2013.09.22


閑話休題。

先週末、半分仕事半分プライベートという名目で(よく考えたら微妙な線引きですね)仙台におりました。競馬のブログなのに競馬の話がメインではないですし、相当議論もとっちらかっておりますが、そのまま書いておきたく。お目を汚してしまう可能性もありますので、その際は読み飛ばすなり逸らすなりしていただければと思います。

金曜の夜は仕事関係の方々と会食。仙台駅からほどないお店で、なにやら豪華な飲み食いになりました(セッティングに感謝!)。土曜は車を出してもらって石巻まで足を伸ばしました。石ノ森萬画館に向かい、ほどない場所で昼食をとりました。鰯の竜田揚げ定食はおいしかったですねー。お土産やレンタサイクルも備えていました。看板はこんな感じでした。

石巻まちなか復興マルシェ


エニフSでアドマイヤサガスが2頭の間を割っている頃には、石巻と松島の中間あたり、野蒜(のびる)というところにおりました。仙台にはいる前から震災と津波被害の影響を全く意識していなかったわけではないのですが、この一連の移動の中で、まだまだ残る津波の爪痕を目の当たりにいたしました。

その野蒜近辺。海岸近くの、防砂林として機能していたはずの松はまばらにしか生えておらず、津波を受けたままの建物が点在していました。仙石線の線路は撤去されており、野蒜駅はもちろん使われていない様子でした。駅舎にかかった力強い復興の垂れ幕とのコントラスト。より内陸に線路を通す話は当座の資金繰りや採算を理由に進んでいないと聞きました。

野蒜の海岸は海水浴場だったそうです。実際にそこに立ちましたが、波の音だけが響く静かな光景が広がるばかりでした。少し怖さを覚えてしまったのは3.11以後の文脈が自分の経験にあるからでしょうね。「もともと映像に音楽はついていない」。朝のドラマ「あまちゃん」の音楽を担当した大友さんが特番の中で話していた言葉が思い出されました。初めて目の当たりにする、編集されていない光景。移動の車中でもしばらく言葉を探す時間が続きました。



3.11の被災現場については、興味本位で現地に乗り込んで見学するのも、全く知らないままでいることも違うと思っていました。また、目の前の生活をおろそかにするのも、趣味である競馬の充実をおろそかにするのも違うと思っていました。東京の高層ビルで大きな揺れを体験しつつも衣食住レベルで大きな被害は受けなかった自分ですので、現地とのギャップを少なくなく知る、然るべきタイミングがあればと心得てはいました。まぁ、そんな距離感すら我儘ではあるんですけどね。

被災地を見る当日の動きはかなり自分からお願いしてしまった格好。車をだしていただいたのは仙台在住の方ですので、それなりに厳しい思いをさせてしまったと思っています。我儘を申しました。

直接目の当たりにすることに過剰に重きを置くつもりはないのですが、自然の振る舞い、自然現象をきちんと捉えておくには貴重な機会になりました。はい、行ってよかったです。




何でも競馬に結びつけてしまうのは困ったものなのですが、不謹慎にも、馬場や天候ばかりは操作できないよなぁという発想にも至りました。災害に対する真摯な姿勢を前提としつつ、の話ですよ、もちろん。…無理やり競馬の話につなげなくてもいいんですけどね。

なんといいますか、予想面で自然現象は不確定なファクターとして取り扱われているなと改めて気が付いた次第でして。そりゃあコンディションが一定した方が例えばラップの分析精度はあがるでしょう。一方でエクイターフ導入のように馬の脚元にやさしいなどなど、要望に近しい馬場をセットアップする工夫も現在進行中と理解しています。

ただ、その発想や技術はあくまで自然を人為に寄せることですよね。これを一律に悪と断じたいわけではなく、人為でコントロールするには限度がある、と構えておいた方がよいのではないかなと。そう気づくきっかけをもらったと思っています。

エクイターフとエアレーションで微細に馬場をチューニングする思想が、台風ひとつで木端微塵になる様とか。函館ラスト2週のとんでもない不良馬場とか。抗い切れない自然現象ならそれにしっかり添いながら、適宜左右されながら競馬を進めるという姿勢もまた大事ではないかなと。

例えばその札幌記念。酷い馬場ではありましたが、トウケイヘイローは高速馬場での速さとは趣きの異なる強さを証明したでしょうし、ロゴタイプの天皇賞回避はあの馬場状態に抗う厳しさの表れとも理解できます。

人事を尽くして天命を待つ、とはいったものですね。自然に対する諦観の程度をもう一度見つめ直す機会は、ばっちり都市型生活を送っている自分には案外少なかったのかもしれません。カワイイはつくれるとはどこかで聞いたコピーですが、自然現象はつくれない、コントロールしきれないという妥当な理解なり謙虚さなりを受け取り直しているところです。

震災と復興に纏わる日本社会の価値やアクションなどなど、ここで触れるつもりはありません。ただ、福島競馬の再開初日に駆け付けた自分のバランス感覚を否定する必要はないかなと反芻もいたしました。さすがに指定席の整理券が1番だったのは反省材料でしょうけどw





ぷはー。これでひとしきり今週抱えていた感覚を言葉にすることができました。お付き合い痛み入ります。はい、フォワ賞とニエル賞の回顧もこの連休でやっておきたいと思います。

その前に神戸新聞杯かな。シーザリオの3歳秋はどうだったのか、息子がそのイメージを…あまり引き継ぎはしていないかなw 菊花賞に向けて前向きながらも取りこぼし、があり得るかなと思っています。



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