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2017.12.02


シュヴァルグランがついにG1に届きました。

早め先頭からキタサンブラックが粘り切れない様は、ブックの吉岡さんが例えている通りテイエムオペラオーのそれを思い出しました。そりゃ当時とはディテールは異なりますが、王者が自身の力を使い切ろうとするところは相似形でしょう。昨年より時計の速い馬場コンディション、まして前走は史上に残る不良馬場。克服しているとはいえ、このギャップを乗り越える必要があったチャンピオン。最高の条件を整えたハーツクライはそこに襲い掛かることができました。

ボウマン、ひとつ前のウェルカムSの時点でインベタが必要ということに気が付いていたでしょうね。ショウナンマルシェについて他馬に対して耳を絞る癖があるかもしれないので馬群から少し離したかった、という予習が完璧な面もブックのコメントで読み取ることができます。当日パドックに張り付いていた分、その観察ができなかったのが悩ましいところですね。

道中ギニョールが前にはいる場面も慌てず、直線はキタサンブラックの軌跡を追うように外へ展開。本人のコメント通り、ともかくキタサンブラックマーク。リスペクトを含んでいるとも取れますが、この馬を負かすことがイコール勝ち負け、という嗅覚がはたらいていたなら、さすがというべきでしょう。

前年は外枠から外々を通って、大勢が決したあとに差し込む展開。着差と脚色からすると最内枠からインを活かし切れば、という考え方はできますね。スクリーンヒーローやショウナンパンドラのような、その瞬間の府中2400mに最適な条件が重なった馬が(それが叶うだけでもすごいんですけどね)今年のジャパンカップを勝ち切った、と理解をしているところです。


公式レースラップです。
13.0-11.2-12.1-12.1-11.8-12.1-12.3-12.2-11.8-11.3-11.8-12.0

勝手引用で恐縮ですが、mahmoudのツイートから、ご自身で計測したレースラップです。参考まで。
12.9-11.5-11.9-12.0-11.9-12.1-12.2-12.3-11.8-11.5-11.7-11.9

昨年のラップ、こちらも参考までに。
13.3-11.3-12.6-12.3-12.2-12.5-12.7-12.3-11.9-11.2-11.4-12.1


今年の方が速い馬場、でしたね。土曜の最終、アッラサルーテが1400を押し切りましたが、昨年の勝ち馬もアッラサルーテ。今年の方が0.9速い走破タイムとなりました。端的な比較で恐縮ですけどね。キタサン自身は昨年より1.9秒時計を詰めていました。

馬場が速めですから、仮に溜めていった場合、キタサンには切れ負けする可能性もあれば馬群に包まれるリスクもあります。長所を活かした昨年のパフォーマンスを加味すれば、キタサンブラックが昨年のリピート、先行策から早めスパートの押し切りを狙うのは至極妥当、という理解は前日のうちにまとまっていました。そのうえで連覇に賭けたんですけどね。


個人的には想像以上、かな。キタサンブラックにとって、今年のほうが前半のペースは厳しかったと思います。スタートからプッシュして内枠の馬をけん制しにいったうえ、1コーナーで内を煽ったワンアンドオンリー、1、2コーナーでキタサンの直後を取ったディサイファのマークは、相応に厳しさを作り出しました。

フジの中継映像では残り1400のハロン棒手前、キタサンブラックの右耳だけが寝ていることが確認できます。後ろ、気になったかな。昨年は向こう正面までに2馬身以上リードを取れていましたから、両耳が前を向く時間が長かったんですよね。リラックスして前半のラップを刻めたかどうかは、昨年とはかなり異なるポイントといえそうです。

半笑いさんは2400mを4分割した2つめの区間で息が入っていないという指摘をしていますが、同様の観点と思います。昨年は37.0、今年は36.0。馬場差を考慮しても1秒違うのは、ね。


ラスト4ハロンを溜めず、ラスト3ハロンで一気に加速する攻撃的なラップメイクは昨年同様。ただし、全体的な時計が速かった分、ラスト3ハロンでもうひとつ末が切れなかったでしょうか。それでも前走天皇賞からするとかなりの馬場、レース中のトップスピードの使い方、位置取り、あらゆるギャップを乗り越えてのパフォーマンスですから

差し届いた2頭のパフォーマンスも素晴らしかった。シュヴァルグランは自身2度目、レイデオロは初めて、2400で2分23秒台を計時。王者の逃げは自身のパフォーマンスの高さだけでなく、レースレベルを上げる(=スタミナの底を問う)形にもなったようです。4着マカヒキとは4馬身差ですしね。

1カ月後に有馬記念が控えていますから、今回120%の仕上げとはいかなかったでしょう。ラストラン、どんなパフォーマンスで締めくくってくれるか、楽しみにしています。

えー、落鉄の影響については別途投稿します。書いていたら長くなってしまって、困ったものです。簡潔にいうと、影響のほどは正直わかりません、おそらく若干はあったんじゃないかな、知らんけど、というスタンスです。…かなりいい加減に響きますねw はい、詳しくはこのあとの記事で。


シュヴァルグランについて。昨年より出来がよかったのは要因のひとつと思いますが、劇的に能力アップを果たしたというわけではないと思われます。この勝利で覚醒してG1連勝、というのはちょっとイメージしにくいかな。有馬記念がノーチャンス、と言い切るつもりはありませんが、諸条件によるところは大きいかなと思います。ジェンティルドンナみたいに好枠を引いたら、考えようかな。

「うちの厩舎があるのはハルーワスウィートのおかげです」。友道師の言葉は響きました。その血統を活かしてきたのはご自身の判断でもあるわけで。唯一のあるべき型とは言いませんが、厩舎経営の理想のひとつではないかと思っています。3姉弟でのG1制覇は思いつく限りダンシングキイくらいかな。

個人的には来年のドバイミーティング、シーマクラシックで親子制覇、というチャレンジを観てみたいと思っています。ハルーワスウィートでも連覇、ですね。そうか。ハーツクライがジャパンカップを獲った、と言い換えると感慨深いですね。


レイデオロ。スタート直後がすべてだったと思っています。挟まれる格好で1列下がってしまいました。ただ、この相対的なスタートの遅さは予見できる範囲だったと思っています。これまでの戦歴でいえば、一番ゲートが上手くいったのが神戸新聞杯でしょうから、府中2400で1コーナーまでに好位を取り切れるタイプとは言いにくいわけで。ルメールの理想はシュヴァルグランが取った位置だったと思われますけどね。

このディスアドバンテージを重く捉えていましたので、枠順がでた時点でレイデオロ本命の可能性はほぼありませんでした。それで勝ったら、ねぇ、ほとんどエルコンドルパサー、日本でやるレースはないと言っていいんじゃないかと。

でも、強かったですね。ホープフルSからこちら、正直あまり強いという認識がもてずにいたんですよね。ダービーの回顧記事を読み返してみましたが「変則的なレース展開でしたから」「真価が問われるのは今後」という表現を使っていまして。強い、というストレートな表現は見当たらないあたり、腑に落ちてはいなかったなと。でも、今回は強いと思いました。

来年のローテーションは未定のようですが、2000mを視野に入れるかが分かれ目のように思っています。サトノダイヤモンド、マカヒキにレイデオロが加わるなら。来年の大阪杯はアツいですねー。

…たぶんもっとゆったり休養を取る気がしていますけどね。クリスエス、ロブロイに倣うなら宝塚記念までじっくり、かな。個人的には沙田で観てみたいなーなどと思っています。はい、今年ネオリアリズムが勝ったあのレースですね。


ソウルスターリングは真ん中の枠があだになってしまいました。どうしても内外に先行馬がいると挟まれる格好になってしまいますね。クリスチャンにプッシュする意識はなかった様子。結果、馬群で折り合いを欠くような展開になってしまいました。かといってキタサンブラックの排気量に真っ向勝負、はかなりのギャンブルですしね。

今秋はフィットするレースに恵まれなかったという認識でよいかと思います。ただ牝馬路線を示唆している点は気になっていまして。アンジュレーションを無視するなら、1コーナーまでの短さと2ターン、京都2200と府中2400は相似形ですからね。


サトノクラウンは10着。人気からすれば大きく着順を下げました。外枠、速い馬場への対応、前走からの疲労度、好転する条件が少ない認識でした。3、4コーナーで積極的に上がっていきましたが、この時点で勝機はなくなっていましたね。直線に向いてなお加速を求められて、マカヒキに交わされたあたりで気持ちも呼吸もひと区切り入ってしまったようでした。神がかっていたデムーロのG1連続馬券圏記録が人気を後押ししていた面はありそうですが、ここで途切れることになりました。


ワンアンドオンリー。レース後引退が発表されました。1コーナーで好位を取りに行く戦略はダービーの時と同じ。横山に乗り替わってからの5戦はフィジカルに苦しいところがなかったように感じています。しかし、今年はジャパンカップで8戦目。陣営の工夫と苦悩が伝わるようです。

オペックホースを引き合いに出す議論も散見されますね。個人的にはケガ無くここまで走り切ったダービー馬が稀少、ということに真っ先に思い立っています。推測するばかりですが、引き継いだ橋口慎介厩舎には大きな経験値を残したのではないでしょうか。結果を求めての苦しい試行錯誤があったはずで。ある意味では父から子への理想的な承継であったかもしれません。

3歳秋以降、馬体がもうひとつパンプアップしてこなかった、という印象が強いんですよね。神戸新聞杯の激走とそのあとのG1連戦が堪えたのかな、という邪推もしております。4歳春のドバイ遠征も、ですね。同じハーツクライで、クラシックを早々に割り切って古馬になってから馬体が充実したシュヴァルグランが今回の勝ち馬というのは何とも言えないコントラスト。…陣営の描いたプランは当然異なっているでしょうからね、野暮な比較に行き当たってしまったかな。

ジャパンカップのゼッケンに「ありがとう、楽しかったよ」の文字。横山、粋ですねw こちらも楽しませていただきました。アロースタッドでの種牡馬入り。引き続き楽しみにしています。



最後に。

武豊の日曜府中の騎乗は2鞍。ジャパンカップ前に芝レースにのる機会はありませんでした。2週前、調教中に落馬して右膝のじん帯を痛めたことから乗鞍を抑えたとも思われるわけですが、その直前に週刊誌にでたスキャンダルが馬集めに影を落としたのではないかとも邪推できてしまうあたりが何とも。せめてひとつ乗って、馬場コンディションを確かめていれば、って思わせないでほしかったんですよね。

スキャンダルそのものをうんぬんするつもりはなく。キタサンブラックのパフォーマンスに人間側が味噌をつけることのないよう願うばかりです。「次は是が非でも勝って終わりたい」というコメントで気持ちを取り直した次第。ラストラン、期待しています。


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