2012.11.26


ジェンティルドンナ、3冠対決を制しました。

しっかり現地観戦できました。どうやら11万7千人という動員。久しぶりにすさまじい人、人、人でした。何を買うにも行列ができてましたね。最後尾を示すプラカードも競馬場では久しく見ていないような。ジャパンカップ後はターフィーショップにもプラカード。歩きにくさとお祭り感と。まぁどちらも満たすのは贅沢でしょうね。パドックも立錐の余地なし、という表現で妥当と思います。間違ってフラッシュを焚く数も多かったですしね。ダメですよ。

そのパドック。自分の確認した限り、3冠牝馬の出来は群を抜いているという印象でした。マイナス14kgの発表時には軽くおののいてしまいましたが、これまでの経過と馬体のスケール感からしてしっかり仕上げてきた結果のマイナスと受け取りました。充実感。オークスと同じ馬体重ですがその内実はまるで違って見えました。ちなみにチャカつく姿も確認できましたが、これはやる気の表れ、ファイティングポーズと理解していました。お父さん似ですよね。あのダービーの時はもっと豪快でしたからね、そこまで気になりませんでした。

オルフェーヴルも十分力を出せる仕上がりに見えました。凱旋門賞でしっかり仕上げてきましたから120%の仕上げとはいかないでしょう。十分。パドックを早々に離脱したのですが、個人的には2強のレースというイメージに収斂していました。あ、早々に離脱したのは馬券を買ってスタンドに出るのに苦労する予感が満載だったからですねw

9RのキャピタルS。最低人気ヤマニンウイスカーの逃げ切り。ラップタイムはパドックで出待ちしながら確認したのですが、逃げた上がりが「11.2-11.1-11.9」。さすがにかなりのバイアスを見て取りました。先行馬の有利を相当重く取らないといけないというイメージの補正をした結果、スタートからプッシュできるかどうかを決め手に、ジェンティルドンナを本命にしました。道中の縦の位置取りの差がついに詰められないというのが自分の賭けでした。


レースラップです。
12.8-11.0-12.0-12.3-12.1-12.1-12.2-12.0-11.9-11.7-11.5-11.5。

ビートブラックが秀逸だったのは3コーナーからの引き離し。先行有利の馬場でどこまでスピードが持続するか、然るべき勝負だったと思っています。

自分が気になっているのはジェンティルドンナの3~4コーナーのポジショニング。ビートブラックとの間隔が開いたことでジェンティルの前にトーセンがはいり、ジェンティルのななめ後ろにはソレミアが首だけ重ねている図式ができました。ビートブラックが直線下がること、あらかじめ折り込んでいなければスパート時の進路取りにリスクが増すことになります(エイシンはそのリスクを侵しての快勝だったという理解です)。もちろんソレミアは前のトーセンを使いジェンティルをポケットに閉じ込める発想をするでしょう。無理に図解するならこんな感じ。

(進行方向→)
-内ラチ-内ラチ-内ラチ-内ラチ-
ジェンティル トーセン 
ソレミア

ひどいなこりゃw よかれと思ったんですけどねw でも文章にするよりは伝わると思いますので恥を忍んでw

で、ジェンティル。4コーナーでこのポケットにすんなり収まってしまうんですよね。そしてその間にオルフェーヴルの脅威の捲くりが発動。公式発表のコーナー通過順でも4コーナーでぐっと番手を下げている格好に。これが必要な溜めだったのか、どのくらい意図的なものだったかを図りかねています。

直線早めに抜け出してオルフェーヴルの目標になりたくない、という意図があったなら納得です。だとすると岩田は相当難しい課題を背負ってレースに臨んだことになりますね。対するオルフェーヴルの鞍上。ギリギリまで先頭に立ちたくないという心理は、凱旋門賞と追い切りの内容から察するところです。直線、坂まで持ったままだったのはその表れでしょう。言ってみれば、2頭の3冠馬の鞍上は、勝つための戦略として、相手が先に仕掛けるのを待ってそれを交わしたいからお前先に行けよーの精神で心理的にせめぎ合っていた可能性があるわけです。「最強」を決めるには少々微妙な駆け引きではありますけどね。

うーん、わかりませんが、ソレミアに蓋をされる前に、4コーナーを待たずに進路を確保していたなら。直線を目いっぱい使った末脚なら。ジェンティルはもっと着差をつけて勝っていたかもしれません。あー、このあたりは馬場云々より本命にした贔屓目もでてるかなw

3冠を制したときから世界に目を向けていたという陣営。有馬記念をパスする決定は少々残念ながらも、来年への期待は膨らみますね。左手前の独特なフォームが国外で評価される瞬間を楽しみに待ちたいと思います。5冠牡馬を弾いた事実だけを見れば、そりゃたいした強さですからね。



オルフェーヴル。

自身のパフォーマンスは素晴らしい限りでした。4コーナーまでの押し上げは圧巻。徐々に加速できず一気にギアが上がってしまう懸念をもっていた分、直線に向いてあの位置で持ったままの姿は鳥肌ものでした。一方でその後の内へ内へとよれていく姿はかなり残念。ジェンティルのアタックは鞍上の騎乗停止につながっていますが、一方で内へとよれていく3冠馬に鞍上の有効な補助があったかは疑問です。左回りでの左ムチを暗黙で制限しているのは既報ですが(まだ生きていると思ってますが)、今回はジェンティルの進路をけん制する意図で内へのよれをあえて補正しなかったようにも。もし御せていないのであれば。鞍上を戻したメリットとリスクは再考されるべきかもしれません。


ルーラーシップ。

やはりゲートでした。レース前からペルーサが重なっていました。クレイグの1コーナーイン付きはさすがでしたが、スタートのロスを挽回できない結果はやはり厳しいですね。今度こそスタートが決まれば、という期待にワルハマリするファンが出てきていそうですし。ちょっとわかります、こちらはペルーサで経験済ですからねw 次走は有馬記念でしょうか。好きな馬ではあるんですよ。もういっかい香港で見たいようにも思います。


ソレミア。

レース前の各種予想も陣営からも、速い馬場への適性に疑問がもたれていましたが、実際に見た馬体はそうでもなかったような。コンパクトなつくりで柔軟性もあって、体幹がしっかりしている印象でした。冬毛がでたのか毛を刈った跡がありましたので、こちらでしばらく調整すれば十分適応できるんじゃないかなと妄想しておりました。レースは予想通り、急なスピード馬場は酷だったのでしょう。

これで引退という既報。ちょっともったいない印象ですが、ディープを評価しているらしいオーナーブリーダーのこと、その仔が日本で走るのを楽しみにしてもよいかもですね。ちなみにパドックで確認した、刈り跡のウェイヴィーな模様とすらっとした四肢のシルエットがちょっとセクシーでしたねw はい、ダメな大人がいますよーw



最後に。

審議の場面は、以上の経緯からの「結果論」という認識です。両者の鞍上が鞍上なら未然に回避できていた事態かもしれません。ただ、ジャッジそのものの是非は置くとして、今後どこまでのラフさが許容されていくべきなのかは気になりました。

レース回顧からはちょっと脱線した感じになりますが、ご容赦を。個人的な見解ですが、どちらも加速している状況の2頭の進路が重なった際、取りうる最善の策として、進路を譲らないための横の接触はアリだと考えています。馬体がどれだけ並んでいるかにもよりますし、多分にケースバイケースではありますけどね。サッカーに例えるのはピントが合っているかアレですが、ボールをもっている時のショルダーチャージは基本許容されていますよね。サダムパテック武豊に好感を覚え、ナカヤマナイトのダービーにむしろ鞍上の気概を感じるのは、この感覚をもっているためです。セパレートコースで競走しているわけではないですからね。

ただその場合、接触の度合いがエスカレートして「やり得」になったり強いプレーと荒いプレーが悪い意味であいまいになる懸念はあると思います。ジョッキーの乗り方が雑になるのはもちろん本意ではないですので。来年からはそのあたりが裁決の力量と按配に委ねられるのかな。

でもなー、重要な議論なんですが枝葉の議論とも思っていまして。基本はフェアでいいレースが一番ですからね。ルールでガチガチにするよりはプレイヤーもファンも、フェアプレーを基本に据えることを譲らないのが肝要だと思っているところです。あくまで集まるひとの高揚感を大事にしてほしい。エンターテインメントでもあるわけですから。先日の武豊TVIIで「後味がわるいのはいやですから」という一言を耳にしましたが、この一言に集約されている気がしています。

今日のジャパンカップも直線のデッドヒートに興奮したのは確かです。今後も気兼ねなくアガれるレースが繰り広げられるようお願いしたいと思いますし、それを邪魔しない言葉を記していきたいなーとも思っているところです。


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