2014.06.09

ジャスタウェイが不良馬場をねじ伏せました。

直線に向いて、ゆっくりとミッキーアイルが戦意を失っていく様に注目していましたので、グランプリボスが間を割って出てきたあたりからは率直に驚くばかり。ジャスタウェイがどうやって馬群を捌いてきたのかも、あとあとリプレイで確認したくらいレースのあちこちには目配せできていませんでした。

パドックでの見立てでジャスタウェイは馬券圏内と理解していました。なにより集中力の持続がすばらしいですね。不良馬場をこなせるフットワークと、あきらめない持続する末脚が繰り出せるとは思っていました。が、前々で運ぶ馬が残るような展開を想定していまして。4コーナーであれだけ動く可能性を低く見積もったんですよね。読みが甘いなぁ。大きな誤算でした。


レースラップです。
12.3-11.1-11.7-12.0-12.0-11.8-12.1-13.8

ミッキーアイルは思った以上に二の脚を使って先頭に立ちました。そのままペースをあまり緩めずに3、4コーナーまで引っ張りました。もしこれしかできないのなら本当に見積もりが甘いだけなのですが、おそらくは浜中が強気だったのでしょう。プレッシャーの少ない2番人気であったかもしれません。馬場はこなしていたと思うのですが、如何せんペースが速かったと思っています。

4コーナーで早めに来られましたね。ミッキーアイルに並んでいったのは、内から、戸崎、内田、川田。みんな勝負と見たタイミングで積極的にアクセルを踏んでいくタイプでしょう。そうでした、帰り際に悪友と、「踏むタイプと踏まないタイプ、人間を大きく2つに分けるなら、3人とも踏むタイプw」などと雑な回顧をぶちかましてしまいました。

濁流に飲み込まれるように次々と早い仕掛けを施す各ジョッキー。坂下のラップが最速になっているのはその証左でしょうか。ラスト1ハロンのラップが激しく落ちているのにはちょっと違和感を覚えていますが(1、2着がもっとラップを引っ張っている印象がありまして)、いずれにせよ早く仕掛けた馬ほど失速の程度が大きくなっていたようです。最後まで馬場を強く蹴り続ける必要があった馬場状態ではあったでしょうね。


ミッキーアイルは息を入れる間を失って、最後は戦意喪失という負け方になりました。秋に向けては夏の休養がストレスのリセットになるでしょうか。結果がともなわなかったことに対して、残念。そのひと言に尽きます。

ちょっとだけ、デニムアンドルビーのドバイと合わせて、浜中のリスクテイクの力はまだこれからなのかもしれないな、と思っています。いや負け惜しみではなくw 想定しうるまずいパターンにどう陥らないようにするか、という力。…いや、浜中に限った話でもないですかね。展開に対する積極性と表裏の問題ですし、経験の量も加味されますので、一概には言い切れないとは思っています。


ジャスタウェイ。

一番末脚が確かで、一番集中力のある馬が、直線まで大事に乗られたこと。これが最大の勝因だと思っています。鞍上は先ほどの雑な大別でいえば踏まないタイプですものね。

みんな外を狙っていたので、外を諦めて内に行ったというのが相談役、レース後のコメント。スタミナ、展開ともに大事に。それがばらけた馬群を前に見ながらのコース取りを可能にしました。そこからの進路と前の馬をパスするタイミングも相談役ならではと見ています。

ジャスタウェイが炊き付けるタイプだったら、鞍上が色気をもってポジションを獲りに行くタイプだったら。陣営の采配、配役の妙。今回はこのコンビでなかったら勝てなかったでしょうね。おめでとうございました。


グランプリボス。

パドックではどうにもよく見えず、追い切りからも調子を上げているようには見えませんでした。道中はかかり気味にジャスタウェイのひとつ外。4コーナーで仕掛けをずらしたわけでもなく。…わかる方にはわかっているのでしょう。自分にはグランプリボスの好走理由が正直まだ整理ついておりません。

終わってから思うのは、トモの形と背中の固さ。不良馬場では直飛寄りで柔らか過ぎない、という特徴のほうがよいのかなーとはリアルタイムでも思っていました。フィエロの評価はそれで下げたのですが、グランプリボスはむしろ評価を上げるべきだったな、などとちまっと反省をしております。このあたりはいわゆる馬見ですよね。

ゴール前のよれ。ずっと左鞭だったのが最後に効いてきたのか、ジャスタウェイにびっくりしたのか、外に膨れてしまいました。皇成が横の重心を立て直す流れで、馬にも余力が残っていなかったのでしょうね、ジャスタウェイと接触するまで内によれてしまいました。かなり左の手綱を引っ張りあげていたので、善臣にエルボーするような瞬間が生まれましたね。

そこだけ取り上げてラフプレーというツイートを目にしましたが、さすがにそれはよく吟味された指摘ではないでしょうね。ブラックジョークなら秀逸ですが単なる揶揄と受け取られかねませんのでね。それよりは三浦の横の制動力がもう少しあれば、という感想はもちました。相談役が体を入れて受け止めていた姿はさすがなのですよw


ワールドエース。

敗因は馬場。どの陣営もここに尽きるのだと思いますが、特にチャンスを逃したなぁと思うのがワールドエースでした。パドックはよかったですねー。2月に見たのとはまるで別馬でした。あの出来で先週の馬場だったら。向こう正面の長さを利用して前々につけていけたでしょうから、大外枠も大きな不利ではなかったかもしれません。

グロリアスデイズ、フィエロ、カレンブラックヒル、クラレント、グランデッツァ、エキストラエンド、トーセンラー。上位入選順ですが、いずれも良馬場だったらな、という馬だと思っています。むしろ良馬場ならジャスタウェイがスポイルされていた可能性があると思っていますので、結果もずいぶん違っていたでしょうね。



さらに雑なイメージを。

ディープ産駒がこの馬場をこなせないと考えて、非ディープの10頭でBOX買いすれば当たるんじゃね?などと軽口を叩いていたのですが、それでよかったとはw

いや、でもそこから買わない馬を絞ってしまう性質なので、やっぱり外していたかな。ちゃんと予想しないといけませんね。



モレイラの印象も少々。

最終レースのレッドアルヴィス。先行策から4コーナーでポジションを主張するように早めに仕掛けて4着に粘りこみました。上腕からがっちり包むような、でも手首できつく当たるでもない制御の効いた道中の手綱と、騎座がブレずに府中の直線を追い続けられる体幹と。ペースや馬場をよく観察しているようですし、好印象でしたねー。短期免許は下りるのかしら。来るようなら要注意と思っています。あ、こちらは複勝で狙って4着という平常運転だったのですけどねw



最後に。

ジャスタウェイのウイニングランが象徴的だったと思っていますが、全馬疲労困憊だったでしょう。このあとのローテーションはそれぞれ慎重にお願いしたいところです。特にジャスタウェイは宝塚記念という話もあり。好調が続いていたとはいえ、中山記念→ドバイ→安田記念のすべてで結果を出しての宝塚記念はちょっと厳しいかと。外野が心配するのは勝手極まるだけなのですが、ぜひリスクテイクの効いた判断と挑戦をお願いしたいと思っています。

…あー、レース直後に「いいレースだった」と率直な感想をもったのですが、各馬が力を出し尽くした、という点を見て取っていたのかもしれませんね。そのときは理由をよく吟味していませんでしたが、こうして言葉を連ねてみて気づいた次第です。総合力がしっかり問われるG1は見応えを伴う、ということかもしれませんね。



※追記
今度こそほんとうに雑な話。

レース直後、スタンドでゆっくり戻ってくるジャスタウェイを見守りながら、大きく読み違えた甘々な自分を味わっておりましたが、そんなときにいつも思い出すのがこちらでして。キャプテン翼(香港に像ができたらしいですね)のワンシーン、三杉淳が4-4の同点にされた時なんですけどね。
「三杉 淳という人間」というページにコミックの画像がありました

ほんとにこんな心境でした。「やっぱり競馬はむずかしいよ」って感じですw そんなに戦術に長けているわけでもないのにねw
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