2013.05.13
ヴィルシーナ、ついにタイトルに届きました。

滞在時間は短かったのですが、現地観戦できました。暑かったですねー。展開と調子のイメージを事前に準備して、現地で評価を微調整するつもりでパドックにまいりました。当初はヴィルシーナ、ハナズゴールが展開面で不利になると見ていましたが、パドックでの印象はよかったですね。特にヴィルシーナはよくシェイプされた好馬体。それでいてテンションも落ち着いていました。心身のバランスでいえばホエールキャプチャもいい印象でした。あー、後解説だからではなくてね。

ドナウブルーの目が微妙でした。しっかりとした焦点をもたずにギョロギョロと動き続けていまして。体つきは悪くなかったのですが、危ういかなと。これで汗がシェーブ状になっていたり小足でチャカチャカしているようなら思い切って評価を下げられたのですが、…うーん、今から思うと本命は冒険し過ぎましたね。

当日の9Rから前残りの傾向を見て取っていましたので、あとはヴィルシーナが勝ち切るイメージをもてない自分を信頼して、前々で進める見込みの馬から差し引きしてドナウブルーを上位へ。パドックを経た結論は、ドナウブルーからヴィルシーナを中心に相手を広めに取る戦略。マイネイサベル、ジョワドヴィーヴル、ハナズゴール、ホエールキャプチャ、サウンドオブハート。はいそうです、ドナウブルーだけお手つきした、華麗なるタテ目と相成りました。


レースラップです。
12.4-10.8-11.4-11.7-11.9-11.4-11.2-11.6

スタートをパンと決めてペースを握った内田Jの姿に、昨年のホエールキャプチャがイメージにあったかなと思っていました。思ったよりもなだらかなラップ。これはヴィルシーナに有利に働いたでしょう。

4コーナーを回ってからのスパート勝負、後続は密集した馬群をさばくロスを甘んじて享受しなければいけません。押し上げてくる脚色だけ見ればホエールキャプチャはもちろん、ハナズゴール、ジョワドヴィーヴルらのそれも素晴らしいものでした。が、前が残りますねー。この馬場も展開面でも味方につけられる適性の勝利だったと思います。


ホエールキャプチャの猛追。出負け気味のスタートからしてあの追い込みには迫力を覚えました。ハナ差は勝負の綾でしょう。負けたことで鞍上の追い方にうんぬんする向きもありそうですが、走破タイムは昨年と全く同じ1:32.4。昨年以上のパフォーマンスだったともいえそうです。ウオッカ、ブエナビスタという名牝が生んだ例外と思っていましたが、リピーターの存在を忘れずに評価しておくべきレースなのかもしれませんね。12番人気という盲点への反省を込めて、昨年のレースラップです。
12.2-10.9-11.3-12.0-11.8-11.5-11.2-11.5


ジョワドヴィーヴルの追い込み。川田将雅は狙っていたでしょうね。完全に主観的な見立てですが、直線で内を突くか外に出すか、その選択肢を保ちつつ道中を進め直線入口を待たずに外への進路を決断していたように見えました。このメリハリと思い切りは心強く。賭け甲斐があると思わせてくれます。

伸び脚は復調を示すそれでした。この馬の特徴として、阪神JSのような、コーナーでの加速が要求されないコースの方が合っているのかもしれません。1ハロン未満のキレで勝負するタイプではなさそうですので、内に拘らず外から大きくストライドを伸ばす方が特長が活きるのでしょう。鞍上が引き寄せた好走と受け取っています。すばらしかった。


ハナズゴールの進路。直線の脚勢だけ見れば勝っていたかもと思わせます。直線向いてああなったらどこか空くスペースを探すしかないのですが、パトロールを見る限り、初めから外への展開を想定していなかったように思えていまして。レース前半、内外どちらにでも進路を伺えるよう、意識してひとつポジションを下げたら違ったかもしれません。あー、えらそうに鞍上に講釈したいのではなくて、ジョッキーの判断の癖を捉えるためのたられば、のつもりです。予想で迷った時にジョッキーの癖を決め手にすることはままありまして。正しさ追求ではないですね。乗り方に正解ってないでしょうしね。今回は内に賭けての6着。そういうことなのでしょう。

馬にとってもオーナーにとっても大きく貴重なチャンスではあったでしょう。オーナーの眠れないツイートがほほえましかったことも付け加えておきます。残念。


ドナウブルーも簡潔に。昨年くらいの走破タイムで走れるのではないかなと思っていましたが、ゲート前でゼッケンの下にシェーブ状の汗を見つけた時にかなり敗戦を覚悟しました。リラックスして走れなければ直線の爆発力が削がれるでしょうからね。ただ、そもそもG1を獲るだけの心身の出来にない、と断じることもできたはずで。このあたり思い切りよく決め過ぎたという反省をしているところです。


アロマティコの鞍上。ちょっと不満でした。スタートからスピードに乗らなかったようでしたが、それにしても見どころがありませんでした。33.2で上がれる馬を最後方でスポイルさせてしまうのは残念と思うばかりです。2000m以上の距離ならあの位置取りでもと考えてみましたが、馬の経験値を壊さない乗り方であったでしょうか。人気がなかったにせよ、1600mのマイルG1を獲りに行くには受け身に過ぎるかなと思った次第です。


サウンドオブハート、心配です。レース後に不安が見つかったようです。こちらは明確なソースがないのですが、無事であることを祈ります。パドックでのチャカつきから予想的に軽視したこととは別ですね。


最後にフミノイマージンにも触れておきます。残念のひと言です。札幌記念を制した時は、異なる適性とはいえG1でも面白い存在になりそうだなという予感がしていました。当時の書き込みはこんな感じでした。けっこう期待していたなーという自分向けのリンクですが、よろしければ。
more than a DECADE 札幌記念

派生した話になりますが、TwitterのTLで思ったことを少々。フミノの右前にJ鉄という特殊な蹄鉄(本来の「U」字が部分的に欠けていて「J」に見えるためと推察します)を使用しているという指摘ツイートを見つけました。これはどうやら3/4蹄鉄とイコールのようですね。以前ファビラスラフインが使用していたという記憶がありますが、いずれにしても脚元の弱い部分へのフォローに用いるという認識です。

この指摘は100%のパフォーマンスが難しいかもしれないというサインにはなるでしょう。ただ、それ以上の因果関係を指摘するなら出走そのものへの批判を含んだニュアンスがでるはずでして。馬に限らず事故死に必然という表現は相応な根拠を示さない限り度が過ぎていると感じます。J鉄使用の経緯に関する議論を喚起したかったのであれば今後の推移を見守りたいところですが、意図したところでない言葉の選択だったようです。その後のツイートでご本人も真摯に顧みられていましたが、いずれにせよこうした表現は慎重に行いたいものと思った次第です。…受け入れ難いことだからこそ起こってしまう齟齬かもしれません。

いまはマンハッタンカフェ産駒の冥福を祈ることを優先しましょうか。お疲れさまでした。どうぞ安らかに。


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