2012.02.05


携帯用のWebコンテンツ、サラブレMobileで
「西塚助手が聞く!」という連載があります。

以前は西塚厩舎、現在は尾関厩舎の調教助手さんですね。
尾関厩舎、昨年だとモンストールが重賞を勝ちました。

一応はコラムコーナーであって、ご本人がコラムを書かれる回もありますが
大抵は競馬関係者とセッションwするコーナーになっています。

あえてセッションと書きましたが
インタビューとも対談とも違うテイストなんですよね。
ご自身がバンド活動していることから、
この表現がしっくりくると感じています。
内輪的ぶっちゃけ話も多いですよ。


2012年、年明け最初のゲストが田辺でした。
4週にわたっての連載ですので、今週で完結したばかり。

このコラムを長く読んでいる方には説明不要ですが
西塚厩舎時代から騎乗依頼する側される側であり
昨年、関東3位とブレイクするはるか昔から
このふたりの親しさはこのコーナーでも
よくにじみ出ていました。

このタイミングでゲスト出演ですので
昨年ブレイクしたけど、その後どう?という
テイストで話は進みます。



まぁ、なんというか、あくまでいい意味ですけどね、
まれにみるざっくり感でしたw



気心知れている分、ぶっちゃけトーク満載でした。
有料コンテンツなので引用は控えますが
まぁストレートでシンプルな表現が続きますw

今年の目標は?と改めて水を向けられて
ひらがな2文字で即答する感じとかw

良し悪しあるにせよ、昨年他の媒体で見られた田辺の打ち出し方は
取材者によってかなり編集されていることがよくわかります。
いったん漂白されて着色されている感じかなw




ちょっとそれる格好になりますが、
マスコミ各位の打ち出し方に
一定のプロットが用意されること自体は
全く問題ないと思います。

たとえば取材対象の言葉をそのまま伝えた時に
収拾がつくのかという問題はありますし。
一方で様々なファンが受け取りやすいキャッチな記事に
仕立てるのも必要なビジネス感覚なわけで。


ただね、「…ですよね?」「はい」という誘導的な取材をもとに
取材する側が書きたいことを書こうとする強要の姿勢はどうでしょう。
正直それは、情報を媒介するという行為そのものの信頼に関わります。
辛辣な表現に映るかもしれませんが、編集と歪曲は別物です。

以前から追い切り後の関係者インタビューにも感じていましたが
特にネット以前の一部マスコミに見る取材力の低下。
大げさではなく競馬衰退の一因になり得る要素です。
語られてこそのケイバ、その語る力が落ちているわけですから。

このあたりが取材対象となるジョッキーによって
きわめて赤裸々かつ無邪気に、そして端的にトークされています。
あの記事はらしくないな、そんなこといってもさ、的な感じですねw
その(おそらく無自覚な)シニカルさに爆笑してしまいました。




田辺にフォーカスを戻しますね。

確かにざっくりな表現が多いのですが
読後感として、ケイバへの真摯な姿勢は伝わってきました。
…おそらく本人、こういう表現をされるのは苦手でしょうw

背中の感触や精神面など、もろもろ解説的なコメントを加えた結果として
「わからない」というんですよねw

そうなんですよ、やってみないとわからないから競馬なんですよ。
最近そうしたストレートな表現に出会っていないとも思い至り
ちょっとはっとさせられました。

田辺のひととなりがよく垣間見える記事と思います。
お金払っても読みたい方は是非。
最近はやりのステマとかではなく、まぁステマでもいいんですけどw
おすすめです。



並行して読んでいた「大穴の騎手心理」でも
田辺が取り上げられていました。

ホストが変わると引き出される言葉も変わりますね。
うってかわって、こちらでは田辺独自の分析が
前面に出た内容になっています。

読んでいて感じたのは
対象の特徴を「シンプルに」とらえる力。

例えば新潟1000mで外が有利な理由について
さくっと「ラチを頼って走れるからじゃないですか」と一言。
シンプルですよね。

詳しくみれば馬場状態などいろいろな要素が複合するわけですが
馬上のスピード感で有利不利を認識して
かつ対処のアクションを可能とするには
このくらいシンプルにとらえていた方がよいのかもしれません。

効率のよい理解、という表現がよいでしょうか。




その判断力は、実際のレースぶりにも表れているものと
勝手に気づいております。

昨秋の府中では、府中牝馬S、富士S、アルゼンチン共和国杯と
3つの重賞で連対しました。

いずれも外寄りの枠にはいり、終始馬群の外&後方追走から
ほぼ直線だけで勝負圏内までもってくるという内容。

事実として、重賞で上位人気に乗ることは
昨年まであまり経験してこなかったはずです。

馬群の外&後方追走が妥当な戦略であるかどうかを
レース中の馬上で判断できるかどうか、は
結果的に試されていたことになるのでは、と受け取っています。
またこれを豪快かつ着実にこなしましたね。


特に府中牝馬S。

道中、インに入る素振りは全く見られず。
早々に切り替えて微動だにしない胆力が垣間見えた、というのは
ほめ過ぎでしょうか。


一方でアルゼンチン共和国杯の3コーナー。

手綱で強く当たらず、腰と膝の屈曲での扶助。
ハミを詰める前の段階的なシフトアップを試みたのでしょう。
乗っていたのは復調途上のオウケンブルースリ。
ジャングルポケットの特性からも、急加速を求めず
長くアクセルをふかす、見事な騎乗と映りました。


あー、一昨年以前では乗っているウマの力が足りない分
インにこだわって着を拾う、というような
コメントをしていた記憶があります。

ウマの能力や馬場状態など、条件に合わせて
その乗り方を変えているなら
機を見て敏に応ずる「補正」する力をもっていると
言い換えられそうです。

エイシンアポロンだと毎日王冠のイン先行から
あっさり切り替えての富士S制覇ですからね。




また、あまりこうした語られ方は見当たりませんが
個人的には「リズムであおる」追い方をする印象があります。

先に例示した3重賞では確認できますが
ウマ自身の首のリズムよりわずかに早く押しているんですよね。
ウマからすれば軽くあおられたような形になるのではないかな、と。

で、このリズムが一定の強さでゴールまで崩れない。
これが大きな特徴と思います。
フィジカルがしっかりしていないとブレますからね。

アニメイトバイオが府中の直線をぐんぐん煽られていく様は
ちょっとエモーショナルですよ。




以前から注目していた、という種類の自慢ができる
クラスタではありません。

信頼感が増したのは、レパードSのタガノロックオン、
紫苑Sのデルマドゥルガーあたりでしょうか。
どちらも負けたレースですが、判断の確かさに注目した次第です。

あー、強くて崩れない追いのリズムでいえば
デルマドゥルガーは必見です。すばらしい。

自分がその評価を絶賛補正中なのですが
いまいまの期待感を書き記しておきたいと思います。
引き続き注目してまいりますよ。




最後に。

ヘンな邪推かもしれませんが、立場を与えると
ちゃんと引き受けてこなすタイプかもしれません。
後の騎手会を背負うかも?ほんとかよw
でもけっこう外していないと思っているんですけどね。
どうでしょう。

できれば、サラブレMobileの時のような
テンションを損なわないでほしいです。

追い切り後のコメントとか、いくつか気になったことを説明したうえで
「でもよくわからない」でよいと思っていますよw
毎週それだとライトユーザーには酷でしょうけどw




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