2009.06.18


安田記念の録画を観ていて、そーいや書いてないな、と思い至りました。
名実況。忘れないうちに。


書いておきたかったのは、ググるほどに悲惨な書き込みの多い
フジの青嶋アナw
いや、ほんと気の毒なくらい。

確かに聞き取りづらかったり、なぞの噛み方をしていたりはしますが
あのまくし立てる実況はひとつのエンターテインメントという認識でも
よいのでは、と思っています。

いや、フォローとかではなく、例えばスプリント戦の実況で
全馬の馬名をカメラの動きに合わせて紹介しきるのは
もはや芸の域でしょう。マジで早いっすよ。



個人的にテレビの実況には、かくあるべし、という
型がないほうがよいと思っています。

正確にレースを伝える、という役割を果たすべし、という
理解の方もいるとは思うのですが
(勝ち馬間違えっぱなしは間違いなくNGですが)
それはおそらくラジオ文化の中で醸成された不文律、という印象です。

視聴者は映像を観ている前提がありますから
実況担当者のキャラクターがある程度前に出ていたほうが
楽しみが増えてよいと思っています。
声の好き嫌いは、…しゃーないですけどね。



青嶋アナに話を戻して。
ざっくり仮説ですが、毛嫌いされちゃう理由。
視聴者より先に興奮してしまうからじゃないですかねw

まわりが先に興奮しちゃうと、気持ちが引いちゃうことってありません?
せっかくのG1で、先に実況にエキサイトされて水を差されて
不完全燃焼なまま終わってしまったら。
そりゃ怒る人もでるんじゃないかと。




そんな批判が今より目立っていたころの名実況。
1998年毎日王冠。
サイレンススズカの逃げ切りだったレースですね。
当時の批判を受けた工夫と挑戦がそこにあります。


以下、直線にはいってからの実況です。
ばっすい~。

『…さあ、真っ向勝負!  …サイレンススズカ、リード3馬身。叩いてビッグサンデー。…久々グラスワンダー。エルコンドルパサー、蛯名! …坂をのぼる!…サイレンスまだ逃げ!う、外へ少しヨレながらエルコンドルパサー!…グラスワンダー伸びが苦しい!200を通過!! …サイレンススズカだ!!サイレンススズカだ!! …2番手はエルコンドルパサーだが離れている! …グラスワンダーは3番手も苦しい! …グランプリホースの貫禄!! …どこまで行っても逃げてやる!!』


…センテンスとセンテンスの間をじっくり取ることで
府中の直線、サイレンススズカの逃げを堪能する間をつくる工夫。
じっくり間を取ったことで、最後まで上ずらない効果もあったでしょうか。
持ち味を封じて挑む姿勢が垣間見えます。

それでも、ひとつのセンテンスの言い切りが早いので
早口と空白が交互に訪れる感覚に違和感を覚える方もいるでしょうね。
自分には十分印象的でした。




当日は現地にいました。ええ、歴史の証人ですw
この実況はもちろん録画で確認していたのですが、
当日の現場の、若干上ずった空気がうまくリンクして
いい感じの心象になっているんですよね。



『 …グランプリホースの貫禄!!』
ゴール板通過から1呼吸おいてのひとこと。

当時のサイレンススズカの評価を、存在感を、期待感を、
見事に織り込んだ名実況と思っています。
当時を知らない世代にも伝わるところはあると思うのですが。

映像はポニーキャニオンに配慮してw
興味のある方は探してみてください。



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