2014.11.04


スピルバーグの差し切りでした。

直線を目いっぱい使った追い込み。差し届くであろうことはイスラボニータが抜け出して、手前が変わったあたりで察しておりました。毎日王冠の二の轍を踏まないように外へ出した鞍上。その思い切りのよさが勝因となりましたね。

レースラップです。
12.9-11.7-11.8-12.2-12.1-12.1-12.3-11.4-11.3-11.9

予想通りのカレンブラックヒルの逃げでしたが、マイネルラクリマ、ジェンティルドンナ早めに番手を形成し、そこにイスラボニータが加わったことが大きかったでしょうか、4コーナーまでペースに注文をつける存在はありませんでした。1、2番人気が前受けすれば喧嘩を売りに行くのは自滅に近いでしょうからね。フェノーメノとエピファネイアの行き脚がつかなかったこともペースが上がらなかった要因であったでしょう。

特に3、4コーナーのペースが落ち着いたことが大きなポイントだったと思っています。結果、直線に向いてからのスピードアップは急カーブを描くことになりました。イスラボニータの馬なり加速についていけない馬が争覇圏外に消えていく直線の攻防。勝ったスピルバーグは別の勝負に徹したように見えますね。直線を目いっぱい使って脚を伸ばす様はこれまで披露してきたことと変わりがないように映りました。

体質の問題で順調に使えず、ようやく順調さがでてきたとのコメントを目にしています。毎日王冠もそうでしたが肩の出方がどうも硬い印象がありまして、順調でなかった痕跡はそのあたりにでているのかなと勝手に結びつくところがありました。毎日王冠直後はああいう馬なんだろうなと理解していたのですが、やっぱり買いづらかったなー。

北村も藤沢厩舎も、ダンスインザムード以来のG1制覇。以前は口取りを遠慮していた藤沢師が満面の笑みで参加していたのは印象的でした。これを機に藤沢厩舎のまとまったレポートなど読めるとよいですね。そうそう、全兄トーセンラーとのパンプアップ感の違いは厩舎の仕上げによるものかもなー、とも思いました。

府中専用機、という言葉は積極的な評価をする際には用いられていない印象がありますが、ここまで極められると素晴らしいの一言。ウオッカの非ではないでしょう。次走はジャパンカップとのこと。ペースと仕掛けどころにけっこう左右されそうな予感がありますが、連勝なるのか、楽しみですね。


イスラボニータはレースの中心に在り続けた結果の惜敗。2コーナーをやり過ごしてからの進出は、戦略上妥当なものと認識しています。もしこの進出がなければ。ジェンティルドンナにペースとコースと仕掛けどころの主導権を楽に渡してしまうことになったと推測しています。ルメールの挙動はどこまで読んだうえであったのか。結果的に、ジェンティルドンナにはコース取り、後続には仕掛けどころに対して、それぞれ強烈なけん制になったように見えています。

直線、ジェンティルドンナの外への進路を塞ぎ、横綱相撲で押し切りにかかる姿はルメールの勝負の姿勢の表れと、まぁいわゆる胸熱な状態で見守っておりました。もちろんほぼ同時に、あぁ目標になるなぁといやな予感もしていましたけどね。イスラボニータの位置にエピファネイアかフェノーメノが得られていれば。…これこそ、たらればですね。

鞍上、トレーナーとも直線抜け出した際に「フワッとなった」と表現しています。これがフィジカルの限界を示しているのか、集中力の問題なのかは、次走以降で見極めることになったと思っています。その次走はどこでしょうね。香港の登録はあるようですが。有馬記念?いいでしょうねー。

パドックでのスケール感に少し欠けていたことと、相変わらずの柔らかいからだ。適性や実力を見極めることとは別にして、わくわくする存在であることは改めて確認しました。本命視したことに反省はあっても後悔はない、と発言してしまうのは単なるファンの証左でございましょう。ぜひとも無事に。


ジェンティルドンナ。好スタートから好位置に。先の通りイスラボニータのポジショニングで、直線で行き場を失う時間が生じたと見ています。ラストで2着に差し込めたのは不可抗力ながら溜めが効いたため、かもしれませんが、やっぱり直線をしっかり使って伸び切って欲しかったですね。惜敗の程度はウオッカやエアグルーヴとちょっと重なります。もはや歴史的名牝、ジャパンカップ3連覇につながる一戦にはなったと思います。


エピファネイアの繊細さ。スタートでよれたことで矯正&軽いプッシュで挽回しようとした結果、あのかかり具合につながったように見えています。福永の抑えたかった縦のポジショニングにちょっと疑問を覚えてはいるのですが(ペースに対して後ろ過ぎるきらいがありまして)、いずれにしてもあの気性を上手に折りたためないとこの先も厳しいでしょうね。着差を考えると善戦しているのでしょうが、勝ちの見込めない惜敗を繰り返してしまうなら、ひとつ大胆な舵取りを試してみたほうがよいのかもしれません。

…いまから思えばというエクスキューズがつきますが、菊花賞に向けた調整がこの馬の良さを削ってしまったような気もしています。もう少し言えば、乗り替わりの弥生賞で折り合いを壊してしまったことが、その後のキャリアと経験の積み上げに大きく影を落としているようにも思えます。誰かを責める意図はないですよ。競走馬のキャリア形成は繊細なものであるなぁ、という感慨を覚えた次第です。


ヒットザターゲットの鞍上はこのラップの波に乗って上位進出してきましたね。現場でリプレイ見ながら「こわっ」と口に出ていました。ラブイズブーシェも同様ですが、いずれも今回だからこその成績だと思っています。ペースが変われば、大きく着順を下げることも全然あるでしょうね。



最後に。

凡戦、という表現も散見されていますが、重賞未勝利馬が勝ったことが理由でしょうか。走破タイムが伸びあぐねたのは確かですが、それかなー。タイムだけ捉えて凡戦と断ずるのはちょっと端的過ぎるでしょうね。

直線が長く取られていてほぼ1ターン。このロケーションだと様々なペースが出現可能になると思っています。前受けした馬が、有力馬が、コースのどの部分で自身のストロングポイントを活かそうとするのか、それによって展開が大きく変わることになるはずです。今回は走破タイムに表れない強さが問われた、ということだと理解をしていますので、次走以降に直結するかは別として、決して凡戦ではないと思っていますよ。



最後の最後に。

…JBCも終わっているんですよねー。週中にさくっと書ければ。感想書いておきたいと思っています。


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