼を申し上げる次第です。変ですかね。140字でもコストゼロじゃないじゃないですか。当たり前じゃないですよね。素直に有難いなぁと。

一方でメディアの充実もなかなか。Racing Viewerの特集サイト、JBISの現地レポートは恒例になっていますが、JRA-VANが海外競馬というコンセプトで専用サイトを立ち上げています。基本は日本語、海外メディアによる友道師とルメールへのインタビューを取り上げるなど「ならでは」な切り口、ニュースの充実が目立ちます。トップページにはメルボルンカップやブリーダーズカップのスケジュールも見えていますし、今後の展開が楽しみです。
JRA-VAN Ver.World



ニエル賞を振り返っていなかったので、このタイミングで。

マカヒキ、僅差の勝利でした。スローの3番手からラスト2ハロンの上がり勝負。逃げ馬が全く止まらない展開を差し切っていますから、相当な加速力とトップスピードを見せたといっていいのでしょう。

レース映像をみた第一印象は、スクーリングを兼ねた強めの追い切り。音楽や舞台の用語ですが、ゲネプロ、という表現が相応しいなーというもの。現地に慣らすという意図は事前に伝わっていましたが、これだけ順調に踏むべきプロセスを踏んで、遠征緒戦で結果も残せるとは。

辛勝という消極的な評価も散見されましたが、おそらく陣営は、特に鞍上は、差し切れなくてもいろいろな意味でダメージは少ない、くらいに腹を括っていたように思います。大事なのは無事に「通し稽古」を終えることであったでしょうからね。

シャンティイでの調教は日本のトレセンに比べてのんびりしやすい環境にあるようですから、馬の気持ちにスイッチを入れることもおそらくは目的のひとつ。仕掛けどころを遅らせて先行馬と接戦に持ち込む展開は、いつも落ち着きを絶やさない日本ダービー馬を焚きつけるのに必要十分な演出だったのだと思います。その後の調整もうまくいっているようですし、この懸念のなさは頼もしいですね。


レース直後よりこちら、現地メディアの評価は少しずつ上がっているような印象があります。ハーザンドを始め有力なライバルが参戦しなかったこと、超スローで展開したことで、能力の一部しか披露しない格好になっていますからね。レース直後の評価が低めだったのはやむを得ないのかもしれません。Arcはそんなに甘くない、みたいな現地報道の矜持も覗いているかも、ですね。

同日に行われたヴェルメイユ賞とフォワ賞、計3つのプレップレースの比較も含んで、ラップ分析はこちらを参照しています。…さっきコストの話をしておいてアレですが、無料部分だけ参考に…。自分で悶絶して予想をまとめるのがいつものスタンスというか癖で。すみません。
10/2(日)シャンティイ4R・凱旋門賞(G1・芝2400)展望 | 半笑いの競馬予想


レースの詳報は、競馬ブックの平松さんの観戦記が秀逸だと思っています。スタッフから鞍上から馬も、いかに落ち着いて、かつ目的を意識しながらレース当日を迎えていたかが伝わってきます。パドック前にはこれまでになくイレ込んでいたようなんですけどね。大江助手の経験値も頼もしい限り。気性面でもフィジカル面でも順調に消化できたプレップレース、という評価でよいようです。長距離輸送して順調って、すごい時代ですね。


凱旋門賞に向けた最終追い切りを順調に消化して「落ち着いていてイイ感じ」とは28日の友道師のコメント。これですと、現地のレースを一度経験したことでレース前のイレ込みも懸念は少ないでしょうか。初めての場所で戸惑うということはないでしょうからね。あとは相手関係になりますでしょうか。


…凱旋門賞の予想かー。

今年から馬券が買えるようになったとはいえ、データも映像も不足してしまうでしょうし、日本の競馬と同じ手順や感覚で予想するのはきっとしばらく難しいんだろうと思っています。

昨年は特に感じていたことですが、走力の高さ以外に、密集した馬群で押し合いへし合いする体幹と精神力が求められるでしょう。それを意図して避けてきたかは何ともですが、馬群の外を回してきた歴史があることは確かですね。

当日に仮柵を外すとのツイートも確認。12mほど保護しているようですから大きく外を回すことにメリットは皆無でしょう。ルメールはそのあたり重々承知して臨むのでしょうが、仮に馬群の内々で進めた場合、マカヒキのフィジカルがこれに耐えられるのか。

こう考えると、枠順前の情報でと前置きしつつ、netkeibaのコラムでポストポンド本命とした合田さんの見立てもわかるなーと思っているところです。
いよいよ今週の日曜日に開催、凱旋門賞展望 - netkeiba.com



最後に。

一番悩ましいのは、日本馬以外を本命にして日本馬の初制覇の瞬間に素直に喜びづらい、という状況でしょう。的中よりカタルシスだろうなー。そうすると予想じゃなくて応援になりますよね。もう、そう決めちゃっとこうかなw

明日が枠順発表かな。スプリンターズSも堪能しつつ、川崎でアウォーディー!と声を張りつつw、引き続きマカヒキへの期待感でシンプルに高まっておきたいと思います。

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2016.09.26


サトノダイヤモンド、無事に結果を残しました。

直線入口で真後ろに控えたミッキーロケット。あそこまで接戦になるとは思いませんでしたが、ゴール前そこまで心配せずに観ていました。抜け出してからミッキーロケットが来るまでフワッとする余裕。一気に交わされてしまうと危うかったかもしれませんが、こうした接戦になると気持ちを切らさずに走れるタイプでもあるのでしょう。目標を定めたルメールの左ムチ以降はもうひと踏ん張り。着差以上の地力の差がでたように思っています。

公式レースラップです。
12.7-11.4-12.2-12.8-12.3-12.7-12.8-12.6-11.6-11.5-11.4-11.7

ロードヴァンドールがいったことでアグネスフォルテは控えたでしょうか、その後はスローペースで展開しました。有力馬は中団から後方待機。内ラチから少し離しているのは馬場の傾向を看取していたためでしょうね。

サトノダイヤモンドは1コーナーで減速したあたりから少し折り合いを欠くシーンが。向こう正面にかけていったん取り戻すあたりはさすがなのですが、そのあとワンスインアライフ北村が外から被せてくるとまたハミを強く取る格好に。このあたりは前の馬の減速にお付き合いした結果かもしれませんから、気の悪さや行きたがるというニュアンスとは異なると思っていますが。残り800過ぎ、1頭分外にだすあたりまでは、ルメールはなだめることにそこそこ苦心していたと思われます。

その後はさすがの能力差を見せましたが、菊花賞に向けて道中の折り合いには若干心配が残ったでしょうか。休み明けで力んだという主旨のルメールのコメントがありましたが、次走は3000ですからねぇ。磐石、と表現はしがたいでしょうか。ディーマジェスティにアドバンテージを取るとすれば、道中の位置取りだと思っていましたのでね。菊の予想は面白くなったということで。

2着ミッキーロケットは、フジの解説どおり向こう正面からサトノダイヤモンドを直前に見る形。そういえば有力馬は向こう正面で縦1列でしたね。前からナムラシングン、サトノダイヤモンド、ミッキーロケット、レッドアルディスト、エアスピネル。折り合いに配慮することと馬場の選択、両方を取りにいった結果でしょうか。

和田はサトノが抜け出してからに賭けていたようです。レース後のコメントが「しとめておきたかった」ですからね。「並ぶところまではいった」だけでも十分なパフォーマンスと思っています。春のイメージはアップデートしておかないといけませんね。

3着レッドエルディストは、直線を待たずにスパートを開始。最後は脚が上がり気味になっていました。おそらく四位は使える脚を確認していたのでは、と思っています。青葉賞の権利取りな乗り方から3戦目、夏の成長も加味して、今回は鞍下の実力をけっこうはっきりと測ることができたかもしれません。枠順や馬場次第になりますが、菊花賞の戦い方がちょっと楽しみになってきました。

5着エアスピネルは、武豊のトライアルライドが炸裂していました。ダービーを踏まえて、菊花賞を正攻法では勝てないというジャッジからの後方待機策でしょう。直線だけでどこまで詰められるか、四位とは若干ニュアンスが違うように受け取っていますが、こちらも本番に向けた布石になったでしょうか。これでレッドエルディストに肉薄する脚色なら、本番でも楽しみだったんですけどねぇ。淀の3000で残る可能性は、ナリタトップロードかなぁ。うーん無理かなぁ。

ナムラシングンは6着。力んだ道中と早めにワンスインアライフに来られてしまったことが大きかったでしょう。継続騎乗なら待機策からの一発はあるかもしれません。もちろん折り合いの問題はクリアしなければいけませんね。



オールカマーもさくっと。

ゴールドアクターの取り口は磐石のそれでした。前にクリールカイザー、カレンミロティック、近い位置にマリアライト、サトノノブレス後方からショウナンバッハ、ワンアンドオンリーですから、結構難しい運び方になると思っていたんですけどね。

公式レースラップです。
12.3-11.2-11.9-12.0-12.5-12.1-12.3-12.2-12.1-11.3-12.0

エーシンマックスが前半を引っ張ったことで馬群は縦長に。クリールカイザー田辺が自分の競馬ができたとコメントしていることにも、極端なペースではなかったことは窺えます。

ゴールドアクターはサトノノブレスを見ながら、ちょっと離れた6番手。このちょっと離れた、がよかったかもしれません。道中はよいリズムで追走できていたようです。勝負どころのマリアライトの進出からは強さを見せましたね。このあたりのシフトアップは追い切りそのまま。カラダの仕上がりはさすがにピークではないでしょうから、これからジャパンカップ、有馬記念が楽しみになってきました。

2着サトノノブレスは福永らしい流れに乗せたソツのない騎乗。これを勝たせるにはもうひとつ工夫が要るイメージなのは人馬とも?のような気がしていますが、フィニッシュの脚色からすれば十分なパフォーマンスだったと思っています。最内枠でかえって手こずるかなと疑ってしまった分、馬券にはつながりませんでしたね。

マリアライトは直線で差を広げられての5着。叩いてよくなるタイプという論評と、蛯名の「おとなしい」「スタートからずっとおっつけている感じ」というコメントのギャップをまだ吸収し切れていないところです。ゴールドアクターを捲っていった4コーナーはよい印象なんですけどね。エリザベス女王杯に向かうとしたら、ちょっと予想が難しくなるような気がしています。



最後に。

次週はスプリンターズS、そして凱旋門賞。秋のG1が本格的に始まりますねぇ。ニエル賞についてひとつ書いておこうと思いながら今に至っていますので、いまいまの期待値について何とかまとめておきたく。月末だからなぁ。寒暖差もあるのでしょうが、なかなか体調も万全ではなく。頑張らないとですね。

フジの番組内でクロフネと調教助手時代の友道師の懐かしい映像を観て、そうでしたその頃からあの勝負服とお付き合いがありますよね、と納得してみたり。ミスエルテの新馬戦は圧巻でしたし(強いですねー)。順調に競馬を堪能してはおりますのでね。言葉にする時間も確保しながらまいりたいと思います。

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2016.09.25


G1大阪杯、どうやら正式決定のようです。

ソースはこちら。
大阪杯、来春GI昇格!有馬記念後12・28「木曜」開催も (2/2ページ) - 予想王TV@SANSPO.COM

開催条件、時期はそのまま、名称は「大阪杯」で来年からG1として開催されることに。以前から春の中距離G1が待望されていましたので、まずはひとつ大きなハードルをクリアしたということでよいのでしょう。

2010年、で合ってますでしょうか、中央競馬のグレードレースがすべて国際格付けと合致してからこちら、日本独自の基準でG1へ格上げという訳にはいかなくなっていますよね。その意味では大きな前進なのだと思っています。近年の出走メンバーを見ると、この大阪杯と札幌記念についてはレースレーティングを上げるための「努力」がいろいろあったのではないかなーと邪推しております。

春先にこの報道があってから、ローテーションの妥当性についてはあちこちで議論が散見されております。宝塚記念までの間隔が開き過ぎ、阪神内回りは宝塚と被る、ドバイミーティングにトップホースがもっていかれる、天皇賞春はどーなる、などなど。結果的に天皇賞の距離短縮論がでてきたり。

決定にかかる内情は全く知りませんので邪推するばかりですが、とっくに諸々の検討はされていたのではないかなと。関係各位の調整、特に各競馬場の馬主会の意向などには留意しているでしょうからね。おそらくは、まず格上げすることが優先されたのだと思っています。すべて同じタイミングできれいに、というわけにはいかないでしょう。

邪推を重ねる格好ですが。いくつかの可能性を内包しながら、数年かけて開催時期を探ることになるのではないかなと思っております。そのまま、という着地も十分ありそうですけどね。

宝塚記念を開催週に移動するとか、いっそ阪神から移設するとか(中京?)、それに合わせて東京のG1の実施順をいじるとか、京都に2400のG1があっていいんだけどなーとか、夢ドリームなイメージももっていますよw


まじめな意見を挟むなら、宝塚記念を梅雨時期に開催することにはだいぶ賛同しかねておりまして。古くはグラスワンダー、昨年はドゥラメンテがそうですが、レース中ないし直後の故障が本当に残念でなりませんからね。

ただでさえ間延びしたローテーションになりますし、ダービー、安田記念との連関は近年あまり見られていないことも注目できるでしょう、その上で馬場状態が不安定になりやすい時期ですから、施行時期を保つことに強い意味合いはなくなってきているのでは、と思うようになっています。今後は大阪杯との関連性を考えながら(言わずもがなでしょうけど)、トップホースが参戦しやすい調整が行われてほしいなと。ひとり分の願望でございますね。


…そういえばジャパンカップダートを阪神にもっていたのは、阪神競馬場のG1を増やすことも企図されていた、という記事をどこかで目にしたような。アメリカから有力馬がこないなら右回りでも、みたいな議論だったんでしょうかね。

この種の話題って決定プロセスが明らかになりにくい分、個人もマスコミも憶測の余地が残っちゃうのはやむを得ないですかね。ことの程度次第ですが、(シニカルに)面白がれる余地なら歓迎なのですけれど。


まずは2000mの古馬G1がふたつになった、ということだけでも十分評価に値すると思っています。あとはどう定着していくかですね。96年の大改革の際には秋華賞もずいぶん言われていましたし、レースに「実」が伴ってくれば定着の流れも出来るのかな。もろもろ期待しつつ、数年のスパンで見守っていく心づもりでおります。


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2016.09.20


タマノブリュネットの差し切り勝ちでした。

断然の1番人気ホワイトフーガが1コーナーで下げる形になったのを見て、いやな予感がしておりました。レース直後はホワイトフーガ包囲網、なんて雑な言葉が浮かんでおりましたが、まぁ、本命視して外れてますからねぇ。落ち着いて分析をいたしまして、いろいろ興味深い気づきを得ているところです。レース後のインタビューで「競馬に絶対はない」旨、田辺がコメントしていましたが、本当に、そうですね。

公式レースラップはこちら。
12.4-12.2-13.2-12.7-12.1-12.5-13.3-12.8-13.5

スタートダッシュ、トーコーヴィーナスが速かったですねー。ここからもう誤算でした。仮に逃げたい意図があってもブルーチッパーには及ばないだろうと端的に思ってしまっていました。出ムチのタイミングからして鞍上大山はビッとハナを叩くつもりで臨んでいたのでしょう。その割にじっくりめの返し馬でしたから、あそこまで気合をつけていくイメージは湧きませんでしたね…。

トーコーヴィーナスの前走は名古屋・秋桜(あきざくら)賞。こちらのレース映像を観ておけば、上記のような浅はかな思い込みはなかったでしょう。こちらの準備不足を嘆くしかございません。大山は条件こそ違え、今回と同じレース、同じストロングポイントを活かす騎乗を意識していた、と考えれば激しく納得です。
名古屋競馬場 動画・映像 2016年09月01日 11R :楽天競馬

当日の大井は断続的な雨。9R、逃げた戸崎はセオリー通り最内を空けて粘りこみ、それを1番人気の今野がゴール手前で捉える展開。そして、他のレースも概ねラスト1ハロンで1秒近く失速するラップ構成。このあたりから、速いラップは出るもののパワーを要する馬場コンディション、と読み取っていました。

力のある先行馬がいた場合、後続馬は追走でパワーを使うでしょうから、ラスト1ハロンで馬場の真ん中を急追する差し馬がいてもゴール前には一緒にバテるないし差し損ねる=前が残るというイメージでよいかな、と思っていました。12Rはその典型と思っています。

スローでかつロングスパートでもなく、勝負どころの速い1ハロンで争う展開を先行各馬が求め、それでも地力でホワイトフーガ、などという予想で臨んでしまいました。各馬、けっこう静かな返し馬でしたしね。強い前傾ラップはあまりイメージしていませんでした。トーコーヴィーナスの切符のよい逃げで、早々に自分のピントがずれていたことがはっきりしちゃいましたね。


さて、いまいま自分の頭の中を占めている、ホワイトフーガの敗戦について。特殊な条件が重なったという面倒な分析にしばしお付き合いください。映像はnankankeiba.comで。
第13回 レディスプレリュード(JpnII) 牝馬選定馬重賞 | 成績・払戻金 | 南関東4競馬場|nankankeiba.com

大きくポイントはみっつかな。箇条書きします。


  • 1コーナーでのサンソヴールとのポジション争い

  • 向こう正面から3、4コーナーで内々を進出したこと

  • 直線トーコーヴィーナスのひとつ外を取れなかったこと



1周目のゴール板あたりでは、内からタイニーダンサー、ホワイトフーガ、サンソヴールの並び。ホワイトフーガの反応が俊敏でなかったことが主要因と思いますが、タイニーダンサーが1馬身近く先行、それを受けてか戸崎がスピードを上げました。タイニーダンサーのひとつ横を奪いにいきました。けっこうギリギリに映りましたよ。nankankeiba.comのレース映像では見切れている瞬間ですのであくまで肉眼で確認した限りですが、蛯名の上体が起きていました。サンソヴール戸崎がホワイトフーガを1列内に押し込んだ格好。結果、1コーナーではホワイトフーガはタイニーダンサーの後ろに下がってしまいました。

おそらく戸崎は自分が外を回り過ぎないように、という観点が強かったのではと推測していますが、あちらに不利でこちらに有利という展開になる可能性も感じていたかもしれません。もしそうであっても、ジョッキーの戦略に関わることですからしゃべらないでしょうけどね。

ここからホワイトフーガのスポイルが始まったと思っています。内に押し込まれた格好になった後、先ほどのタイニーダンサー、サンソヴールが今度は外の壁になりました。向こう正面で内々を進む以外、蛯名の選択肢はなくなっていたと推測されます。その後のサンソヴールの後退を考えれば、ここでじっとすることもアリなのですが、あくまで結果からの逆算ですから。勝つ可能性を求めて、3、4コーナーでは好位の内。逃げ粘るトーコーヴィーナスの真後ろですから、一見するとよく見えます。

直線に向いて、鞍上大山は顔の角度でウインカーを出しながら、馬体ひとつ分もないでしょうか、外に展開しました。アーチ上に中央部分が膨れる設計の馬場ですので、雨が降るとその両端、内ラチと外ラチに砂が流れ、たまりやすい傾向があります(合ってますよねw)。最終の的場もそうですし、大山もそのセオリーをしっかり押さえて内を空ける進路を取りました。フェアでセーフティな所作だったと思います。あー、真後ろがホワイトフーガ、というシミュレーションはしてなかったかもしれませんね。

そして手応えを失いながらも逃げ馬の斜め後ろにブルーチッパー森。ブルーチッパーは直線入口で外に膨らんでいますから、俊敏に反応できればホワイトフーガは逃げ馬のひとつ外、理想的な抜け出しとなるはずでした。しかし、ブルーチッパーが戻ってくるまでにそのポジションを取ることができず、逆に閉じ込められる形に。残された進路はひとつ、砂が若干深いはずの最内。ここに飛び込まざるを得なくなりました。

…見立てがすべて合っているかわかりませんが、ほんと、書けば書くほどスポイルの連続だったことを噛み締めてしまいます。パドックでちょっと動きの鈍い印象があったのですが、これと上記の展開が噛み合わさるとこういった敗戦につながるんでしょうかね。。。 いや、競馬は難しくも面白い。そしてくやしい。


そして、田辺ですよ。道中はこれら先行勢の厳しいやりとりをひとつ外しての待機策。狙いすました4コーナーでの進出から温存したスタミナを引き出しての差し切りでした。直線入口で外に展開していく様、息長く末を伸ばす様はディープスカイのダービーのようでもあり、キョウエイギアのジャパンダートダービーのようでもあり。ダート血統という認識をしていたのになぁ。これも予想に活かせませんでしたね。

ただ、川崎のJBCにつながるかというと、むーん、どうでしょう。今回の結果がけっこう特殊な条件下で決まったものと思っていまして。対応できる展開の幅がどのくらいか、タマノブリュネットの試金石は次走以降ではないかと。田辺のコメントからも嵌ったといった方がよさそうですし。むしろホワイトフーガの巻き返しが期待できそうですが、これを有意義なひと叩きとできるでしょうか。本番の予想も少しひねりが必要かなと思っているところです。



最後に。

当日は遅く起きてしまいまして。ギリギリメインのパドックに間に合いました。先の9Rは競馬場に向かう途中のモノレールで確認するどたばた感でした。…これがいけなかったんでしょうねw

前日は盛大に夜更かしして、仕事の調べものと、『完全なるチェックメイト』という借りてきた映画を一本。主演がトビー・マグワイア(スパイダーマンが有名でしょうか、シービスケットの主演ですよ)で、1972年のチェス世界王者決定戦を中心にした話ですね。その中で、決定戦に臨む前に主人公がチェックメイトまでのシミュレーションをするシーンがありまして。なにやら今日の勝敗の機微にオーバーラップしているところです。ディテールが酷似しているとかではないんですけどね。

ゲームを進めながら次の可能性につなぐポジションを取るというのは至難の業、と改めて噛み締めてしまっております。年齢と経験が増えたせいでしょうかね。好位の内ってその可能性を膨らませるポジションのことを表現するときに多用してきましたけど、こうしたスポイルもありますよねーそうですよねー、と再確認しているところでございます。


最後の最後に。

余談をひとつ。G-FRONTの1階でパドック映像を観ながら遅いお昼、豚丼をいただきました。肉厚もねぎのしゃきしゃき感もよく、美味しかったのですが、ちょっとタレが濃かったかな。あの強さだと一口めのインパクトにはよいのでしょうが、食べきる前に箸が止まってしまう方が多いのではないかと。思いっきり余計なお世話ですけどね。そっちに気を取られた、とか馬券の言い訳はしないですよw

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2016.09.19


ディーマジェスティ、力の違いを見せました。

残り600手前からの進出、4コーナーの唸り方はまさに格の違いと映りました。4コーナーもったままで内の馬の手応えを、先頭に立つ手前で外を一度振り返る所作。その後の右鞭は、蛯名のリードが抜かりないことの証明だったと思っています。人馬とも自信をもった勝利。秋緒戦は磐石の運びとなりました。

公式レースラップです。
12.5-11.6-12.0-12.2-12.7-12.5-12.5-11.7-11.7-11.5-12.2

キークラッカー柴田大知はスタート直後に結構寄れながら先頭を臨んだ格好。マウントロブソン、ディーマジェスティと玉突く場面が2度ほどありました。このあたりはもう少し制御してほしいと思いつつ、受けにまわった蛯名は早々に待機策に切り替えたようです。かかり気味のプロディガルサンを横目に1、2コーナーはかなり後ろから進めることになりました。正直、このポジションを見て少し負けを意識したんですけどね。

向こう正面で若干ポジションを上げてからは、勝負どころまでジッと構える進め方。馬の力をしっかり把握していないとできない判断と思います。先団へ取り付くまでの速いこと。この押し上げは内々で進めた馬の、外への展開のタイミングをずらすことにもつながりました。プロフェット、メートルダールあたりは4コーナーでストライドを伸ばしきれなかったと見ています。

道中の折り合い、反応、末脚の持続。スタートからのポジション取り以外、菊花賞に向けての確認は滞りなく終えられたように思います。あとは相手関係でしょうか。逃げ馬も差し馬も封じた格好ですから、あとは神戸新聞杯の結果次第になりますね。坂を登りきってからのもうひと踏ん張りに、軽さが際立つディープ産駒の平均的な特徴とは一線を画している印象があります。独自の特徴を駆使して淀の3000をこなすことができるか。サトノダイヤモンド本命視の先入観を保っているところですが、この一戦をみるとちょっと身構えちゃいますね。

2着ゼーヴィントは戸崎の好騎乗。個人的にはもっと差があるかと思っていましたが、いまの戸崎が能力を余さず引き出してきたと思っています。仕上がりも良かった認識ですから、あの立ち回りでディーマジェスティを追い込めないのは力の差と考えるべきでしょう。菊は、うーん、イメージしにくいですけどね。

3着プロディガルサンは菊に向けて、田辺が何とか格好をつけたと思っています。レース後のコメントでは、ポジションではなくリズム重視だったとのこと。ディーマジェスティに被せられてからはだいぶ折り合いに難しさをだしていましたので、破綻せずに直線脚を伸ばすことができたのは収穫だったでしょう。登坂のあたりでディーマジェスティに寄られてしまいましたが、これがなくても交わすには至らなかったでしょうね。

4着ネイチャーレットには驚きました。重賞初騎乗の野中、うまく立ち回っていましたね。4コーナーで外に振り回さず、ちょっと見劣りする鞍下の脚色とひとつ前のメートルダールが外に進路を取る読みが重なったでしょう、直線入口で空いたインを突く判断。オーナーが経験を積んでほしいと依頼したそうですが、十分その期待に応えられた内容でしょうね。


メートルダールで少々。期待をもって見ていたのですが、北村の判断についてはちょっと残念な思いでいます。ストライドの大きなタイプですから、ストライドロスを防ぐ、特に4コーナーの加速がスムーズであることをどう担保するかが大きな課題と見ていました。

1、2コーナーで後ろ4頭との間隔が開いたあたりが外にだせるチャンスでしたが、結果的にマウントロブソン川田に終始外からプレッシャーを受け続ける形になり、さらにディーマジェスティに被せられ、4コーナーで手綱の動きが止まる流れに嵌っていました。もちろんそこで外に出すことが唯一の正解ではないのですが、4コーナーから逆算したときにどこで進路を確保するつもりだったか、ちょっと物足りなく映っています。

…あー、メートルダールの能力をこちらが過大評価しているかもですね。鞍上とは早めに外回しても勝負になるか、という見立てにギャップがあったと考えるとちょっとなるほどです。強い馬だと思うんですけどね。



ローズSもまいりましょう。

シンハライトが力の差を示しました。が、ゴールまでヒヤヒヤしましたね。馬場の悪化は思ったより有力各馬に堪えたようです。クロコスミア岩田のファインプレーを讃えるレースになりました。

公式レースラップです。
12.6-11.2-11.6-12.0-12.5-12.2-11.7-10.9-12.0

シンハライト池添はジュエラーの先行策を追わずに、自分のリズムでポジショニングしていたようです。おそらくクロコスミアの粘りは想定外だったでしょうが、長い直線を使えば差し切れるイメージで臨んでいたのでしょうね。中山の蛯名もそうだったでしょう、継続騎乗の利点はこうした場面で強く滲むものと思っています。

馬場状態が変わればまた違う結果になるのでしょうが、末脚の確かさを示したい意味は大きいですね。秋華賞は素直に本命視でよさそうです。怖がるとしたら内枠で包まれながら進んだ場合くらいでしょうか。あとは馬場と枠順でビッシュをどうするか、かな。

桜花賞馬ジュエラーは馬場を敗因と分析している模様。確かにその通りだと思いますが、同時に先行策も難しいことが露呈したようにも。京都内回り対策だったのだと理解していますが、G1で粘りきれるかというと…。本番で勝機を見いだすとしたら、きれいな馬場でもう一度内枠から先行すること、でしょうか。一気に見限るのは早計でしょうし、一発ある可能性は忘れずにおくつもりですが、どうしても評価は下がってしまいますね。

レッドアヴァンセ、アットザシーサイドとも、馬場の分を割り引いたとしても、やはり距離の問題がでたと思われます。確かに京都のほうがパフォーマンスをあげそうですけどね。それであればビッシュに重く印を打ちたいかな。

クロコスミアの逃げは、本番でも気をつけたいですね。レース直後は人気薄のスロー逃げが馬場と相まって嵌った、くらいの印象だったのですが、ラスト400からの10.9を計時できたとなると。改めて評価しておく必要がありそうです。鞍上は継続するようならなおさらですね。そうなんですよね、アルテミスSでデンコウアンジュ、メジャーエンブレムの3着に粘っているんですよね。よく戦歴を見ておかないといけません。



最後に。

両メインとも本命を指名しながら相手を取り違える結果になりました。展開なり馬場なりジョッキーの見立てなり、ひとつふたつ読み損なっているのはどうやら自覚できておりまして。クロコスミアのような馬はしっかり押さえておきたいですねぇ。

分析に時間をかけすぎず、納得感や満足感のある予想にまとめる方法をひねり出したいなぁ、と思っているところ。この「納得感」とか「満足感」がとても主観ですから読み手の皆さまには伝わりづらいと思われますが。回収率なり的中率なり数値化すると客観的でわかりやすいのでしょうが、その手の数値化は平日の業務で四苦八苦していますからねw

あくまで自分が楽しむためのメソッドでしかないのですが、このあたりがうまく言葉にまとまって、こんなですよ、とここに書き残せるとよいかなと思っているところです。「ふーん、そう」で終わることは容易に想像できますけどねw

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2016.09.15


ビッシュ、鮮やかな末脚でした。

残り1000を過ぎてから最後方のファータグリーン田辺が捲って行った際、戸崎は気配を察知してパッと一瞥し、そのままやり過ごしました。JRAの映像だとこのあと後方にカメラが向いて、捲るタイミングを確認できなくなるのですが、カメラが先団に戻った時点でビッ種はもうその先団に取り付いていました。外差し馬場を慌てずに捲る余裕。着差が開いたこと、9連続重賞連対もこの落ち着きがあってこそなのでしょうね。直線は思わず感嘆の声がでましたよ。すごかったー。

公式レースラップです。
12.0-10.9-11.9-12.1-12.7-12.3-12.1-11.7-12.0-12.0

着順を考えると、ゲッカコウ、キリシマオジョウ、エンジェルフェイス、ギモーヴあたりは1コーナーまでかなり突っ込んだカッコウだったようです。キリシマジョオウは問題の玉突きの発端になってしまいましたし。

ヴィヴロスはその先行勢のペースを見る位置に構えての追走。玉突きの影響をがっつり受けてしまいましたが、よく2着までリカバリーできたと思います。馬の地力ももちろんですが、早めに馬群の外を志向していた分リカバリーも効き易かったでしょうか。距離ロスを抑えるような乗り方だったらもっと大きな不利を受けてしまっていたでしょうね。

…3コーナー過ぎの玉突きに触れないと展開の分析が上手く進みませんねぇ。パトロールビデオを見た限りですが、キリシマオジョウの失速と、パールコードの強引なイン締め、これが重なってウインファビラス以下、大きく不利を受けてしまいました。

パールコード川田は少し焦っていたでしょうか。3コーナーでひとつ外のクイーンズベスト岩田に被せられるような形に。前にはいられた場合、自分がいったん下げてひとつ外に切り返すロスが生じると考えたのでしょうか。クイーンズベストが内に締めにきていることを承知の上で、自分の進路を確保するためにプッシュする選択。結果的に、前からキリシマオジョウ、ひとつ外からパールコードにプレッシャーをかけられることになったウインファビラスは、アンラッキーと表現するしかないでしょうか。

対してビッシュはスムーズ。中山を捲りきれたことは秋華賞にむけて大いにプラス材料でしょう。オークスの走りからはこのコースでの好走にそこまでイメージが湧かなかったんですよね。失礼いたしました。強かった。


今週はローズSがありますね。早くも桜花賞馬とオークス馬の激突、ですが、久しぶりに紫苑Sから本命にしたくなる馬がでてきたように思っています。今年から重賞格付けされましたが、それにふさわしいパフォーマンスでした。秋華賞は極端な内枠にならないほうがよいでしょうか。シンハライトでだいたいOK、と思っていたので、ちょっと楽しみになってきました。

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2016.09.12


ロードクエスト、圧巻の末脚でした。

4コーナーに向けて先団を射程圏内にいれる進め方。昨日のビッシュよろしく、4コーナーで先団の外を唸る姿は頼もしかったですねー。枠順とこれまでの脚質から、道中シンプルに進められるのではと予想していました。強い馬での強い競馬、オルフェーヴルの有馬記念のイメージが念頭にありましたので、鞍上の運び方にも信を置くことができました。はい、本命でございました。

公式レースラップです。
12.5-11.2-11.4-11.3-11.6-11.7-11.5-11.8

ピークトラムが思い切った戦略に出ましたが、3番手ペイシャフェリスが突っついたことで3ハロン目以降のペースがあまり落ちつかなかった様子。好位の内で構えられるポジションにいたクラリティスカイ、カフェブリリアントはそのまま番手が少し下がりましたが、これは逃げの動向をよく見た結果でしょう。その直後、内にダイワリベラル、外にロードクエストですから、ペースに対し上手く中団で運んだ馬が上位入線していますね。

2着カフェブリリアントは戸崎の所作が光りました。4コーナーまでの余力を残した追走もそうですが、直線入口の動き。手応えいまいちのダンスアミーガをきれいに外へ退けながら1頭分外をまわって直線に向きました。これで先行馬をパスするための進路に選択肢を設けることができました。落ち着いてもったままで抜け出すタイミングを待てる胆力と合わせて、ロスのない挙動でしたね。プラス18kgかつヴィクトリアマイル以来とは思えないよい仕上がりも加わっての2着だったと思っています。

3着はダノンプラチナ。こちらは対照的にマイナス18kgの物足りない馬体。直前まで切るつもりだったのですが、確かこのくらいの物足りなさで富士Sを圧倒していたことを思い出しまして。ロードクエストを負かせるわずかな可能性と、後方から差し届かずも3、4着というイメージを買い目に少し足しました。正解でしたねーよかったです。

ダイワリベラルは1番枠がアダになった模様。わずかなコースを抜けてきたカフェブリリアントの後ろから進めていましたから、よく進路が確保できたなと。北村も最後まで我慢を強いられた模様。出来はよかったですし、登坂しながらの脚色はよかったですからね、次走の巻き返しには注意すべきと思っています。

エアレーション効果で差し寄りの馬場。もちろん天候次第でバイアスは変わってくるでしょうが、この開幕週、枠順や展開によるバイアスは上手く均されていたように感じました。こういうコンディションなら中山1600や2000で古馬G1があってもよいように思いました。内枠引けなかったら諦めなければ、という競馬が続くなら、関係者も観る側も前向きに取り組みにくいですものね。

ロードクエストはこのままマイル戦線を進むとのこと。おそらくはマイルCSが初の京都になるでしょうし、京都とマツリダゴッホが何とも結びつきませんが、だからこそ楽しみでもありますね。中山も京都もデュランダルでブチ抜いた鞍上。どんな準備で臨んでくれるでしょうか。



セントウルSはビッグアーサーの逃げ切り。こちらも強かった。

外枠対策もあったでしょう、スノードラゴンがハナを狙いに内へ寄せていったところ、ビッグアーサーに気持ちがはいったように見えました。いいスタートから、ここで馬の気を削がずに行かせたのはジョッキーの好判断だったと思います。先を見据えたトライアルの場合、予め控える選択肢を意識する福永をよく見てきた分、意外でしたけどね。

レース後「完成されている」という主旨のコメントがありましたから、残りのローテーションも考えて、今後前がかる気持ちの癖がでてもリスクは少ない、くらいの判断があったように思っています。1番枠ですから押し出されるイメージは持っていたでしょうしね。

公式レースラップです。
12.3-10.2-10.6-10.8-11.2-12.5

ネロ内田が「勝ち馬がとんでもなく速かった」というコメントを残しているようです。スタートダッシュには歴然とした差が見て取れましたが、プレイヤーの感覚も似たものだったでしょうか。ペースを引っ張ると思われていたネロが控えざるを得ない10.2-10.6。ラストは12.5とかかっていますが、後続のスタミナもまた奪っているでしょうからね。チャンピオンらしいパフォーマンスであったと思っています。

気になるのは、本番スプリンターズSがもっとアンジュレーションのきつい中山であること。4コーナーをキュッと回ってから阪神よりきつい登坂ですからね。このラップの延長線で磐石に押し切っているというイメージ…まではいかないでしょうか。中継の際に細江さんが指摘していたのはこのあたりでしょう。今回、たとえばスノードラゴンを引き付けるような、気持ちのコントロールが効いた状態で逃げていれば磐石だったんだけどな、というニュアンスでの発言だと理解しています。

ただ、相当雄大な馬体になってきましたからねー。久しぶりにブリブリな筋肉のスプリンターを観た思いがしています。もうひとつ身がはいってくるでしょうから、あとは中山の馬場コンディション次第かな。ビッグアーサー中心は間違いなさそうですね。


BS11でのコメントだったようですが(すみません又聞き的になっています)、福永が「いままで乗ってきた騎手(=藤岡康太)がちゃんと教育してくれたおかげで今のビッグアーサーがあると思う」と話していたとか。コメントの真意についていろいろ言われているようですが、個人的には、リップサービスでも陣営への媚でもなく、馬の性質に素直にコメントしたものと受け取っています。

藤岡康太がもっと早く前々で運ぶ選択をしていたなら、もっと早く重賞勝ちに至っていたかもしれません。これをじっくり、繰り返しレースでの(気持ちの)溜めを教えていったことが、いまの完成期を迎えることにつながっているのだと思っています。

もし早く結果を出していたなら。G1のローテーションに合わせた仕上げが求められますよね。1年前のビッグアーサーにこの仕上げを求めていたら、果たしてこんなパフォーマンスができる馬になっていたかというと。。。 北九州記念の2着を受けて、スプリンターズSを回避した昨年。この判断が結果的に心身の充実につながった面もあるのでしょう。結果論という部分もあるのでしょうけどね。

藤岡康太の苦心と貢献を福永はしっかり受け止めているのでしょう。それがそのままコメントになったのだと受け取っています。大舞台で結果を出すジョッキーが異なる、というケースがままあるのは厳しいところですけれどね。



最後に。

この土日は海外競馬でも重要なレースが多かったですよね。日本馬が出走したコリアカップ、コリアスプリント、ニエル賞。豪華メンバーの揃ったアイリッシュチャンピオンSも凄かったですしね。あー、重賞に格上げした紫苑Sも印象的でしたねぇ。…いやー、明日以降に書くことにしましょうw

まずはクリソライトの圧勝、マカヒキの順調なすべり出し、それぞれとても喜んでおります。すばらしいパフォーマンスでした。まずはうれしい結果だったことだけ。週中時間をつくって多少言葉を重ねておきたいと思っています。

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2016.09.05


アデイインザライフ、追い込みが決まりました。

マイネルミラノが後続を離していった時点でいやな予感がしていました。中継カメラが馬群をなぞってアデイインザライフまで辿り着いたときは、素直にいい手応えだなー上手くいってるなーというセンサーも働いており。経験からくる予感ですよね、追い込み決まりそうだな、みたいな。

公式レースラップはこちら。
12.8-11.0-11.2-11.4-12.1-12.0-11.9-11.7-11.5-11.9

マイネルミラノがあれだけ主張すれば、ズブめで切れでは勝負できないクランモンタナは早めのペースに乗ってくるでしょう。後続が引きずられるように厳しいラップを踏む展開。先行勢に息が入らなければ、決め打ちで待機策を取った馬に順番が回ってきても不思議ないですものね。…馬場の中央、中団で運んだ馬が押し切ってくると読んでいたんですよね、新潟2歳のイメージに近いかな。あーあ、レース直後は悶絶していましたよ、典ちゃんにやられたー!的なw 獲りたかったなー。

これで横山は全10場で重賞制覇。安田富、武豊、藤田伸に続いての4人目ですね。富男さんの時は毎年話題になっていましたが、どうも横山はあまり意識していなかった様子。伝わってくる人柄からすれば、いい意味で気にしていないんだろうな、と。ペインテドブラックのオーナー、ロジユニヴァースのトレーナーですから、これまでの積み上げがこのタイミングで実を結んだということなのでしょう。素直に拍手がでておりました。


アルバートドックはあまり差のない2着。この短期間で力をつけている印象があります。七夕賞、小倉大賞典のような、小回りかつ右回りで、直線インで立ち回るイメージでは新潟の長い直線だと厳しいかなと思っていました(左回りは大丈夫という認識)。

パドックで馬体を見て思い直したあたりは合っていたようですね。筋肉が一段階ビッと膨らんできた印象、これがもう少し詳細に表現できるといいんですけどね。ここを勉強する時間が欲しいと思いつつ。一方で鞍上もよかったと思っています。リーディングがいい意味で余裕を生んでいるのか、いまいまの戸崎には攻めながら慌てずに待てる騎乗を期待できる認識もございますね。

これでサマーシリーズ優勝とのこと。G1?という気がしていますが、先の種牡馬入りも視野に豪州遠征とかナシですかね。松田博資厩舎時代を経て、位置取りの選択の幅がでていますのでね、レースの選択肢を広くもっていただけると楽しみも増すと思っています。


気がかりなのはダコールとエキストラエンド、の鞍上、の判断。評価からみて思い切って内から先行したのでしょうが、結果的に自転車レースで集団を引いたような形に。チームで勝負する競技ではないですしね、どのあたりに勝機を見いだしていたのか。特にデムーロは相対的な勝負にいっていて、ラップタイムの厳しさがあまり判断に反映されていない印象があります。ペースの感受の仕方、1000mが得意なことと表裏一体なのかもしれません。このあたりは武豊やルメールとは決定的に違うところと思っています。


札幌2歳はさくっと。

トラストの逃げ切り。他馬が少し楽に行かせてしまったように見えていますが、好位で捕まえにいくだけの力をもった馬がいなかった、とも言えそう。本馬の実力は認めつつも、次走が試金石になると見立てています。ホープフルSなら狙いたいかな。別の馬という話もでていますが、とりあえず英ダービーはいつものご愛嬌ということで。


小倉2歳もさくっと。

レーヌミノルの独走でした。浜中はあまり逆らわずに結構な前傾ラップを踏ませていましたが、勢いそのまま突き放したあたりは強さの証ですね。ダイワメジャー産駒が押し切るときはこんなラップ構成、という認識がございます。タイキシャトル産駒のイメージでもいいでしょうかね。

公式レースラップはこちら。
11.7-10.4-11.2-11.4-11.4-11.9

強さは疑うべくもないですが、ひとつ残念なのは3コーナー手前のクインズサリナとの接触。川田は明確にかわいそうだったとコメントしていますね。映像でも右手を少し取り直すような所作が窺えます。ブービー人気のナムラアイドルが前にはいってきましたから、コーナーまでのタイミングも加味して進路を確保したかったのでしょう。ただ結果的に露骨なショルダーチャージのような格好になってしまいました。おそらくですが、必要なかったアクションではなかったかと思います。すっきり勝てる馬ですから、すっきり勝ってほしかったですね。


札幌の締めくくり、丹頂Sには触れておきたいですね。

ヤマカツライデン、というより池添のペース判断が光りました。池添が意識してラップメイクしたことが見えるラップ構成です。プレストウィックやカフジプリンスは、同距離の持ち時計(どちらも勝利時)より2秒以上遅いタイムでの敗戦ですので、展開にスポイルされたといってよいのでしょうね。

公式レースラップはこちら。
13.2-12.3-12.4-11.8-12.0-13.0-12.7-12.7-12.7-12.5-12.1-11.8-11.9

スタートダッシュの負荷はほんの一瞬だけ、大外枠から被せたからこそじんわりとした2ハロン目のラップが生まれたと思われます。1周目のスタンド前でペースアップして、1、2コーナーで1秒ラップを落とすアップダウン。向こう正面では福永、ルメールより後続の勝機はほぼなくなっていたでしょう。

スタートからヤマカツライデンについていったのはタマモベストプレイ吉田隼。もしこの逃げ切りを予感してのアクションだったのなら、ペースや展開に対する感度、実力差に対する評価がうまく整理されている証拠と思います。予想する側は俯瞰目線ですが、プレイヤーが只中でそれを踏まえるのはなかなか大変でしょうから。

離れた3番手サムソンズプライド福永は、後続の蓋の役割のように見えていましたが、ラップを見る限り妥当な範囲でのポジションだったと思っています。むしろ可能な範囲で前々に攻めたポジションだったでしょうね。4コーナーでの捲りは最後の抵抗と捉えるべきでしょう。それも攻めの姿勢だったかな。人気薄だからこそ、という側面も踏まえておかないとですね。

土曜新潟のクラウンロゼ田辺もそうですが、ペースを感受して即応できる力は、馬券内に食い込んでくる力でもあるでしょう。それが伝わるようで面白いレースでした。



最後に。

これで夏開催終了。新潟は戸崎、小倉は最終週でひっくり返しての川田、札幌はモレイラを交わしてのルメール。それぞれのリーディングも確定しました。秋のG1につながる、といういわゆる上がり馬は多くなかった認識ですが、例年より各競馬場の傾向にピントを合わせながら観続けられた感覚は残っています。だいたいピントのずれた予想が続いて夏が終わるんですよねw

開催変わって中山と阪神。来週はそれに合わせてコリアカップ、コリアスプリントへのトライ。ニエル賞でマカヒキも始動します。目配せするポイントが多いのは贅沢な悩みですね。時間配分に留意しながら楽しみたいと思っています。

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