2013.05.27


キズナ、大外から差し切りました。

残り200m、軋みながら5~6頭が横一線になった光景にテンションが振り切れてしまいました。このせめぎ合いこそ醍醐味ですね。競馬は、ダービーはなんと美しいのでしょうか。続けてきてよかった。

その中をエピファネイアがズズッと抜け出す瞬間はもう自然と叫んでいました。周囲にいらっしゃった皆さん、ご迷惑をおかけしました。「フクナガッ!!!!×3」、と絶叫していたのは私ですw

そしてその直後の諦観ですね。キズナのストライドが明らかに上回っているのを確認した瞬間、自分の勝負は終わりました。エピファネイア本命、悔しいですが、悔いはありませんでしたよ。



パドックで大半の組み立てはできていました。あー、負け惜しみでも「おれの読みってすごいだろ」でもなく、どう見てとって思考したかを書き記しますよ、とおことわりしつつ。

馬体の出来とスケール感はキズナでした。ただ同時に、いまの府中の馬場には少し重厚感が過ぎるように見えていました。スタミナの不安は全く消えていましたが、俊敏に加速するイメージはなかなか沸きにくかったんですよね。内から外に展開する際に馬群を捌くロスを大きめに見積もって、差し損ねてしまうのではないかな、というイメージを持つに至りました。

もう一頭スケール感を認めたのはエピファネイアでした。順調に来ていれば当日を待たずに本命だったでしょうね。肩回りのパンプアップと胴回りの絞り方のコントラスト。骨格に対してボリューミーなキズナと対照的に、絞り上げてきたようなバランスでした。皐月賞の疲れ?前のめりな気性?長距離仕様の仕上げ?いずれが影響したのか、いずれも影響したのか、-8kgとしたたり続ける汗は個体にギリギリのプレッシャーをかけた結果と見ていました。

本命視するのはこの2頭のどちらか。そう決めて返し馬まで結論を持ち越しました。折り合いのリスクと位置取りのリスクと、どちらをより強く意識するか。

入場からゴール板までゆっくり歩かせて、スタンド前を逆走する格好でゆったりキャンターに下す福永祐一を見て、エピファネイア本命を決めました。ここはもう反射的でしたね。


レースラップです。
12.3-10.5-12.2-12.5-12.8-11.9-12.7-12.3-11.9-11.6-11.7-11.9

アポロソニックは積極的なラップを踏みました。メイケイペガスターに絡まれつつも直線入口を待たずに加速して、2馬身も離されていない3着に残りましたからたいしたものです。

キズナはスタートから後方3番手。1コーナーまでの入りは、切れ味するどいサンデーサイレンス産駒に乗るようなゆったりしたそれでした。3コーナーまではインをキープし、そこから徐々にきれいに外へ進出。ただ、直線に向くと前方でふらつくタマモベストプレイが。すみませんね、この時点で軽く「よしっ」と思っていましたw

このラップを後方から差し切っていますから、自分が見立てた以上にキズナの末脚は強烈でした。引っ張ったアポロソニックのスタミナもこの決着に少なくない影響があったものと思っていますが、キズナ自身の差し脚は示された通りの迫力。展開に左右されたそれではなかったでしょう。



前で運ぶ馬がすべて仕掛け切ってから襲いかかる姿はアドマイヤベガのようでもあり。大外を伸びる姿は父ディープインパクトのようでもあり。最内から大外へ持ち出して撫で切る姿はディープスカイのようでもあり。ライバルをゴール前で捉える姿はアグネスフライトのようでもあり。

キズナがゆっくりとスタンド前に戻ってくる間、見届けてきたダービーの記憶が次々とよみがえってきました。80周年を意識してはいなかったのですが、レース後に歴史の堆積を思うことになるとは。



ユタカコールは本当に久しぶり。なんというか、老いも若きもあのコールに喜々として参加しているような、上擦った興奮がスタンドにはありました。およそ13万人の動員はディープインパクト以来の規模だとか。この1回で競馬人気は大丈夫、とは言いにくいでしょうが、たくさんの満喫感があったように受け取っています。いい雰囲気でしたよ。

思えば、追い切り後のインタビュー映像。佐々木調教師と武豊Jがいっしょに臨んでいました。それがすごくいい空気だったんですよね。緊張感がないわけではなく、かといってピリピリするわけでもなく。今から思えば準備万端という手応えから来る笑顔だったのでしょう。

だって、インティライミの時はすいませんでした、なんてリップサービスともなんとも言い難いじゃないですかw それを今度はいっしょに頑張りますと前向きに変える会話。ひとの気はこうした大一番には欠かせない要因でしょう。立派なアドバンテージがそのインタビューに示されていたのだと受け取りなおしています。


武豊Jは前人未到のダービー5勝目。かつてのチャンピオンの不振と復活。イチローのWBCよろしく、一般の方にも長年のファンにも極めて端的に伝わるストーリーは出来過ぎですよねw やっぱり役者だなーとも、もってるなーともw まだまだ魅せていただきたいと思っています。今日は武豊にだけ負けたような気もしています。やっぱり武豊が後方に控える競馬はこわいですね。おめでとうございました。



えー、まだまだ語っていない馬がおりますが、これは日を改めて。現地のひとの多さもあったでしょう、だいぶ疲労感を覚えていまして。レース後にモカソフトを食べただけでは回復しなかったかなw

各馬に思うこと、ひと通り言葉にしてから新馬戦に臨みたいと思っています。

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