2016.03.09


マカヒキ、印象的なトライアルを制しました。

いやー、いいレースでしたね。3強が3者3様のトライアル。3陣営、3人の鞍上はお互いの取りうる戦略をよくよく読み込んだ上であの直線での交錯になったと思われます。きっと別の条件、東京であったとしても際立った内容になったとは思いますが、そこがクラシックと呼ぶべき由縁でしょうか。施行条件が変わらないが故に歴史に分厚い1ページを残す。さすが皐月賞トライアル、さすが弥生賞と噛み締めているところでございます。

公式レースラップはこちら。
12.5-10.5-11.3-12.2-13.0-12.8-12.5-12.5-11.3-11.3

レース直後からこちら、3頭のパフォーマンスに関する評価が様々に語られるのを読み進めてはおりまして、もう書くことなさそうなんですけどね、いや皮肉とかでなくホントに率直に。あっという間に相対化されていく議論は思い入れの熟成に対しては早過ぎるようにも思ったりしますけどね。自分なりに感じたことに極力絞って、それぞれ書き留めておきたいと思います。


リオンディーズ。デムーロの先行策は先週のドゥラメンテのそれとは意味合いが異なっていましたね。リプレイ映像で確認しましたが(すみませんリアルタイムはマカヒキ中心で観ていたのでw)すっと出してからアクションを抑えて探るようなニュートラルな間があってから、リオンディーズ自身にググーッと強い前進気勢が表れてきたように見えます。

おそらく、兄エピファネイアの反省と特徴を踏まえた陣営のトライアルはここだったでしょう。1コーナーまでをニュートラルなスピードでリラックスして進められるか。あの強い前向きさはどの程度顔を覗かせるのか。結果、コントロールの効いた範囲内に収まったという印象がありますが、3戦目のテンションを前提にすると離れた4番手で追走できたこと自体が収穫かと思っています。これが全くガツンとこなければ、ポジション的にはもう少し後ろ、エアスピネルの斜め後ろで展開していた可能性もあったかもしれません。

残り600を切ってからの進出も、リオンディーズの勢いを考えたらゆっくりしたものでしょう。今回の勝負の綾は、エアスピネルを背負ったこと。早く先頭に立つことイコール2頭の目標になることが確定的な状況ですから、どのくらい仕掛けを待つのか、早めにセーフティーリードを確保するのか。鞍上の判断が問われる場面でのデムーロの選択は、物差しをつくることだったと思っています。

手綱を手繰って右鞭を入れるタイミングがちょうど残り200。ストライドの大きい馬ですから、いや、だからこそかな、登坂込みのラスト1ハロンの加速を試したのかなと。やってくるであろうマカヒキとの加速力と持続力のギャップを測りつつ、勝負にこだわるためのタイミング。勝負の綾で2着惜敗でしたが、収穫の大きい2着であったでしょう。スタートからどのくらいプッシュしたら破綻せずに先行できるか、唸っている状況で仕掛けたときにどのくらい加速が効くのか。きっといろいろ測れたでしょうね。


エアスピネル。2コーナーまで断続的に手綱をクイクイと引く姿。だいぶ首を上げながらの前半の運びとなりました。2、3ハロン目が速い展開でしたから、ここで力まなければもう少し違ったかもしれません。ただパドックからテンション高めでしたから、本番に向けての陣営の課題はこのあたりになるのかな。向こう正面で落ち着かせたあたりが武豊の巧さなのでしょう。

不思議な感覚、とはその鞍上のレース後コメント。ポジションといい進出の具合といい仕掛けといい、勝っているリズムで運んでの3着というのはエアスピネル中心でリプレイを観ると納得するところ。リオンディーズとマカヒキの強さが際立つコメントとなっています。

弥生賞の予想の段階で、そのテンションの高さから鞍上は1コーナーまでプッシュしては行かない判断にするだろうと踏んでいました。リオンディーズが前で運ぶならその力を利用して差す競馬に回る、という見立て。あとは能力の比較で3番手評価にいたしました。はたして、その通りの結果に。大方の見立て通り、自分も皐月賞戦線ではひとつ評価を下げる形になりそうです。例年なら勝っているという評価も妥当でしょう。豊作、という表現が使えるのは有難いですね。


マカヒキ。スタートから後方待機は了解していましたが、それにしては1コーナーで最後方はちょっと後ろだなーと思っていました。2コーナーから向こう正面にかけて、ちょうどペースが落ちてきたあたりでグッグッと進出。2強を射程距離内に収める動きは日本に腰を据えて磨き続けた目算の賜物でしょう。3コーナーからの差の詰め方、4コーナーのシフトアップとコーナリングはいまいま日本で見られる最高のパフォーマンスでしょう。いやー肩ムチのタイミングといい、応えるマカヒキの唸り方といい、しびれましたねー。ステキ。

ハンドルの効きやすい落ち着いた気性が、あの測るような差しを生んだと思っています。リオンディーズがもうひとつ早くゴーサインを出していたとしても差し切っていたのでは。ただ、今回のようなきれいな差しが本番でも決まるのかは微妙なところ。おそらくですが、道中13.0が現れることも12.5-11.3-11.3の加速ラップで決着することも可能性は高くないでしょうから。どちらかというとダービー候補誕生と見たほうが適切かもしれません。末脚のパワーと持続力に秀でていることは、若駒Sで示されていたと思っていますが、これで証明されたといってよいのでしょう。皐月賞かー。どうなるでしょうね。

予想では、デムーロの先行策と早め先頭、ルメールのお家芸とマカヒキの脚質、若駒Sの脚色をバランスして、マカヒキ優位と読んだ次第です。ディープインパクト×フレンチデピュティから、ショウナンパンドラをオールカマーでチョイスするリズムでもありました。自分の中では推し易かったかな。でもあの着差ですから紙一重でした。



さて、スプリングSにこのレベルの馬はいない模様ですから、ここにサトノダイヤモンドが加わって、皐月賞の勢力図がほぼ見えてきたという認識です。問題はルメールがどちらに乗るのか。戦前はマカヒキに乗れないという意味合いのコメントを出していましたが、レース後のコメントではどちらに乗るかはわからないという。。。 早速あちこちでルメールの替わりに乗るのは?という話がわいのわいのしていまして、いまだけの楽しみだよなーなどと思いながらチラチラと拝見しているところです。

そうそう、フジの中継、勝利ジョッキーインタビューの肝心なところを切ってしまう残念さを発揮していましたが(あれはさすがにマズイですね)、ゲストの佐藤哲三と印が全く一緒でして。ちょっとうれしさを覚えてしまうあたり、ダメな方にマニアックですね。もう少し時間を取ってレースの解説をじっくり聞きたかったなぁ。リオンディーズの返し馬を凝視してこれなら大丈夫と値踏みする姿はなにやら参考になりました。



最後に。

ドバイミーティングへの招待状が続々届いていますね。待たされたホッコータルマエにも3年連続で出走が固まりました。ワンアンドオンリー、ベルカント、ラニのノースヒルズ各位にも招待の連絡が。すべて武豊というのも楽しみな要素ですね。リアルスティールにライアン・ムーアというのも朗報。ソロウとの対決ならモーリスにも参戦してほしかったですが、いい力比べが観られるといいなー。

こうしたお祭り開催、やっぱり日本にもほしいですね。そこに向けてわくわくする過程が競馬への求心力を保つように思うんですよね。サンモリッツのホワイトターフとか、うらやましい限りですしね。クラシックの盛り上がりとはまた異なる楽しみ方、増えるといいなぁと思っています。


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