2009.06.02
デビュー24年目でのダービー制覇。
メジロライアンをリアルタイムで知っている方には
また違った感慨があるのでしょうね。



自分の最初の記憶は、96年の天皇賞(秋)です。
断然の1番人気はサクラローレルで直線包まれたまま脚を余して3着に敗戦。
先日なくなった境調教師が公然と騎乗ミスを指摘していました。
マスコミの論調も同調するように手厳しかったのを覚えています。

当時は比較的フラットに、このジョッキーはいろいろ書かれやすいのかなという
受け止め方だったのですが、ファン暦を重ねた今から思うと
強烈にエキセントリックな状況でした。
有馬記念の完勝がなかったら、どうなっていたでしょう。



人となりが伝わってきたのは翌97年のドバイでしょうか。
ホクトベガの事故。
決してウマや関係者に余計な荷物を背負わせることはありませんでした。
コメントそのものが当時あまり詳細に報道されていなかった印象もあります。
おそらく、自分の想いに真摯であるがゆえに
伝え損ねるマスコミとのギャップを広げていってしまったのでしょう。
後年、テレビ番組で目深にキャップをかぶり
絞り出すようにコメントする姿は本当に痛々しかった。



その頃から、なにかひとひねりするジョッキー、というイメージでした。
ひとつふたつ足りない人気薄を、2、3着にもってくる。
ただ、人気に応え損なう不運も相まって
予想の上での信頼感はそこまで高いものではありませんでした。

不運とは?すべて2着のレースですが、たとえば
サクラローレルの天皇賞(春)やエアグルーヴのエリザベス女王杯、
ゼンノロブロイのダービー、同じくロブロイの天皇賞(秋)あたりでしょうか。
細かいファクターはあるにせよ、自分はどれも不運だったと思っています。
*ごめんなさい、エアグルーヴは3着ですね。


印象深いのはセイウンスカイの菊花賞。
逃げウマのラップ構成によって差しウマの切れ味がスポイルされるイメージは
このレースで教えてもらいました。

ちなみにホクトスルタンで出走した菊花賞。
2つのレースのラップ構成を比較してみてください。
細かい差を見たいのではなく、長距離を押し切るための戦略が
そこには浮かび上がってきます。横山典弘の醍醐味でしょう。

2008年の天皇賞(春)。当時はこの分析に至ってなかったのですが、
自分なりに感じ取ってはいたのですね。
ホクトスルタン本命に悔いがなかったはずです。



今年驚いたのは中山記念のカンパニー。というよりそのレース後。
アドマイヤフジの川田が「1コーナーのポジション取りがすべて」と
敗因を口にしていました。

その点に注意して映像を見返すと、スタート後、インから
前に出そうになるフジと併走しつつ、1コーナーの入りで軽く
カンパニーのお尻を外に振るという。意識してやれるもの?
車でいうと軽いドリフトですね。結果、そのすぐ外にいたフジは
ぶつからないようにコーナーを若干膨らんで回ることに。

このちょっとした差がフジには、ペース、仕掛けどころ、直線のコース取り、
すべて少しずつマイナスに作用する負のスパイラルへ。
すべてを計算ずくだったとは思えません。が、カンパニーの鞍上には
相手に不利に働く可能性がある戦略、という認識はあったように思います。
わずかな着差でしたが、ジョッキーの駆け引きでは
惜敗ではなく完敗だったかもしれません。



ここ数年のメディアへの出方、印象がかわっています。
酒をやめたからw
いやいや。でも、コメントの出し方にも達観したソフトさが加わりました。
以前はもっと職人気質な、ぶっきらぼうでピリッとした受け答えでしたから。


ダービー勝利直後の表情を、府中のターフビジョンで見ていました。
ウイニングラン、ガッツポーズ、表彰式で優勝旗を掲げる姿。
あんな笑顔を見られなかった時期の方が長かったように思います。

乗り続けてきたパートナーでのダービー制覇。
なにやら不思議な必然を感じています。
ウマとジョッキーの折り合いは、いつの時代も
継続した騎乗の中で醸成されていってほしいものです。

今週はカンパニーですね。
買うかどうかは別問題ですよw




つらつらと書きました。敬称略で失礼しました。
一種の愛情と理解いただければ。

ほんとうにおめでとうございます。
まだまだ、魅せてくださいませ。


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