2011.11.28
JC


ブエナビスタ、見事なレースでした。


これだけコンスタントに使われて
これだけパドックで淡々としていて
これだけコンスタントに高いパフォーマンスを維持できる牝馬は
ちょっと他に例えが浮かびません。

今回のレース内容よりもこれら心身の安定感を指して
「強さ」と表現しておきたいと思います。
なんという強さでしょう。


パドックで見たブエナビスタは
前走よりもしっかりした踏み込み。
トモのつなぎのスナップに調子のよさを感じました。

ただ、内々で行き場を失った前走の敗戦から
もう一度同じ戦略を取るとは考えづらく、
スタートから1コーナーまでに
好位をとるイメージも難しかったため
あらかじめ下げた評価を上げるまでには至りませんでした。


スタートの妙。ゲートを五分以上に出た後
ほぼニュートラルのまましばらく進め
他馬が締めて来たあたりでガンとハミを詰める鞍上。

しっかりとしたポジションの主張は1コーナーで
好位の内の確保につながりました。
自分のイメージはもうふたつ後ろでした。
すでにかなりの誤算ですねー。

トレイルブレイザーの直後、というのも
大きな安心材料だったことでしょう。


ウインバリアシオンのまくり。
鞍上の確信犯でしょう。事前の決め打ちではないにせよ
戦前からイメージしていたのではないでしょうか。
ラスト4ハロンのラップが締まりました。

レースラップです。
13.0-11.7-12.4-12.5-12.2-12.3-12.5-11.9-11.2-11.0-11.5-12.0。

3コーナーの下りを利してのロングスパート。
直線で内を取るのがその理由だったようです。

極端に内側にバイアスのかかる馬場状態も
このまくりを選択させる要因だったでしょう
前々で運んだウマがラスト1ハロンを12.0で凌いでいることから
スピードの低下しにくい馬場状態だったことが伺えます。

いやぁ、11.2-11.0の後に11.5で坂を上ったら
ラスト1ハロン、1秒はラップが落ちてしまうはずで。
このあたりがエクイターフの弾む馬場なのだと
受けとめています。

かつての鞍上。本人はそんなつもりはないでしょうが、
今回はラップを締めることでアシストした格好。
観ている側の文脈としては美しいそれですね。


4コーナー。トーセンジョーダンが遠心力を利して外へ展開、
トレイルブレイザーはラチへ誘導され、
ブエナビスタはその間隙へ飛び込みました。

岩田のファインプレーは内を突かなかったこと。
トーセンの動きを冷静に確認していたでしょう、
内を締めたトーセンのその外ヘ誘導できていました。
「のびのび走らせたい」という気持ちは、ここで活きたのだと思います。


あとはブエナビスタの頑張りですね。
ほんと、頭が下がります。


レース後の共同記者会見で、トレーナーが涙するシーンがあったようです。
スミヨンに申し訳ない、というコメントからしばしの嗚咽、と報道されています。

責任を果たそうとする人間の涙のタイミング。
伝え聞く限りですが、かくありたいものだと思う次第です。



トーセンジョーダン。

最も積極的に運んだウマでしょう。
クレイグの先行にいい思い出がなかったことで(アリゼオですねw)
評価し切れませんでした。

1コーナーまでと、4コーナー手前からの仕掛け。
ふつうあれだけ脚を使うと最後はパッタリなのですが
最後の最後までスピードを持続し続けました。
6番人気は少し低かったですね。



デインドリーム。

鞍上が東京初めてという点に目を瞑って、本命にしました。
その未経験を凌駕する末脚が観られるかもしれない、という
願望がこもっていましたね。

ただスタートから挟まれて後方待機。
そのまま4コーナーまでじっとしていました。
その位置では勝てない、という感覚に至らなかったのでしょうね。

上がりタイムは勝ちウマと0.1差。
後方から押し上げたほぼ唯一のウマでしょう。

着順的には以前の凱旋門賞馬と変わらない敗北でも
意味合いは大きく異なっています。
ナイストライでした。



ペルーサ。

前日は本命にするかどうか迷っていましたが
パドックでのチャカつき方を見て評価を下げました。
あれではペースが落ち着いたときかかるだろう、という見立てでした。

案の定、向こう正面で不本意なかかり方。
そのまま直線で加速できず、最後は鞍上がレースを止めていました。

精神的にまだ幼さを残しているのかな。
返し馬で気持ちよさそうにかっ飛んでいく様を見て
レースを通した力の配分がまだ不得手のはず、と感じていました。



トレイルブレイザー。

4着善戦という結果もさることながら
あのペースを好位で受けて崩れずに
フィニッシュできたことは評価に値すると思います。

似たようなペースが再現されるとは思いませんが
来月の香港が楽しみになりました。





最後に。

来場者数が10万を超えたようです。
場内の熱気は数字以上という個人的な印象です。

ブエナビスタのゴール直後から
自然に大きな拍手が何度も湧いていました。
いい雰囲気でしたよ。

売上額減少は別の議論に譲るとして
府中閉幕にふさわしい熱だったと感じました。




さぁ、有馬記念は
6冠牝馬と3冠馬の激突になります。

クリスマス?有馬記念のことですよねw
的テンションでまいりますー。


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