2012.09.21


オルフェーヴルが順調にプレップレースを終えてくれました。

当日はリアルタイムで観れなかったのですがちゃんとCSの中継を録画しましたので、時間差で堪能いたしました。もちろんようつべも便利なのですが、解像度しっかりな映像で観たかったですからね。西島さん興奮してばかりじゃダメ、とか邪念をはさみつつ確認しましたw

レース回顧といいますか、詳述については以下の記事で振り返るのがきわめて妥当と思いますので、勝手ながら紹介させていただきます。
フォワ賞 レース回顧 合田直弘リポート|2012凱旋門賞特集
2012 フォワ賞 回顧|上がり3Fのラップタイム検証

前者は言わずと知れた合田さんのレース総括。現地の雰囲気や関係者のコメントなどはこちらで確認するのがよいかと思います。以前のRACING VIEWERではこうした特集コンテンツは見られなかったような。充実してきた印象があります。レース後のトレーナーのインタビュー映像では作戦の一端が垣間見えて面白かったですね。有料コンテンツなので詳細は伏せておきますw ステマ?ちがいますよーw

後者はご自身で計測したラップからの詳細な分析とそこから見えるオルフェーヴルの特徴についてのブログ記事。向こうではJRAのようにラップタイムが計測、公表されているのかな?見当たらなかった分、自分がレース映像から感じ取っていた部分を数値で確認できたのは個人的にとても意義深く。参考にさせていただきました。


心象をいくつか、散らしておきます。


鞍上の意思。

スミヨンが実に頼もしかったですね。おそらく意識して「よっこいしょ」なスタートを切ったと思うのですが、そのあとの拳の動き。なんというか、我儘は許さんという一貫したシグナルを出し続けていたのだと理解しています。観念したのかペースが上がったから気持ちが遊ぶ余裕がなくなったのか、後半は反抗するような素振りは少なかったように見えました。

この一戦でスミヨンが完全に手の内にいれた、というのは早計と思っています。ただ手の内に入れることにこだわる必要もないだろうと思っています。例えば、最後まで鞍上がわからないなりに黄金旅程は大団円を迎えましたしね。レース中の適切なメリハリ、集中と弛緩、オンオフのシグナルをはっきり送ってあげることが肝要なのかもしれません。

今度は場の雰囲気も違うでしょうし、頭数も馬群もペースも違うでしょう。ペースが締まるであろう分、わんぱく坊主な側面は表に出ないかもしれませんけどね。なんといいますか、集中と弛緩の落差が大きいキャラクターなのかなというのが改めての感想です。スパートした際のカラダの伸縮はすさまじいスピードとピッチですからね。あの集中のスケール感を削がないためには、弛緩時の(心身ともに余裕がある時間帯の)コントロールが鍵になるのかもしれません。無理に抑え込むといい集中が引き出せなくなるかも?


アヴェンティーノ。

もしオルフェーヴルが凱旋門賞を獲ったら、年度表彰でこのウマに特別賞を贈るべきですねw この馬がいなかったら3冠馬のチャレンジはさくっと醜態をさらして終了していたかもしれません。リアルタイムにいくつかエピソードが報道されていたりしますが、この遠征の大きな功労者(馬?)で間違いないでしょう。いいよいいですとも、BLネタにでもしてやってくださいw


展開面で気づいたこと。

フォルスストレートのあたりでだいぶストライドが伸びていましたし、直線に向いてからすぐに各馬ゴーサインを出していましたので、ラスト1ハロンは我慢比べの展開になるだろうなと予測しつつ観ていました。ラスト1ハロンの減速も含め、自分の見立てはおおむね外していなかったのは先に紹介したブログで確認させていただきました。

映像を観た直後は正直、あの減速具合に不安を覚えました。1馬身差で凌ぎ切ったもののこれで本番は大丈夫かなと。ただ、いろいろ逡巡して、いくつかのレース回顧記事を読んで、向こうの展開で互角以上にやれた、という理解でよいのかなと思い直しているところです。本番、前半から突っ込んだラップだったり、スパートのタイミングが早過ぎたりという極端な流れにならなければかなり楽しみなのではと思っています。


ニエル賞。

勝ったSaonois。直線の伸び脚、ワンテンポ遅れて仕掛けているにせよフィニッシュまで力強いピッチでした。デインドリーム、スノーフェアリーと有力かつ日本でも有名な牝馬がクローズアップされていますが、このレースっぷりを観る限り、スローからの4ハロン上がり勝負になった場合、オルフェーヴルを差せる馬であるかもしれません。レイルリンクのような展開もあり得るのかなとイメージしています。


で、かえってワクワク感が増してきました。

レース翌日にはデインドリームと並んで1番人気という報道も。日本の馬が欧州の価値のなかで互角に評価され、そのステータスの頂に手をかけようとしているんですからね。あー、決して欧州競馬の価値が世界の競馬の頂点だと申し上げるつもりではなく。異種格闘技的に相手の価値基準に挑戦して、いうならアウェイの雰囲気とルールの下でレースに挑んで、それを奪取できるなら快哉ものじゃないかと、その意味でワクワクしております。

いわゆる欧米コンプレックス的な一般論にのっかる形でもよいと思っていますよ。競馬に普段関心のない方に、ヨーロッパで勝つくらい強いのか、って端的に思ってもらえる機会も大事だと思っています。オリンピックの金メダルに近いでしょうかね。端的すぎるかもしれませんが、誰しも、競馬に興味を覚えたきっかけは端的なものでしょう。多くの注目が集まる瞬間になればよいなと思っています。それは回りまわって我々が競馬が長く楽しめることにもつながるんじゃないかと。


…いや、理屈をこねましたねw
端的に超ワクワクしていますw
あ、危なっかしさも感じていますのでハラハラしてもいますねw

翌日が祝日でほんとによかったですよねーw




最後に。話の軸が少しずれますが。

先に紹介したブログ記事にこんな一文がありました。

日本の競馬はガラパゴス馬場が問題だという声が圧倒的ですが、ガラパゴス化しているのは馬場以上にレース形態だと私は思うんですよね。ムダにやたらとペースを落とす事とか、最たるものはスパート開始の遅さですね。


以前からエクイターフについて手前勝手な見解を披露してきましたが、エクイターフ即ガラパゴス競馬でないという見解に達しつつも、表現すべき言葉を探しあぐねておりました。えー、これがそのひとつですw 人の言葉を借りるな、というツッコミに対してはこのSNS全盛のご時勢説得力に欠けるのではと牽制しつつですねw これです。

自分は、ひとつふたつ余計にペースが落ちたり仕掛けのポイントが遅れた瞬間、レースのレベルが下がるというより別の質が問われる競馬になると受け止めています。ただし、そんなレースばかりでチャンピオンに立てる価値が蔓延してしまった場合、トップスピードの持続力を厳しく問われる場面に出くわしたチャンピオンは、とても頼りない存在になってしまう可能性があります。あー、いまだサイレンススズカを最強と推す方の根拠はそのあたりにあるかもしれませんね。

日本の競馬がガラパゴス化するとしたら、日本競馬のもろもろの特性が国際的なマーケットで評価されなくなる、そしてそれはかなり理不尽な形でじわじわ現れると推測しています。マーケットの主要なプレイヤーが日本の競馬を妥当に評価するとは限りませんからね。ものすごく極端に言えば、なんかわからないけど母国には合わない血統やペースで競馬してるんだろ、割に合わないんじゃないか、という先入観のもとで投資を控えられてしまった場合に、本格的にガラパゴス化が起こってしまうのではないかなと。市場の動向は妥当な理屈でもありうべき理想でも動いてませんから。

海外に挑戦し続けるべき、という考え方を披露されるトレーナーやオーナーの方がいるのは、そうした日本競馬のブランディングともいえるイメージ作りを重視されているのではないかな、と勝手に推察しています。

日本の競馬はどこに行っても凄いんだぜ、というアピールが凱旋門賞でできるのなら。気持ちよいイメージを世界に発信できるじゃないですか。昨年それは震災の色を帯びつつドバイから発信されましたよね。ロンシャンとメイダンではもちろん評価も異なるでしょう。その意味でも期待感が増しているところです。

なんといいますか、ぶっちぎりで絶対勝つよ、という情勢でないところがますますハラハラドキドキワクワクさせられますねw 菊花賞回顧で「ポップな3冠」などという言葉を漠と書き記した記憶がありますが、まさかこんな展開になるとはw


10/7までの落ち着かないワクワク感は非常に貴重なものになりそうです。


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