2017.02.26


2月末、競馬の世界は引退の時期ですね。

寒さが若干緩んでいたでしょうか、パークウインズ府中のスタンドでしばらく座っていても大丈夫でした。最終レースも終わり、ホットコーヒーをすすりながら、ターフビジョンに映るメイショウの勝負服を観ていました。

武幸四郎、引退。オースミタイクーンのマイラーズC、しっかりリアルタイムで確認しています。同日中山ではランニングゲイルの弥生賞ですよね。4コーナーのコーナリングもろくに観察できないペーペーでしたが、兄弟同日重賞制覇、デビュー戦で重賞勝利など、記録に残ることはしっかり理解して観ていました。

20年かぁー。G1を6勝、700勝近い通算勝利を挙げた中堅ジョッキーを見送るとは、自分がファンをやっている時間の長さもいっしょに噛み締めちゃいますね。区切りですので、いくつか印象的なレースをものしておこうと思います。


真っ先に浮かぶのは2014年の天皇賞(春)。ウインバリアシオン、単勝勝負していました。明確に武幸四郎「だから」買ったG1ですね。当日にシュタルケから乗り替わりで騎乗することに。その速報はスマホで、ウインズ後楽園の長いエスカレーターを上りながら確認したのを覚えています。腹をくくるまでの逡巡と、4コーナーでキズナより先に追撃を開始したときの高揚感、これもまだ鮮明ですね。幸四郎→シュタルケ→幸四郎という乗り替わりの顛末含め、当時の記事は以下にて。
more than a DECADE 天皇賞(春)

ただ、制したG1でいえば一緒に喜んだ記憶がほぼないというw ここで幸四郎かよ!というやられた感覚のほうが強いのは、人気を背負っての勝利がメイショウマンボの秋くらいだからでしょうね。ソングオブウインドなんか完全にやられましたしね。あの時はドリームパスポートが本命でした。あー就職活動中でドリームパスポートみたいなうまい引っ掛けもあったなぁw

個人的にはG2、G3で2着している時のほうが印象深く、記憶と記録をすり合わせるべく過去のデータを覗いて見ました。ジョッキーを軸に調べるのはJBIS-Searchよりnetkeibaですね。
武幸四郎の年度別成績|競馬データベース - netkeiba.com


ちょっと癖の強い馬や本番ではちょっと足りなかった馬をクラシックに運んでいたんですね。エイシンテンダー、ポイントフラッグ、ローマンエンパイア、リトルアマポーラ、トライアンフマーチ。どの馬も幸四郎がクラシックまで運んでいます。そしてどの馬も、クラシックで結果を残せず、手を離れてそのまま乗ることがないのも同様。

特にG1の有力馬について、以前はお手馬の乗り替わりにもっと心理的ハードルが高かった気がしています。マカヒキのような、ダービーを勝って乗り替わりという柔軟さは、よくもわるくもなかったはずで。幸四郎の場合、リトルアマポーラが典型的と思っています。あの年のクラシックはリトルアマポーラと一緒に戦っていました。その分エリザベス女王杯は的中できたわけですが、乗り替わりはやはり複雑でしたね。

ローマンエンパイアの京成杯は府中のスタンドで生観戦でした。その年は東京競馬場の改修で、1月の中山開催を府中にもっていって秋の府中をまるっと中山に、という調整があったんですよね。ヤマニンセラフィムとの同着。ローマンの単勝をもってやきもきしていました。


2着の惜しさはクラシックのお手馬に限らず。メイショウバトラーで重賞2着3回という惜しい記録も見つけました。ダート転向前の記録。交流重賞の常連となってからはお兄さんの騎乗数が多いですからね。あまりイメージにはありませんでした。それでいうとレマーズガールでも端午Sで2着していたり。

ブロードアピールとは重賞2勝。通算13勝していますが(それ自体がすごいわけですが)、もっとも勝ったジョッキーが武兄弟、いずれも3勝。府中で後方一気を先にやったのは弟の方で(根岸Sですね)、どうやらそのときは怒られたらしく。後に兄が同じことをやったとき(府中のガーネットS)は大絶賛だったとネタにしていた?記憶があります。


こうして振り返ると、いろいろなチャンスに、いろいろなタイプの馬に、大きく崩れることなく応えていたように見えますね。引退式のあいさつにあった「20年間、自分なりに精いっぱい頑張ってきました」というのは、ほんとうに大きく括った言葉なのでしょう。もちろんきれいな話だけではないでしょうしね。いろいろありました。

もしどんなペースも前で受けられるような有力馬が回ってきたとき、どうやってチャンスを活かしていたでしょう。筋力をつけにくい長身ですから、引っ掛けながら先行するような馬は合わなかったかもしれません。それも含めてクラシックで人気を背負う姿は見てみたかったですね。


最後に。

引退式自体は淡々としたものでした。胴上げでカラダがよじれてヘンな姿勢になったのが面白かったくらいで、花束贈呈、本人のあいさつ、写真撮影と、明らかにエモーショナルな瞬間はなかった認識です。基本シャイな人柄と思っていますので、あの雰囲気は「らしさ」と映っていました。

メイショウマンボのオークスが念頭にあるせいなのでしょうかね、ニュース記事では「涙はなかった」というひと言が但し書きのようにはいっていまして。口元に力を込めながら、次を思い描いて区切りをつけるべく引退セレモニーに臨んだ姿を形容するには、ちょっと野暮だなぁという感想がございました。十分、よかったと思っています。


武幸四郎厩舎、という響き、楽しみですね。
おつかれさまでした。



※追記
書き終わってから、2001年のエリザベス女王杯で本命にしていたのを思い出しました。大接戦でしたね。そう考えると、数字にでていたかはわかりませんが、京都得意だったのかもしれないですね。…この調子で追記していくと終わらなくなりそうw

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2017.02.22


ゴールドドリームが厳しいレースを制しました。

4コーナーで迷わず外に出し、ゴール手前で物見しながらベストウォーリアを封じたあたり、かえって強さが際立つ見栄えになりました。ヒヤシンスからこちら、強さを認めつつも評価を上げきれなかったのは戦歴のためでしょうか。府中でのパフォーマンスは安定しているんですよね。ミルコへの手替りも含めて、強調材料にすべきでした。

公式レースラップです。
12.1-10.5-11.4-12.2-12.8-11.8-12.0-12.3

予想は1、2着よりひとつ前で立ち回ったコパノリッキーとモーニン、前回と前々回の覇者で30倍超の馬連は美味しいなぁ、などと思っておりました。はい、ここまで序盤のペースが上がるとは。インカンテーションの主張は完全に誤算でした。ニシケンモノノフがメイショウボーラーをやるとしても、離れた番手でリラックスした追走ができると踏んでいたんですよね。

対比として、2年前のコパノリッキーのレースラップはこちら。
12.3-10.6-11.4-12.6-13.1-12.3-11.5-12.5

4コーナーまでのアップダウンは相似していますが、2年前の方が3、4コーナーの溜めが効き、坂下の加速も段階的なもの。こうなると先行してマイペースで仕掛けられたコパノリッキーが押し切ったのも頷けます。

逆に言えば、2年前に比べて3、4コーナーの溜めが効かず、直線に向いてすぐに加速を強いられた、と書くと今年の先行勢壊滅の状況も頷けます。ええ、頷いてばかりですw

スタート後の先行争いに飛び込んでいったタイトルホルダー2騎はやはりオーバーペースでしたね。それを考えるとニシケンモノノフのタフさと横山の判断。秘策があるとの記事もありましたが、これかしら。単騎でいけたらひょっとしたかもしれませんね。


勝ったゴールドドリームは坂下のラップを余力をもって追走できていたことが象徴的。おそらく前後半のラップに大きな落差はないでしょう。ラスト1ハロンまでに大勢を決める戦略は昨年のモーニン同様、ミルコの得意なパターンでしょうね。

昨年のモーニン同様、府中に適性が寄りすぎている印象があります。大井2000や中山1800でパフォーマンスを上げてくるイメージはまだないんですよね。陣営も努めて府中を選んでいるように映りますし。これからのパフォーマンスで異なる適性を示していけるか、見ていきたいところです。

フェブラリーS前日というタイミングでの、ゴールドアリュールの訃報。ヒヤシンスSのエピカリス、そしてゴールドドリームと、古い格言そのままに産駒が結果を残しました。ここでコパノリッキーだったら完璧だったんですけどねw 死亡を契機にする回顧記事はやはり積極的なモチベーションになりにくいのですが(変な使命感がでますね)、別の投稿でまとめておきたいと思います。


ベストウォーリアは戸崎の好騎乗。昨年同様、あるいはそれ以上のパフォーマンスだったと思います。結果2着で善戦マン的イメージが先行していそうですが、安定感を讃えるべきでしょう。個人的にはこの勝ち切れないあたりを含んで、◎と▲を打つことはないというスタンスでした。それは上手くいったようですけどね。


カフジテイクの3着を誰も責めない論調は、みんなよく展開を理解しているということでよいのでしょうか。かく言う自分も大善戦だと思っています。コラム「祐言実行」で根岸Sでの鞍上が指摘している通り、津村に明らかなミスはないと思います。本人の責任感からでた表現と受け取るのが賢明でしょうね。

アンカツツイートにあった、もうひとつタイミングを遅らせて仕掛けていたら、という仮説も推したいところですが、先行勢の仕掛けのタイミングが変わればまた違ったたらればが出てくるでしょうから。むしろカフジテイクの競馬のリズムを守ったとも言えるのではないかと。次走はドバイとのこと、かの地で末脚が嵌るなら何割かは津村の手柄でよいのではないでしょうか。


エイシンバッケンは前走よりはスムーズな内容で4着。脚質的にどうしても、という歯がゆさがありますが、この馬もどこかで重賞タイトルに届きそうですね。その時を逃さず馬券を買っておければと思っています。


ノンコノユメは正直残念なパフォーマンス。着順云々より、去勢以降、馬体の充実感をひとつ失ってしまったように映っています。リスクを伴う不可逆な判断ですし、やむを得ない状況なのかもしれません。

去勢には気性面の緩和だけでなく、筋肉の質を柔らかくし、関節の可動域を広くする効果も期待されているようです。でもノンコノユメってトモの可動域がすごく大きいタイプだったような。このあたりは総合的な判断なのでしょうね。いずれにせよ、パフォーマンスが上がってくることを期待して待ちたいと思います。



最後に。

当日は悪友と府中へ。エピカリスに間に合いまして、府中では強すぎるくらいだけど、ケンタッキーダービーとなるとどうかねぇ、などと賑々しくやっておりました。

二人の見解はUAEダービーに向かった後に日本に戻るのがよい、というもの。いやーアメリカ3冠は簡単ではないでしょう。あの素質を壊さないように進めてほしいなぁ、と話しておりました。

フェブラリー直後、こちらがコパノリッキーで打ちのめされている横で、あちらはモーニンに手を出したことを悔やむ姿。パドックで見栄えがするとダメみたいですねぇ。そうやって創成期のJBCスプリントで歴代チャンピオンのブリブリのトモの鑑賞していましたからねw

お互い花粉症が絶好調なので、十分注意しながら春を乗り越えないといけません。鼻が通る頃にはまた府中に繰り出しているでしょうね。競馬の待ち方もいろいろです。


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2017.02.19


先日、種牡馬引退のニュースに触れましたので、もろもろまとめて書いておきたいと思います。思い出語りは年々長くなってしまうようでして困ったものですけどね。はい、極力まとめていきます。

ふるさと案内所が速報とオフィシャルアナウンスを兼ねていたでしょうか。改めて記事を見ると必要十分な略歴も書かれていましたね。
スペシャルウィークが種牡馬引退 | 馬産地ニュース | 競走馬のふるさと案内所

公式データはこちらから。
スペシャルウィーク|JBISサーチ(JBIS-Search)


引退の報よりこちら、現役時代の映像を改めて振り返っておりました。こちらの経験値が上がっているせいか、いろいろ気がつく点がありますね。


スペシャルウィークを強く本命に推していたのは4歳春(旧表記では5歳ですね、古馬になってから)の阪神大賞典、天皇賞(春)でした。頼もしかったなぁ。差しを仕込んできた主戦の武豊が自在性を身につけてほしい旨、発言をしていた頃ですね。

改めて観ると、スペシャルウィークで先行したのは岡部が最初でした。3歳のジャパンカップ。スペシャルウィークの白い手綱がピンと張って、両足を突っ張りながらの前受け。長手綱の見栄えが記憶に強いですからね。新鮮でした。

前走の菊花賞は逃げ切られての完敗でしたし、その前の京都新聞杯は3、4コーナーで早め進出からキングヘイローをギリギリ捻じ伏せる内容。どちらも待機策に盤石さが見出しにくい内容ではありました。テン乗りの付加価値を求める意味でも、岡部の先行策は妥当な一手だなぁと。陣営の指示かもしれませんけどね。

アドマイヤベガの新馬戦で騎乗停止だった主戦からすれば、ある意味いいタイミングで先行策のトライアルが成ったのかもしれません。継続騎乗で結果が出ている状況では、なかなか脚質面の冒険はできませんものね。

武豊が引き出したのがサンデーサイレンスの切れなら、岡部が求めたのはマルゼンスキーの持続力だったかもしれません。…思いつきで響きのいい言葉を並べましたすみませんw


阪神大賞典の3コーナー過ぎ、武豊はスペシャルウィークにメジロマックイーンを課したようでした。重馬場でのロングスパート。スピードとスタミナと集中力の持続と。今後チャンピオン足りうるのかという課題のように映ります。

同じく重馬場だったステイヤーズSを大差勝ちしているメジロブライトが最後まで詰めてきましたが、これを退けての勝利。天皇賞への自信につながったでしょうねー。阪神大賞典の後半5ハロンは以下。ラスト1ハロンに折れない心がみえます。
13.0-12.4-12.1-12.0-13.4


ラストレースとなった有馬記念の4コーナー。グラスワンダーの鞍上的場は少し大回りをしながら内を振り返っています。直後につけていたスペシャルウィークからすると、加速しながら飛び込むにはロスのないポイント。グラスワンダーの内にはいれますからね。

いわゆる「釣り」といえばいいでしょうか。首でも入れてくる素振りがあれば、的場はその進路を閉めていたでしょうね。武豊は釣られませんでした。最適なストライドとリズムを重視したなら相当に冷静ですね。

大回りの弧を描くグラスワンダー、その外側を狙って鋭角に直線へ差し込むスペシャルウィーク。それぞれの鞍上の思惑と駆け引きが、対照的な4コーナーのコーナリングを生んだように見えています。…当時は大興奮していましたし今からでもパトロールビデオの公開を求めたいですねw

ずいぶん前に書いた4センチ差の有馬記念についてはこちら。
more than a DECADE 1999年有馬記念


現役時代の印象が強いのは、自分が競馬にのめり込んでいた時期だからでしょう。いや、今ものめり込んでるかw 96年から競馬を始めて、ちょうど少しずつルールや楽しみ方をつかみ始めてきた頃にスペシャルウィーク世代ですから贅沢な趣味ですよね。そうですね、当時はもっとマスコミが文字にするイメージやギミックに素直に反応していたように思います。いろいろ目新しかったしなぁ。


産駒といえば。多数のファンはブエナビスタを挙げるのでしょうけど、印象深いのはシーザリオなんですよね。武豊にしてやられたところから逆襲したオークスも、サンデーサイレンスの孫を里帰りさせたアメリカンオークスも、レースぶりは対照的ながら、強かったですよね。

個人的にはフラワーカップも印象的。先ほど映像を探して観てみましたが、今と変わらない福永のそつのない騎乗がありました。リズムでいえば昨年のエンジェルフェイスなのですが、直線に向いてから突き放すのはシーザリオの地力そのもの。ディアデラノビアがいなければ春のクラシックは不動の本命だったでしょうね。

その仔エピファネイアはダービー本命。お母さんの分も、という思いは実は少なめだったんですけどね。菊花賞の後は母仔含めてよかったなぁと思いました。いま見返したら、シーザリオの向こう側、などと気を利かせた表現を繰り出しておりましたね。
more than a DECADE 菊花賞


上記の表現が差している通り、古馬になってのシーザリオが見てみたかった。先のフラワーカップの延長線上、エピファネイアのジャパンカップの間に、きっとウオッカのような圧倒的なヴィクトリアマイルが見られたのではないかなと思っています。

首の振り子をあまり使わずに走るあたり、スペシャルウィーク譲りという理解をしています。それでいうとブエナビスタも近い動き方ではあるのですが、スペシャルより柔らかいイメージがあって、微妙にお父さんとは区別しているんですよね。とても個人的な心象ですので、ブエナビスタが鬼の子とかいうつもりではないのですけどw

残念なのは牡馬にチャンピオン級がでなかったこと。でもこれを残念と呼ぶのは贅沢なのでしょう。今年からリーチザクラウンが社台スタリオンにスタッドインしていますし、エピファネイア産駒もリオンディーズ産駒も楽しみ。当面スペシャルウィークの響きは血統表の中に残りそうですからね。



最後に。

「STALLIONS IN JAPAN 2017」のDVDが手元に届きました。ターフィー通販クラブでバシッと購入しております。

種牡馬の立ち姿とウォーキング映像をずっと拝見するという、生産も一口馬主でもないファンが反応するにはかなりマニアックな内容なのですが、刊行10周年の企画として過去のリーディングサイヤーや顕彰馬などの写真、映像も収録されていまして、メモリアル感満載のため購入いたしました。

どうやら引退の報は間に合わなかったようで、スペシャルウィークは現役のラインアップに含まれておりました。このリアルなタイムラグがかえって不可逆な時間の経過を寂しく思わせます。


天皇賞春では頼もしい本命、有馬記念では最悪のライバル。思い入れを再確認させていただきました。個人牧場ですから難しいところでしょうが、見学できる環境が整うことを願いつつ。

ダービー馬が役割を全うして余生を過ごせるなら、競馬の有り様としてはひとつの理想と思います。

ありがとうございました、ゆっくりしてくださいませ。

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2017.02.19


アルバート、1頭だけ切れ味が異なっていました。

ライアン・ムーアが施したのは鞍下のリズムを一定に保つことだったでしょう。3ハロンだけグッと上がるラップタイム。待機策に徹したからこそ鮮やかなラストにつながったと思われます。

公式レースラップです。
12.9-12.4-13.0-13.0-13.0-12.9-13.0-13.8-13.6-13.0-12.7-12.7-12.5-12.3-11.6-11.3-11.5

スタートからかなりプッシュした馬がいましたね。その後は13秒フラットの淡々としたラップですが2周目の1、2コーナーで溜めが効いたことが伺えます。サムソンズプライドが向こう正面で下がりましたが、ペースに影響は少なかったでしょうか(心房細動とのこと、大丈夫でしょうかね)。

逃げたキングルアウはデビュー戦以来の芝、前走中山ダート2400を勝っての重賞挑戦。頑張ったほうだと思いますが、この馬をペースメイカーにしてしまった後続かぁ。長距離戦が少なくジョッキーの経験値が少ないことが極端な展開をつくった向きもあるかもしれません。人馬ともかな、結構引っ張っている馬も多かったですものね。その中でうまく立ち回ったラブラドライトが2着したのは納得感がございます。

アルバートは言うことなしのシンプルな競馬。この上がり勝負をこなしたことで長距離重賞を連勝しましたから、このあと国内で狙うレースは決まりましたね。有馬記念の再戦となりますが、キタサンブラック、サトノダイヤモンドとどんな競馬をすることになるでしょう。個人的には、すべては鞍上次第と思っています。

気になったことひとつ。サイモントルナーレ藤田の、サムソンズプライドが下がってきたときの所作。気づくタイミング遅れたようにも見えますし、外に避ける挙動もロスが大きく、後ろ重心で拳も持ち上がってしまっていました。怖さか優しさか、そのいずれもか。周りに馬のいない、判断のシンプルなシチュエーションでしたので、動体視力も含めてちょっと厳しさを感じてしまった次第です。ジョッキーは怖さを覚えてからが勝負、なのかもしれませんが。期待しつつも、しばらく様子見のような気がしております。


京都牝馬Sはレッツゴードンキの復活でした。

レース前半は岩田が完全なジェットスキー状態。これはないかな、と思ってみていましたが、直線外に展開してからはグングン伸びましたね。往年の岡部の、持ったまま唸って加速していく、という姿に若干ダブりました。単にかかって喧嘩して力をロスしている状態ではないように見えています。

公式レースラップはこちら。
12.6-11.6-11.6-12.0-12.0-11.2-11.5

逃げて終始最内を進んだムーンエクスプレス以外は全部外。岩田も内へ入れる可能性を探っていなかったようですし、最後方から進めた武豊も直線は外々を選択。かなり内側の馬場状態が厳しいことが伺えます。シンザン記念の日が大きかったでしょうかね。

レッツゴードンキの馬体の充実。目立っていましたね。JBCスプリントへのチャレンジなど、陣営の試行錯誤にようやく結果が伴った格好。いい伸び脚でした。次走に向けての課題は前半の力のセーブでしょうか。スプリント戦で距離短縮なら問題ない、とは言いにくいように思っています。

なにより岩田の乗り方が変わってきたように映っています。以前はほぼ立ち上がって後ろ重心になりながら屈伸運動という動きでしたが、今日の追い方は上体を倒したまま前重心をキープして屈伸を抑え、股を締めることでアクセントをつけるような動き。この年齢とキャリアで、なお目に見える変化を施すのは素晴らしいチャレンジですね。

専門家ではないですし専門的に議論を完結させることが目的ではないですから個人的な心象になりますが、動きの連続性に馬の重心とのズレを少なくする方向に変わってきている、と思いました。たまたま?かどうか、今後のパフォーマンスで確認していこうと思っています。

アルビアーノ本命でしたが、直線に向く前にいろいろレースが終わっていたように見えました。馬体重の増加うんぬんではなく、スワンS以後のヒザの具合、でしょうか。馬場の悪いところをついたのは間違いありませんが、精神面にも問題が及ぶようなら引き際を視野にいれるタイミングなのかもしれません。

ひょっとして、馬場の悪いところを通したのはルメールなりの優しさと配慮かもしれませんね。敗因をそちらに逸らすことができますものね。決定的に傷をつけない、というのはファンからしてもとても有難い配慮だと感じますけどね。決してコメントからは聞けませんけどね。



最後に。

明日のフェブラリーS。ええ、本命が決まりません。アウォーディー、アポロケンタッキー、ラニ、グレンツェント。昨年のスピード決着があるのでしょうか、中距離のトップホースが軒並みフェブラリーをパス。その時の中距離チャンピオンが実力差で押し切ってきたのがフェブラリーSでしたが、そろそろ中央ダートにも距離別の目標レースを明確にする必要があるのかもしれませんね。

カフジテイクは、安田記念のショウナンマイティのような惜しい追い込みになるイメージ。では何が前々で押し切るのか。これが難しいですね。

ゴールドアリュールの訃報が伝わってきていますので、弔意が予想にバイアスを生んでしまうかもしれません。ヒヤシンスSも合わせて、応援モードになっちゃいそうですね。

金蹄Sの展開とラップを参考に、冷静に悩みたいと思います。
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2017.02.16


近年重要になってきましたね2重賞、ざざっと振り返っておきたいと思います。


クイーンカップはアドマイヤミヤビ。

外枠発走、スタートから前にアエロリット、横にフローレスマジックですから、終始不利のない状況でレースを進められました。3コーナー過ぎでルメールは少し手綱を動かしていますが、おそらくディヴァインハイツを外に出さない=その内にいるフローレスマジックを封じるのが目的かと。力を知っているからこその「蓋」と見て取っています。そこで得たポジションはアエロリットの真後ろですから、あとは直線に向いて慌てず脚を伸ばす、というシンプルな展開になりました。いや、ルメールがそういうドライビングにしたということでしょうね。

公式レースラップです。
12.3-11.1-11.4-12.0-12.3-11.3-11.2-11.6

陣営はもともとオークス向きという見立てでしたが、これで3冠すべてが視野にはいったのでは。このあとは桜花賞直行、そして鞍上はデムーロと発表されました。こちらも楽しみ。今年は牝馬クラシック、いい馬が揃っていますからねぇ。いい意味で予想が難しくなりそうです。

アエロリットはポジションを取りに行っての2着。ポジションを求めたといってもわずかなものですが、アドマイヤより前、という認識はあったようですね。直線仕掛けながらアドマイヤ側に意識を向けていましたから、本番に向けて脚を計ったと考えると納得。ちょうど残り200でアドマイヤに併せに行っていますしね。ひょっとすると本番、例えばレッツゴードンキのようなことがあるかもしれません。

…ここで知らんけどって使うとちょうどいいんでしょうね。置き換えの効く言葉が関東にあると便利なんですけどね(皮肉ではなく、端的にうらやましい)。きっと自分の投稿は知らんけどだらけになっちゃうでしょうねw 知らんけどw


フローレスマジックはほぼ完敗の3着。乗り替わりの戸崎はそつなく運んでいましたが、今回は内枠も若干アダになったかな。3、4コーナーの前と左右はなかなか不自由に見えています。

直線、外へ外へと進路を求めて、登坂しながらアドマイヤとアエロリットの間に進路ができた時間。飛び込むには十分な時間でしたが、11.2のレースラップの中でそれを上回る加速を示すことはできませんでした。先のアエロリットがアドマイヤに併せにいった際に進路が消えて外へ切り返しましたが、こうなるもっと前に対処したいんですけどね。

パドックの見栄え、体重増とトモがグッと膨らんだことはプラス材料。それでもまだ未完成な馬体、というイメージがあります。ラストもまだ伸びていますしね。次走の選び方が今後の競走生活のポイントになりそうな気がしています。どちらかというと無理に桜に合わせないでほしいかなぁ。今後の動向、楽しみに待ちたいと思います。



共同通信杯はスワーヴリチャード。

個人的にはようやく、ブレスジャーニー以外のクラシック候補がでてきたという印象。残り1ハロンまでの四位の誘導も見事なら、そこからの加速もまた見事。強かったですねー。

公式レースラップです。
12.6-11.6-11.8-12.3-12.3-12.2-11.6-11.4-11.7

直線に向いて地方馬サイバーエレキングが外に寄れた影響を何頭か受けてしまっていました。パトロールビデオを見ると、最初に内のスワーヴと接触しその後外に膨れています。サイバーエレキングはブリンカーを付けていますので、スワーヴとの接触が見えない分、過剰に反応して外に逃げたようですね。しかし、接触された側のスワーヴリチャードは泰然とした馬なり。これもまた、これからに向けて頼もしい材料でしょうか。

どうやらこのまま皐月賞に直行。有力どころの手合わせが皐月賞、というのは楽しみですね。オッズも割れると思われますのでこちらも楽しみ。中山に移ってからのトライアルと、このスワーヴリチャードを比較することで勢力図を捉えていくことになりそうです。


ムーヴザワールドは完敗といっていい3着。息の長さで見劣ってしまいました。強いてあげれば先のサイバーエレキングとの接触ですが、致命的とは言いにくいように思われます。仕上がりも十分と見えましたので、今後はひとつ評価が下がっていくことになるのでしょうね。


エアウィンザーの悩ましい6着。こちらも不利を受けていますが、実はスワーヴに次ぐ2番目の上がり34.5なんですよね。鞍上からも工夫が必要というコメントが。実力を認めているから、ということなのでしょうが、このままきっかけを得られず…という可能性も十分ありますからね。ものすごい素人目線ですが、大胆な先行策、をやるには非力かな。若葉Sで外枠引いて思い切って外から逃げ、みたいな。こういうのも工夫のうちでしょうかね。



きさらぎ賞も含め、いずれの重賞もその後G1へ直行するというローテーションが選択されるようになっていますね。調教に関するノウハウの蓄積もそうですが、このあたりに外厩との連携の効果が強く表れているように思っています。間隔が開いたほうが外厩の利用がしやすいのかもしれません。

ちょうどJRDBの橋浜さんの本を読んでいるところでして、外厩のまとまった情報を眺めたほうが予想の際のピントが合わせやすいのかなー、などと思い始めております。調教師+外厩、という組み合わせでの成績を数字でみるには、まだどのメディアも成熟していないですもんね。楽しみ方の軸をどう取ろうか、逡巡しているところです。



最後に。

3歳戦線でいうと今週末のヒヤシンスSも豪華ですね。ラニがアメリカ3冠への道を切り開いたことで、ある種過渡期にはいっているダートのローテーション。3歳春のダート路線に目標となるレースがないことは交流重賞の仕組みが始まった頃から言われていますけどね。おそらくは目標がないからUAEダービーへの登録が多数になってしまうんでしょうし。結果としてヒヤシンスSに有力馬が集まることになっているのは、今後の重賞化に向けては好材料?でしょうかね。いずれにせよ、よしあしを置いてこのメンバーを楽しんでしまうのが最善かな。

実はプラタナス賞をギリギリ観そこねていまして。府中牝馬Sには間に合っていたんですけどね。エピカリスは是非ナマで観ておきたいなぁと思っています。花粉対策がしっかり要りますねー。

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2017.02.14


サトノクラウンの完勝でした。

緩い馬場の影響が大きいとはいえ、1~4着までは道中の並びの通り。上がり3ハロンはラップを上げながら、そしてゴール前では耳をパタパタさせながら(立たせるような寝かせるようなw)の勝利ですから、完勝といっていいと思っています。向こう正面で2頭が先行し離れた3番手に収まった時点で勝負あったように見えました。

公式レースラップです。
13.0-11.5-11.9-11.8-12.0-12.6-12.9-12.4-12.3-11.9-11.8

ヤマカツライデンがハナに立つのは大方の予想通りですが、今回はかなり勝負がかっていたのではないでしょうか。土曜の小倉開催が月曜に延期される雪の影響。週中は京都も危ぶまれていましたからね。その馬場状態からして、5ハロン目まではかなり踏んでいったと見て取れます。池添の誤算はガリバルディでしょうか。川田は溜めるポイントがあることを見越してか、早め早めに追いかける作戦にでていました。単騎逃げにならなかったことでヤマカツライデンの可能性は消えてしまっていたことでしょう。

デムーロにとってはやることが比較的シンプルになったでしょう(シンプルですが度胸が要るやつですね)。たまに鞍下の余力以上に積極的に動いている姿を目にしますが(たまに?w)、この並びですから後続を待つことも自分から行くこともできます。ただサトノクラウン自身の癖がありますので、3、4コーナーで気持ちを抜かないように扶助を加えながらの追走。こういう点ではフジの中継で細江さんが指摘していたように、デムーロやモレイラの手綱がっちりタイプが合っているのかもしれません。

直線は外のマカヒキがほぼ並んだところから突き放す格好。先述の耳からも、まだ余裕ありましたね。ハイランドリールを差すことができたのはこのあたりにも垣間見えると思います。このレイジーさを動かしきったわけだから、モレイラのアクションは相当厳しいのでしょうね。


気になる次走、現時点ではドバイシーマクラシックとザBMW(オーストラリア、ローズヒルガーデンズ競馬場の2400m)に登録があり、まだ確定報道がないでしょうか。どうやら大阪杯の可能性もあるようです。個人的にはオーストラリア市場を開拓してほしいですが、適性面はどんなでしょうね。

ローズヒルズガーデンズは、リアルインパクトが勝ったジョージライダーSが開催されていますので、陣営には少なくない経験があるものと思います。が、トラックの形状を見るとまた何ともいえない面妖さが…。2歳の世界最高賞金レースであるゴールデンスリッパーSもこの競馬場なのですね。という基礎知識はこちらで。有難くもよくまとまっております。
ローズヒルガーデンズ競馬場 | 主な競馬場紹介 | JRA-VAN Ver.World


敗れたマカヒキ。ラスト5ハロンはずっと加速ラップですから、ただでさえ差しにくいところに前年の勝者。そしてレース後のコメントでムーアは馬場に敗因をもとめていましたね。切れ味身上のダービー馬ですから、この折り重なった条件は相当堪えたものと思われます。

パドック映像の印象はちょっとコロンとしたかなというもの。おそらくですが、ダービーの頃より特に後躯の筋肉量が増したことで歩幅が少し詰まったかなと。母父フレンチデピュティ、なによりウリウリの弟ですから然るべき成長なのでしょうが、ダービー馬の距離適性、短めにシフトしてきていると考えるのが自然かもしれません。今回の敗因のひとつといってもいいと思い始めています。

3歳春にルメールが仕込んだ後方待機策。未完成なトモでスタートダッシュさせないこと、レースの中で気持ちをコントロールすること、終いをきっちり伸ばしきること、距離延長に対応すること、このあたりがメリットとして挙げられると思います。もともと気持ちのコントロールが効いているほうですので、それ以外の理由でしょうが、この待機策があの美しい弥生賞を生み、ダービーのタイトルを引き寄せたわけです。ダービーまでは、いや、凱旋門賞までは、これで妥当だったのでしょう。

今回の京都記念のパフォーマンスは、この戦略から、次のフェーズへ移行したほうがよい(必要にせまられる?)、割とわかりやすいタイミングになったように受け取っています。いまいまは1600から2000くらいがベストな距離かもしれません。古馬になってからのマイル戦なら、かつてはウオッカやディープスカイがそうでしたよね。距離短縮をこなせるのは先々も含めてプラス材料と思います。

そう考えるとマイル寄りの中距離馬にとって、大阪杯→安田記念→宝塚記念のローテーションは決定的に外したものではないのかなと思えてきたり。言ってしまえば、ダービー卿→安田記念、と間隔いっしょですものね。

この後の予定は大阪杯から宝塚記念ですが、大阪杯の前後で安田記念への修正が発表されないかなw 府中のマイルでマカヒキの末脚、観てみたい気持ちがちょっと膨らんできております。



最後に。

実はインフルエンザの診断を受けております。この週末は花粉症とダブルパンチで全く生活に精彩を欠いておりました。38度を超える熱がでると、だいぶボーっとしてから急に面白くなったりしますよねw 本当はクイーンカップを現地観戦したかったのですがそりゃあ無理ですわ。予想を止めて正解、現在は出勤も停止している身でございます。おかげさまで熱はひいてきましたので、後は関係各位に感染さないよう気をつけないと。皆さまもご注意ください。

幸か不幸か競馬のことを考える時間が取れていますので、この後3歳重賞を回顧しつつ、あれとこれが書けたらなーと思っています。徐々に集中力も戻さないといけないですしね。

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2017.02.07


ブラックスピネルが逃げ切るとは。

現地観戦でしたが、見たままのスロー。マイネルも控えるかぁと思って見守っていました。こうなると少しでも折り合いをつけることに注力した人馬はペースにスポイルされる格好になりました。エアスピネルしかり、プロディガルサンしかり、ブラックムーンもロイカバードもがっつりスポイルですね。どうやら東京マイル重賞では史上最遅の前半3ハロン。…最遅っていう日本語はなさそうですねw

公式レースラップです。
12.8-12.0-12.4-12.6-12.4-10.9-10.8-11.0

参考までに昨年の安田記念はこちら。
12.3-11.0-11.7-12.0-12.1-11.3-10.9-11.7

もちろん馬場状態の違いはありますが、同じ逃げ切りでもずいぶんタイプが異なりますね。前半をそれなりに流してセーフティリードを取ったのがロゴタイプですが、今回のブラックスピネルは前半を相当ゆっくりはいって、上がり3ハロンだけの勝負に持ち込みました。

スタートからデムーロの両足はだいぶ踏ん張っていました。かかり気味に二の脚を使ったことで、ダイワリベラルもマイネルアウラートも控える格好になりました。そりゃあのテンションを深追いしたら共倒れのイメージしか湧かないでしょうからね。

ヤングマンパワー戸崎の感度はよかったようです。先行争いの趨勢が見えたあたりでぐっとポジションを上げてきました。エアスピネルはこれをやり過ごす判断。結果論で語るのはアレでしょうね、どちらも勝負に対して賢明な判断だったと思っています。


プロディガルサン田辺は素晴らしい追い込みでした。あれだけ動かせるのは体幹をしっかり鍛えていることもあるのでしょうね(サラブレモバイルの対談で話していました)。それにしても上がり32.0って…。

パドックではプラス22kgには見えませんでしたが、もう一枚二枚絞りたいなーと思わせる仕上がり。いきなり仕上げきってこないあたりは好感を覚えつつも、今回は善戦どまりかなと思ってしまっていました。いやーあれだけ動けるとは。

このあとはどこが目標になるでしょう。今回でマイルをこなせたとはあまり言い切れないですよねぇ。個人的には大阪杯で見てみたいですが、もう一戦、適性を見極めたいですね。


エアスピネルは収穫の多い敗戦だったように思っています。期待値からしてショックとして受け止める向きもあるのでしょうが、マイルでの戦い方がおおよそ見えてきたのでは。個人的にはジェニュイン的なレース運びがよいように思っていますが、安田記念に向けてピーキングするなら大阪杯は避けてほしいかなぁ。



きさらぎ賞も少々。

アメリカズカップは盲点でした。ちょっと大き目のストライドと未完成のトモから、荒れてしまった馬場にてこずるのではと思って評価を下げちゃったんですよね。サトノアーサーを馬場起因で下げたのは合っていたのですが。

公式レースラップです。
12.9-11.6-12.0-12.5-12.6-12.4-12.2-11.7-12.2

溜めた割には上がりのかかるラップ。どうやらタガノアシュラは馬場が合わなかったようで、ラップを引っ張る存在にはなれなかったようです。この時点ですでに誤算しまくりなんですけどね。

サトノアーサーは早めに外に出して、極力コースを選んだレース運び。川田の判断自体は妥当だと思うのですが、相当馬が馬場にてこずりましたね。母父リダウツチョイスと合わせると、パワーがついてくることで中距離適性に疑問符がつくタイプになるかもしれません。

本命はダンビュライトでした。デビュー戦の不良馬場が評価をあげたのでしょうが、自分もまたあのイメージを払拭できていませんでしたね。おそらく道悪はそんなにうまくないのでしょう。ルメールが3、4コーナーで外を回さずに馬の間を割ったあたりはいろいろ試していたようにも思いますし(ブレスジャーニーにびっくりして寄れてましたからね)、結果と経験と、両方を求めた結果の3着だったのかなと思っています。

勝ったアメリカズカップは次が試金石と思っていたのですが、皐月賞直行という報道。またダービーまで松若で行くと明言もあったようです。若手がチャンスを引き寄せる場面は最近あまり見ませんでしたので、いい印象をもっております。ひともまた、結果と経験と。もちろん予想で重きを置くかは別ですけどね。



最後に。

どうやら今週末の京都が雪予報。相当にいたんでいる京都の芝ですが、ホントに降ったらこれが止めになってしまいそう。ダービー馬マカヒキと香港カップ馬サトノクラウンのマッチアップ、せめて今週の馬場状態キープでと思っていますが、心配ですね。マカヒキよりはミッキーロケット?みたいなイメージももっております。

あとはクイーンカップ。アドマイヤミヤビとフローレスマジック、これだけでも何とか現地観戦したいですねぇ。昨年のメジャーエンブレムも相当美しかったですが、今年は牝馬クラシックが相当面白い印象がございます。東京新聞杯よりスロー、という展開だけは何とか避けていただきたいですけどね。

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2017.02.05


2週前の話になりますが、まとめておきたいと思います。

毎年、馬事公苑の程近くで開催されている公開講座。例年より開始時間が早まった様で(15::00開始)予めAJCCと東海Sは「見」と決め込んでの参加でした。とはいえ会場に着いてからPATでちらっと買っちゃってましたけどねw

毎年恒例になりつつありますが、これまでのアーカイブがありませんので、テーマだけ備忘録的にテキスト転載しておきます。若干体裁がばらついていますが原文ママということで。


PART1 タイトル「ウマの歩行運動を理解するためのアレコレ」
講師 富山拓磨先生(日本装削蹄協会)
PART2 「脱力と強大プレスの繰り返し!-ウマの下肢部の動きのメカニズム-」
講師 日本装削蹄協会 理事 青木修


開講直前のアナウンスで録音撮影はいいけど無断転用はNG、と注意があるのも毎年恒例。今回も要点を書いておく形にしようと思います。


まずは初登壇の富山先生から。

重心、立つ、歩く・走るという動作。大きく3つのテーマに分かれて講義が進みました。

まずは「重心」。馬の重心の位置はどこでしょうという問いかけから。非常に具体的に「肩甲骨と骨盤の延長線上の交点から垂線を引いた」あたりになるため、昔から語られていた肩と腹の中間あたりよりは後ろになる、とのこと。乗馬でぴったりの位置に乗ると、馬体の真ん中くらいに鞍を置くことに。鞍壺を意識して鞍を置いてみましょう、というコメントもありました。実は鞍壺という言葉は聞き馴染みがなくその場で調べる格好に。競馬ファンならではの知識の偏りでしょうかね。

一方、競馬のジョッキーは重心より前にカラダを置いていることになります。これは前に速く走るために前へ前へ重心移動するには理にかなっている、ということと理解しました。また馬術の馬は首が上付きのほうが、競走馬は前付きのほうが好まれるという話もありましたね。タイキブリザードしかりシアトルスルー系はジョッキーでも乗りにくい首さしのようですが、という質問はさすがに飲み込みましたw

首の重さが80kgくらいという話から、合成重心の考え方に。合成重心の計算方法を紹介しつつ、馬体の動きのなかで重心がどう移動していくのかを、スライドで模式的に見せていただきました。首と胴体を積み木に見立てていましたね。これは図解したほうが分かりやすいかな。非常に腑に落ちました。


あー、ひとつ。取り扱う内容からしてやむを得ないと思っているのですが、全体を通じて専門用語が多かった印象があります。つまり予備知識を要する話が多かったわけなのですが、用語の解説まで含めると相当時間が足りなくなるでしょうし、かといって平易な表現では肝心なポイントを伝え損ねてしまう懸念もあるでしょうし。

受け手のリテラシーをどのあたりに設定するか。Web業界で身を置く自分もなかなか悩ましく日々向かい合う部分ですので、知的好奇心を刺激されつつ、ちょっと心配しながら見守っていました。横にすわっていた小学生(おそらく乗馬をしているのでしょう)のリアクションが割と薄かったんですよね。わからない世界をわからないまま体験するのも悪くはないのでしょうが、難しいところです。

例えば、「立つ」話の中ででてきた支持基底面という言葉、馬だと四肢、人間ですとつま先とかかとを頂点にした四角形のことなのですが、支持基底面、カタイ言葉ですものね。でもこの四角形の面積が大きいほうが安定しやすい、ただし馬の背中を丸めると腹筋にテンションがかからずに立てるので四角形は若干狭くなるが馬は立ちやすい、とか。ほら、興味深い話につながるわけですよ。

ちなみに、洗い場につないでおくときなどによくわかると話されていたのですが、後脚を交互に上げて休ませている状態。四角形が崩れるとバランスが悪いため(重心が支持基底面の外に出ると立つバランスが取れなくなる)、接地している後脚を馬体の真ん中にずらして自然と三角形をつくっているとのことでした。


「歩く・走る」は脚が動く順序が中心。常歩、速歩の違い、側対速歩だと左右にぶれやすくいわゆるらくだ酔いを起こしやすい、などなど。対照的な走法の例としてドッグレースのスタートダッシュの映像をスローで見せていただきましたね。犬はすごくトモがはいってるね、というジョークがばっちりウケるのはこうした講座ならでは、ですね。

一点、反手前の前脚に加重(=負荷)がかかりやすいという認識があったのですが、競走馬に関しては手前の脚と差がなくなるようです。障害を跳んで着地、という乗馬のほうが反手前の前脚に負荷がかかりやすいとのこと。個別のシチュエーションにも依るのでしょうが、ひとつ参考になる知識でした。頭に浮かんでいたのは京成杯のマイネルスフェーン。端的に故障の原因を語るのは易いですよね。



そして青木先生。

昨年、定年を迎えて最後の講義になるという仄めかしがあったと記憶していましたが、今年も来ちゃいましたというお茶目なトーン。聴衆の皆さんのリアクションでそれが好意的に受け止められていることが伝わりました。20回すべてで講義されていますが、これからも続きそうですね。

お決まりの、乗り手が馬を壊すことのほうが要因として大きいという話。装蹄に起因する問題を科学的にアプローチして、装蹄側のいわゆる「冤罪」を主張されてきたことを改めて話されていました。実際は冗談のトーンをしっかり残しながら雑な表現とでかい声、みたいな。かえって装蹄側の難しい立場が伝わってきましたね。確かに装蹄がわるい、とは言いやすいですものね。


脚にかかる負荷については、体重ではなく荷重と表現しなければいけない、というのが導入の話でした。運動で生じる力の移動も考慮する必要がある、ということですね。

高齢の乗馬は下肢部、球節にトラブルが起きやすいという話から、いかに馬は脚にかかる荷重を「抜いて」いるのか、という本題にはいっていきました。


前肢、後肢それぞれの骨格に注目。前肢の膝部分は骨と骨の角度がまっすぐで、力の逃げ場が少ないとのこと。競走馬の故障、1/3は前膝だそうです。その一方、この真っ直ぐな形状であることが筋力を使わずに長時間の起立を可能にしている側面もあるようです。構造上必要なまっすぐさが故障のポイントにもなる悩ましさ。


一方のトモですが、そうですね、受講者全員が立って中腰になる光景はかなり珍妙でしたねw でもまっすぐな前肢と対照的に、トモが常にこの筋肉がプルプルするつらい状態にあることはよく体感できました。

先ほどの支持基底面の件でトモを交互に上げて休める話がありましたが、この常時中腰状態に起因するのでしょうね。昔から曲飛が避けられてきたのはこのあたりなのかな、と思いながら聞いておりました。


前肢、後肢それぞれの骨格についてもっと詳しい説明がありましたが、割愛しないと終わらないので割愛で。前肢は肩の部分と球節が、後肢は飛節含めすべての関節が。いわゆるジグザグな形状であることを利して上からの荷重を上手く逸らしている、ということが要点でした。


そして球節については腱の構造含めて詳しく図解がありました。構造から腱にどのような負担がかかるか、浅屈腱の形状からテンションがかかる部位によって断裂のパターン分類があること(屈腱炎の98%が浅屈腱とのこと)、そして屈腱への対処方法まで(レース後すぐにとにかく冷やす!だそうです)話がつながっていきました。

球節の故障も全体の1/3、つまり前膝と球節に競走馬の故障の2/3が集中するという統計になっているようです。前脚、たいへんですね。


高齢の乗馬は関節が固くなって荷重が抜けにくくなる一方で、馬術競技は荷重をかけた状態で脚をねじる動きが多いから、国際馬術連盟に問い合わせてですね、というジョークが飛び出しておりましたw 講義のオチも完璧でしたねw

青木先生はホワイトボードに画を描きながら用語や構造の解説をしていらっしゃいました。難しくなりがちなことは画を描くとわかりやすいですよね。このあたりは経験のなせる業なのでしょう。



最後に。

書籍やブログなどでこうした知識に触れることは以前に比べてずいぶんハードルが下がってきていると思っていますが、直接話を聞くことが出来る機会はやっぱり貴重ですね。

まとめて読む時間がとれていませんが、競走馬ハンドブックも読みたいですねぇ。アンテナの張り方は相変わらず、来年の開催も楽しみにしています。

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2017.02.03


オールブラッシュの逃げ切りとは。

先ほどニュースの天気コーナーで、東京には3週間まとまった雨がない、というコメントが聞こえていました。映像で見れば一目瞭然ですが、パサパサの馬場。ミツバもケイティブレイブも敗因として挙げていましたね。通常の散水ではすぐに表面で乾いてしまうのかもしれません。

観月橋Sでブチコをパスし、後続を抑えきったオールブラッシュのイメージはストライドが伸びていないというもの。これだとクラスがあがるなり速いラップが求められたら苦しいかなー、などと思っていました。いやー、その印象論だけで止めてしまってはいけませんね。観月橋Sのラップはこちら。
12.2-11.4-12.4-12.4-11.8-11.9-12.0-12.6-12.7

中間が厳しくて、ラスト2ハロンをタフに凌ぎ切って、かつ1:50.0を切っていますからね。飛びぬけた1ハロンは刻めなくても、後半の厳しいラップを踏ん張る心肺はもっていたのでしょう。

川崎記念の公式レースラップはこちら。
7.3-11.1-12.4-13.6-12.8-13.1-14.1-12.0-12.9-13.1-12.2

14.1をマイペースに運んだ分、むしろ前走より楽だったかもしれません。このラップを許したことが2着以下の敗因でしょう。タイプは異なりますが、今後はクリソライトに似た戦歴になりそうな気がしています。いきましょう、コリアカップ。

ケイティブレイブは馬場状態と突っ込んだスタートからオーバーペースを嫌って下げた格好。あそこで行ききっていたら。おそらくは異なる負け方になったのではないかと思っています。古馬G1は初、ジャパンダートダービーと合わせて2度目のG1チャレンジですから、向こう正面の12.0から先の粘り込みを評価したほうが、今後の予想につながるでしょうね。馬体の完成まで、拙速なローテーションにならないといいですね。

サウンドトゥルーは安定感のある走り。よくもわるくも、という表現を足したほうがよいでしょうかね。脚質からどうしてもこうした勝ちきれないレースのほうが多くなりますね。ミツバがオールブラッシュを潰して、それにケイティブレイブが被せていく展開なら、それをまとめて差し切るイメージは沸きやすいですけどね。



最後に。

やっぱり平日のG1はリアルタイムで観戦が難しいですねぇ。馬場状態がわからない分、あらかじめ馬券を仕込むというのはリスキーというブレーキがかかりやすいですし。ちゃんとよそうに時間が費やせないのはやっぱり残念ですねぇ、という働き盛り世代の愚痴で終わらせていい問題なのかどうか。

今年ですとホープフルSの平日G1の話にもつながりますが、定年を迎えた世代と20歳以上の若年層(=当日観戦できる層)が買い支えてくれるという見通しなのかな。仕事していたら観れないですものね、12月28日。

日経の野元さんが馬主会のバランスについて記事を書いていましたが、サービスがこっちに向いていないなという感覚にお客様は敏感ではないかなと。有馬で締めるという「定番」な感覚にも水を差していますしね。あ、自分はなんだかんだで買ってると思いますがw

阪神JFと香港国際競走の丸被りについて武豊TVでちらっと触れていましたが、開催団体を越えて当日の番組に含めるような策が有効のように思います。土曜の11Rに川崎記念、ならじっくり検討できますしね。

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2017.02.01


今回はテニスの話。えぇテニスです、はいw

2008年のウィンブルドン決勝をリアルタイムで観ていたひとですので、フェデラーが決勝進出を決めたあたりからはワクワクしっぱなしでした。テニスはもう120%素人なわけですが(そのくせテレビの前では面倒な講釈を垂れるわけですが)、素人目にもわかりやすい一進一退のゲーム内容だったと思います。フェデラーとナダル、タイプの異なるプレイヤーであることもこのマッチアップが面白くなる要因なのでしょうね。あつかったー。素晴らしい試合でした。

あー、個人的にフェデラーのバックハンドが好きなんですよね。ゴルフスイングのように遅れて顔が上がってボールの軌跡を追うわけですが、打ち切りながらの睥睨するようなその佇まいが、ドS感満載なんですよねw エゲツない角度で決めてきますし。褒めていますよもちろんw

で、記事タイトルの話。これまでも2人の対戦はあったわけですし、テニス界のトレンドなどをつぶさに追いかけてもいませんので、以下のコラム頼りになるのですが。
速いサーフェスの影響?36歳のビーナス、35歳のフェデラーとセレナが決勝へ [全豪オープン]|グランドスラム|ニュース|THE TENNIS DAILY

会場となったロッド・レーバー アリーナのサーフェススピードが上がっているとの記事。読み手に多少予備知識が求める内容のようですので(素人にやさしくないとかよしあしを言いたいわけではないですよもちろん)調べてみました。
コートの種類と特徴 | テニス初心者のための上達ナビ


ロッド・レーバー アリーナはハードコート。人工ゴム的な素材でコーティングした表面をもっています。バウンドした際にスピードが落ちず、バウンドの角度が高めという特徴があるようです。プレイヤーが踏み込んだ際に滑りにくい特徴も。ふむ。

そしてコーティングの状況でボールスピードが「速い」「遅い」とプレイヤーの感覚値が変わるようで、今年は「速い」という声が多数とのこと。

ちなみにフェデラー、ナダルとも角度のあるショットに対しては深追いせずに早めに見送る判断をしているようでした。むやみにダッシュしませんからスタミナを温存することにもつながるでしょう。これはコートの特徴&今年の「速さ」を加味した判断なのでしょうね。クレーコートだとダッシュして滑って追いつくプレイがよく見られますので。


…はい、すばらしいラリーを観戦しながら、エアレーションなしのエクイターフに近いのかもなー、などとイメージが連関しちゃったあたりがどうかしていますよねw

芝馬場のコンディションの場合、サーフェス(=芝草や表面の土の部分)の状態だけでなく根茎の密度や強さ、数センチ下の保水状態などでグリップの仕方が変化しますから、より繊細といえるでしょうか。あー、凍結防止剤でダートの「速さ」が変わるのも近しいイメージで捉えられそうです。


人間ですと、サーフェスの特徴に対する「対応力」が勝敗を分けるのでしょうが、馬の場合はその馬のフォームやフレーム(骨格ですね)による「適性」のほうが勝敗に色濃く影響するのかもしれません。

競技こそ違え、接地面のコンディションがパフォーマンスに大きく影響するあたり、それだけその競技のクオリティが高いレベル(=わずかな違いに繊細)にあるのでしょうね。



最後に。

Ladies and Gentlemen, the King has returned.

全豪オープンのツイートが洒落ていました。膝のケガによる半年の休養を経て、グランドスラムでの復活V。ロジャー・フェデラーへの簡潔かつ素晴らしい賛辞。日本のニュースでは「王の帰還」と訳していましたね。

「僕は帰ってきました」と府中のスタンドに応えたジョッキーを思い出しました。今年は根岸Sの週まで終えてリーディング2位。こちらの王の帰還も近いでしょうか。

個人的には田辺、武豊と、好きなタイプのジョッキーがリーディング上位にいることが素晴らしいなと。いい馬といいパフォーマンスが比例して増えていくなら、こちらの見応えも増してきます。たくさん楽しみたいですねー。

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