2010.03.02
ようやく世論は落ち着き始めてきたでしょうか。

自分なりの見解はもちつつも、この話題でわっしょいわっしょい
神輿を担ぐ気にはなれなかったんですよね。

自分なりにもろもろ整理はしておきたく、
どうしても推論が入る部分がでてきますが
極力交えない範囲で書いておこうとおもいます。



ポイントとなる疑問。
なぜドバイ回避の決断がフェブラリーSの後だったのか。

JCDの時点ですでに、トレーナーもジョッキーも海外遠征(ほぼイコールでドバイ)を視野に入れている発言があったわけです。
フェブラリーS前後、陣営からはドバイ遠征から逆算した仕上げを示唆する発言も聞こえてきました(メイチに仕上げていない、というアレ)。

現場のスタッフが遠征を想定した準備を進めているところで、
その結論を保留し続けた理由は何でしょう。

ウマの仕上げから逆算するなら、JCD終了直後には
次の(翌春までの)目標とするレースを決めておく必要があると思われます。
G1を目指すウマの、仕上げのピークをどこに持っていくか。
それはオーナーが決断すべきオーダーと心得ます。
(調教師が進言する場合はあるでしょうが、このご時世、トレーナー独断はないんじゃないかな)



今回の顛末は、そうした現場の認識が
オーナーシップと密に交わっていない結果と映ります。

これは皮肉な推論になりますが、そうしたある意味大雑把なオーナーシップであるがゆえに
佐藤哲三がつきっきりで、かつ自身の判断で調整し続けられる環境が
担保されていたとも言えそうです。
(この辺りは一口持っている方に聞いてみたいところですね)
そのベタ付き調整がエスポワールの可能性を開花させたわけで。
よくもわるくも、現場は放置され気味だったかもしれません。



一方で、オーナーのジャッジを遅らせるに足る背景がないわけでもありません。

メイダン競馬場の完成の遅れ。
これにより、馬場状態がわからないまま
ドバイミーティングへの登録をしなければならない状況が生じてはいました。

2/27付、netkeibaの矢野吉彦さんのコラムによると
ここ1ヶ月程度でオールウェザートラックの走破タイムが距離を問わず
2秒ほど早くなっている、というデータがあるそうです。

端的なタイム比較を鵜呑みには出来かねるのですが、
どうやらトラック素材のコンディションの方が調整されているのかな。
矢野さんの記事ではそのニュアンスがでています。

実際に「タペタ」というその素材は、コンディションのコントロールが
可能という報道もあると、記事では紹介をしています。
#競馬ブックに載っていたようです。買えばよかった。。。


主催者による馬場のカスタマイズ。
これによる不利がかなり現実的になった段階での回避決断、とも受け取れます。
これなら少しは理解ができます。

ただ。であるなら、マスコミをいい意味で利用して
自分たちに有利な環境をドバイ側に少しでも用意させよう、とか
やり方もあったように思います。




費用面でしょうかね。
これが理由なら仕方ない、という人もいるでしょうが、
最初から遠征を見込んでいるなら
クラブ法人内に内部留保(プール金)を持っておくなり、何らかの対策は可能だったはずで。

あるいはエスポワールに限らず、
オーナー法人自体の資金繰りが厳しかったかな。。。
これが一番余計な邪推かもしれませんね。

例えば、日本のG1馬を海外へ送り出すこと、を重視するなら
都度ファンからの支援金を募金形式で集める第三者機関、とか
あっていいのかな、と思ったり。




どうしようもない懸念、があるとすれば、エスポワール自身の耐性でしょうか。
心身とも遠征のストレスに耐えられるか、という点が考慮…
…それがされたのなら、もっと前から哲三がマスコミを通じて話していたはずだよなー。



やはり、オーナーシップと現場とのコミュニケーション不足、かな。

以前、健全なオーナーシップは理想のオーダーを出すことだと
書いたことがあります。あれ?そのはず。

…心配になって今見ましたw
ありましたよー。サイレンススズカ回顧

今回はウマの仕上げも含め、ドバイに行く場合と行かない場合とを想定しつつ
早いタイミングで目標レースをオーダーするのが望ましかったのではないかな、と。
それも現場が議論しやすい環境を準備する形で。
あーもう、超理想論なんでしょうね。




ファンの側の論点はこうした場合、様々に散らばりますね。

日本のケイバを俯瞰した心ある書き込みも目にしました。
ダートG1の価値、日本馬のガラパゴス化、世界標準での評価、などなど。。。

ケイバ文化を支えている自覚、のようなもので
こうしたテーマに先回りできるオーナーが理想的ではありますけどね。
この種の議論と結論を一オーナーに求めるのはちょっと酷だと思います。



また、ダビスタやウイポの流れを前提にしたような安易な要望や、
コストとリスクを度外視したうえで
急に「日本代表」たらんとすることをプレイヤーに求める議論は
どうしても短絡さをもってしまう印象です。

無責任に好きに発言できるのが観客席にいるファンの特権ですが、
実際の海外遠征は、当事者がコストとリスクを負うことになるわけですから。
オーナーの決断を、上記の感覚だけで安易に揶揄するのは
控えるべきところと感じています。




でも、それでも、
その背負い方に、理想のオーダー、理想のオーナーシップを
見たいところでもあるわけですよ。



だってねぇ、ケイバの幹って、どっちのウマが速いんだろう、
どのウマが一番強いんだろう、という比べ事でしょう?
その初期衝動、わくわく感が損なわれる結論は
どんなにリスクが高かったとしても
どうしてもがっかり、なわけですよ。

ファンも関係者も、根っこのところは
その感覚を共通して持っている気がしているんですよね。
ケイバに関わり続ける人間の、最大の動機と我がままがそこにある、と思うわけです。

だからこそ、そうあるべきウマを所有し
そうあるべきタイミングを迎えたオーナーは
然るべき決断ができるよう準備を怠ってほしくない、と願う次第なのです。



というわけでつらつら書きましたが、自分なりの結論、
いろいろアタマで理解したうえで、ひと言、です。


残念ながら、わくわくはしません。




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