2012.12.04


ニホンピロアワーズ、強かったですねー。

このラップで走破できるとは思いませんでした。ほぼ完ぺきに抜け出したホッコータルマエを馬なりで交わしていく光景は瞬時に理解できなかったといいますか。でも圧倒的に強かったんですよ。ジョッキーからはソラを使わないように追い出しを我慢していたとコメントが聞こえてきましたが、あの動かない手綱は王者の貫録のようにも。あ、持ち上げてるのではなくて。これがペースが変わったらどうなるかがなんとも。タフなラップだからこその強さと受け取っています。勢力図的には暫定王者、というイメージでしょうか。

レースラップです。
12.6-10.7-12.5-11.7-12.3-12.6-12.6-11.6-12.2

エスポワールシチーの逃げはちょっと突っ込んだ格好に見えました。11.7を計時してしまった時点で敗色濃厚だったのでしょう。3コーナー近辺で手綱に遊びをもたせたのは前半ロスした分のリカバリーだったと推察していますが、あのポイントはもう後続の仕掛けが始まるところですからね。ホッコータルマエが4コーナーを待たずに取りついてきて勝負ありました。

結構な厳しいラップ。これを好位の外で追走した酒井Jの騎乗は素晴らしい限りでした。何の不満があるでしょうか。まさに継続騎乗でこそのレース運びだったと思っています。その継続騎乗のもたらすメリットについてごにょごにょ思うところを書いておこうと企んでいたのですが、半笑いさんのブログ記事が秀逸と思いましたのでここで勝手ながらご紹介。
ニホンピロアワーズのJCダート制覇によせて

「手の内に入れていること」が肝要という件。自分なりに言葉を置き換えるなら、そのウマの癖や加速の程度、そしてスタミナの底を手応えとして知っていることが力を出し尽くす際には重要、となるでしょうか。乗り替わりの妙はこれまでの先入観をリセットしやすいことにあるでしょうが、オーバーペースを避けてなお、目いっぱいのパフォーマンスを引き出すには継続騎乗による(理屈も感触も含めた)理解の深度と心の支度が必要になると思っています。今回はエスポワールシチーが乗り慣れた鞍上の心の支度を必要としていましたね。これは多分に不可抗力と心得ております。

ニホンピロのオーナーが頑なに(愛に満ちてw)継続騎乗を認め続けたことが本当に大きいのでしょう。ひとりの人間がものになるまで、チャンスと思考錯誤の余地を渡し続けるのは、このご時勢なかなかできないことでしょう。各媒体に載っていた深々と頭を下げた握手のワンシーン。ちょっとダメでしたね。自分も、圧倒的に未熟な頃にお世話になった方にはあの角度になってしまいますよ。いまは末席を汚す中間管理職をやらせてもらってますが、懐深くはできてないだろうなぁと思いつつ。あぁ、オーナーの年の功もあるでしょうね。古き良きオーナーシップ。粋、という言葉も浮かびました。




正直、予想の段階では非常にアタマの取りにくさを感じていました。土曜にダート1800mが2レース、どちらもクレイグなプッシュが奏功する展開。また、12秒台前半のラップを続けるにはちょっとタフな馬場状態とも読み取れまして。ちなみにバトードール、京都替わりでも買いでしょうかね。

この馬場読みから、時計がかかる馬場で先行馬の持続力勝負になるとイメージ。軽快なスピードタイプは評価を下げる形にして絞り込むことにしました。これ自体は合っていたと理解しているのですが、1着をしっかり選ぶことができませんでしたね。結果的に直前で迷いがでてしまいました。ふー。


ローマンレジェンド。

時計のかかる馬場で実績が乏しいと理解しました。前走みやこSは1コーナーまでのポジショニングがかなりうまく行っていましたので、今回外目の枠は前走よりロスがあるだろうとも読みました。実際のレースでは自分の思った以上の押し上げでしたが、ズブさを見せたとも。気になるのは直線、鞍上がプッシュしても首を使おうとしない姿。主戦の引き起こすような手綱の使い方とのギャップに思いが至りました。仮説ですけどね。


イジゲン。

出遅れから差し切った武蔵野Sは鮮やかでしたが、小雨で脚抜きがよかったはずの馬場と3~4コーナーのラップの緩み、少々恵まれた条件下でのリカバリーだったかなと。「鮮やか過ぎる」という表現でよいのでしょうね。ゲートの問題と合わせて評価を下げました。ゲートは案の定というより悪化しているように見えました。過ぎたファイティングポーズにも見えましたので、あるいはレース間隔を置いた方がよいのかもしれません。


トランセンド。

追い切りを観た限り、昨年のワイルドな逃げは難しいだろうと評価しました。え、ワイルド?そりゃあワイルドラッシュだけにねw 流行語大賞になりましたが毎年受賞の時点で旬が過ぎているものが多くね?という辛口なコメントも添えておきますよw はい、ウマの話ですよー。1コーナーまでのダッシュ力勝負を制する見立てができない時点で評価を下げました。正解だったと思っています。しかし直線を待たずに失速、戦意喪失とも受け取れる最下位でした。これからカラダをつくって助走距離の長いフェブラリーS、という展望もありうるでしょうが、ちょっと厳しいように思っています。


グレープブランデー。

追い切りでカラダができている印象はあり、スピードのMAX値を競う馬場でないこともプラス材料でした。押し切るだけのスタミナの懸念があり評価を上げきれませんでした。イメージに近い展開と着順ではありましたが、調子落ちさえなければ今後も楽しみな印象をもっています。


ホッコータルマエ。

こちらは想像以上にいいパフォーマンスでした。最後は勝負にいった分の3着。まっさきにエスポワールを捕まえにいきましたからね。大井で5着、新潟で1着、京都で3着。こちらも直線平坦で軽めの馬場を選んでローテーションを踏んできた認識があり、キンカメのパンプアップを含めても評価は上げづらかったです。が、今後がますます楽しみになる内容でした。


ワンダーアキュート。

パドックまでは本命でした。条件から消去法で思考を進めるとワンダーにたどり着いたんですよね。時計のかかる馬場もこなせるでしょうし。ただ、前走JBCクラシックは好位でじっとする時間が長かったと思っていまして、乗り慣れた鞍上がその判断をしている(=シビルウォーの捲りをやりすごす)ことから、スタミナの底に全幅の信頼をおいてよいものか迷いが生じてしまいました。分析のピントはおおむね外していなかった、という2着だったと理解しています。体重の増減が大きくありながらコンスタントに走ってきますね。


トゥザグローリー。

最後の最後で重く印を打ちました。笑ってやってください。120%ではないにしろ追い切りの手応え、有馬記念3着で覚えがよく先行傾向の鞍上、内枠、砂を被りたくないであろう初ダート。力の要る馬場をこなすかどうかは大いに疑問でしたが、未知の魅力を選択したのはやはり1着を選ぶ吟味が足りなかったのでしょうね。スタートでつまづいたこともあるでしょうが、早々に手応えが怪しくなり坂で力尽きました。



最後に。

これまでフェブラリーSと勝ち馬が連動していたのは、スピードとパワーを兼備しかつ先行馬タイプが続いたことに大きく起因と思っています。当時の調子もあったでしょうが差し寄りの脚質であるヴァーミリアンが外目の枠から惨敗する姿。府中で軽快かつ息の長い末脚を発揮するタイプは阪神1800mとは連動しづらいイメージをもっています。

さて、ニホンピロアワーズはどこを目指すでしょうね。フェブラリーSの舞台設定にはあまり合わない印象がありますので、陣営の判断がかえって楽しみと思っています。東京大賞典なら予想の上でのいいリベンジの機会になりそうです。観たいですねー。


関連記事
Secret

TrackBackURL
→http://keibadecade.blog98.fc2.com/tb.php/618-d1f0923e