2012.08.08


前回の記事に引き続き、青森の話です。

一番のお目当ては、昨秋に青森に移ったフサイチコンコルドでした。個人牧場に移ったとの報道がありましたので、いったんふるさと案内所に問い合わせして、牧場の方と直接連絡をとるよう案内をいただきました。あくまで個人宅ですので、断られてもやむを得ない訪問できても細やかな配慮が必要だろうと努めて堅苦しく構えていたのですが、もう全然w 結果的にはこちらが構えすぎていましたね。問い合わせの電話口からもう朗らかなトーンでして。近くまで迎えに来ていただいたことに始まり、大変丁寧におもてなしをいただきました。

お伺いした時間帯がアレだったため、ちょうど集中豪雨を連れてきてしまった格好になりまして、世間話をしながら雨が落ち着くまで待つことになりました。いろいろ話したなーw 道に迷わなかったかとか、飼い猫(15匹くらい!)がおりこうさんな話とか、訪ねてきたファンは自分で3人目とか、北海道への種付はフェリーで7、8時間とか、1歳馬の歯を平らに削る話とか(飼い食いに影響する場合があるそうです)、セリ市の現状とか、etc…。思えば無粋な質問もあったはずなのですが、とても朗らかに受け止めていただいたように思います。恐縮と感謝が入り混じりながらの楽しい時間でした。

その間にコンコルドの話も聞きました。もともとは功労馬としての引き取りだったようです。青森に連れてきた後に、種付できないかという相談が重なったために種牡馬続行を決めたとのことでした。お聞きした限りではブルーコンコルドの好印象があるようですね。ほど近い盛岡での南部杯3連覇。インパクトあっても不思議ないですね。地元のニーズに応える柔軟な判断があって、結果、今年20頭に届かない数で種付したとのことでした(正式な記録はまだかな)。引退の判断から考えれば、もう上々でございます。なお、19歳の年齢からすればパフォーマンス(種付回数や受胎率)に影響が出そうなものですが、ほとんどが1回でとまったそうで、とても優秀w やっぱり、元気があれば何でもできますねw

昨秋書いた記事が以下です。思ったより楽観的なトーンでしたね、自分。
フサイチコンコルド種牡馬引退


雨が小降りになったのを見計らって、厩舎に向かいました。ガラガラと馬房のドアを開けると飼い葉桶に顔を突っ込んでいる鹿毛が。ツーテンポくらい遅れて顔を上げると完全に耳を絞る様子。飯のジャマをするなということですねw 湿った情緒などない再会の瞬間でございました。元気そうでよかった。以前より若干カラダはさびしく映りましたが、加齢もあり、30度越えの日が続いたこともあり、種付もアテ馬もこなしたそうで、なかなかハードな春だったことが影響しているようでした。でもまぁ旺盛な食欲を見ていますからねw 食べ終わったらこんな感じでちょっかいモードに。元気元気。

Fusaichi Concorde


馬房の前でもいろいろ伺いました。あぶが嫌いなこと(けっこう神経質?)、その日初めてあげたとうもろこしの皮に見向きもしていないこと(好き嫌いはいけませんねw)、両前の動きに現役時の故障の余韻を感じる時があること(真っ直ぐ立って食べてましたけどね)、そして注射が嫌いなこと。おや?約1年の故障期間を支えたのは治療に対する我慢強さだとばかり思っていました。実際は「獣医さん来るとまぁーうるさいうるさい」だそうです。なーんだ、自分の勝手な先入観だったかー。

ご厚意に完全に甘える形で、馬房の前で引き綱をつけて2ショット写真を撮っていただきました。もうね、あの至福感のまま人生が終わるなら本望ですわw ぽよっとしたダービー馬と口取りでもないのにご満悦な35歳が並んだ1枚は、もちろん非公開でw えぇえぇ、家宝にいたしますとも。



思い入れの整理。

牧場にお邪魔していた時も、その前後でもそうなのですが、やはりあのダービーのイメージと実物がきれいに重ならないんですよね。別物だと割り切るのも違う気がしていまして。翻せば、ことさらにこちらの経験、興奮の余韻を投影し続けることもまた妥当ではないのでしょうね。ただ、今回の訪問でようやく、その距離感をそのままに少し飲み下すことができたように思っています。競馬という舞台装置があってはじめて競走馬が全力疾走できるのだなーというごく当たり前の感慨。コンちゃん(って呼ばれてました)の鼻先をゆるいグーでぐにぐにやりながら、もう音速では走れないよなーなどというベタな繰り言は飲み込むことにしました。



さて、隣りの馬房にはスターキングマン。いました。ふるさと案内所のHPでその名を見た時にはびっくりしましたねー。3馬身差の東京大賞典制覇も、インを掬ってカネヒキリ、シーキングザダイヤと接戦した府中のJCダートも生で観ていました。知らない人は知らないような気がしてきました。ダービーグランプリでゴールドアリュールの2着、といえばもう少しイメージしやすい、調べやすいでしょうか。先に挙げたウマに加えて、アドマイヤドン。チャンピオンが入れ替わりで目の上のたんこぶとなった印象があります。ライバル関係次第ではG1を複数取っていた、かもしれませんね。

コンコルドより落ち着いていましたよw ちょっと夏負けのサインが目の周りに見えました。栗毛の分目立っていたかな。やはり今年の気候は応えるのでしょう。こちらも種馬、今年も種付を行ったそうです。青森ではCealeonとKingmamboのG1馬が種付できますよーという宣伝を一応しておきましょうw


また、別棟には繁殖が4頭ほど。仔馬と合わせて見せていただきました。一応このあたりは割愛しておきますね。あー、テーマ問わず、もっとざっくばらんにいろいろ話を伺っているのですが、あちらのビジネスに触らない配慮も必要と思いますのである程度抑えて書くことはご容赦いただければと(これまでの件は大丈夫、のはず)。



最後に。

厩舎を出てからも話は尽きず。その中で印象的だったのは、ダービー馬が青森に来たのはカツラノハイセイコ以来という話。それを語る姿がちょっとだけ誇らしげに見えたんですよね。そのちょっとの加減が心地よいバランスに見えました。もともと功労馬として迎えるつもりだった腹づもりも含めて、信頼に足るひとと場所に来れたのかなーと思う瞬間でした。終の棲家、かもしれませんからね。結果的に、安心感が何よりの手土産となりました。本当に有難うございました。

いや、いまもって種牡馬ですからね、余生を語るには早いです。今年の南関クラシックにもエミーズパラダイスがいましたしね。個人的な思い入れもここまできたかーとよくわからない感慨も持ちつつ、まだまだ、期待しています。




競馬という意味では、蛇足。

たまたまチャンネルを回していたら「タビノイロ。~旅美人への手紙~」というフジのミニ番組(5分番組、でいいのかな)で奥入瀬渓流を取り上げていました。偶然にしては出来過ぎたタイミング。前回の記事で触れた通り、まさに生で観た景色なんですよね。紹介していたのは元ももクロの早見あかりさん。あかりんも翡翠色の渓流もきれいでしたねーw こちらもまた行きたいと思っています。

※放送各回の記事は一定期間で削除されるそうですが、一応リンクを載せておきます。旅の思い出代わりに。
タビノイロ。~旅美人への手紙~ #89 十和田市


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