2016.04.08


アンビシャスのポテンシャル、そして横山典弘の判断が炸裂しました。

いやー、先行できるとは思いませんでした。好位で折り合うには前向きすぎると見立てていたのですが、こんなに鮮やかに裏切られるとは。嵌ったからこその賛辞、と結果論的な見解もあるでしょうが、リスクを負って前に出ることの難しさに想像が及ぶなら、それも全部くるんで賛辞を送るほうに賛同したいですねー。

横山の見立てを汲み取った限りで。警戒していたのは武豊の単騎逃げであったかなと思っています。スタートからしばらく、マイネルラクリマ丹内を前に見ながら、内側の馬群に寄せずに前にも内にも動ける位置をキープしているように見えました。ちょうど残り200のハロン棒を通過したあたりですね。

その直後、ラクリマがキタサンをパスしないと判断したあたりで、左の拳をわずかに開いて首元をやさしくトントンとする仕草。このソフトタッチにアンビシャスが反応したようです。ここからグッとポジションを獲りにいきました。もう古い言葉かな、鈴をつけにいく、という表現がぴったりですね。ステキです。ええステキです。

おそらくですが、ラクリマがハナを叩く挙動が見えたならショウナンパンドラを見るくらいのポジションに控えていたのではないかなと。そのために前にも内にもポジショニングできる間を求めたと受け取っております。戦略的な縦横のポジショニング。こう着眼すると1コーナーまでの入りはとても堪能できます。大事なことなのでもう一度、ステキですw


公式レースラップです。
12.8-11.5-12.5-12.1-12.2-12.5-12.1-11.3-10.9-11.4

自分のしょーもない誤算はもうひとつ、キタサンブラック武豊が3200に向けた試走にするのではという読みでした。これはキタサンブラックの折り合いの付きやすさを全く見積もり損なっていたわけです。スタートから意識してプッシュ、先頭を求める所作がみえていますからね。折り合いを壊す不安があればプッシュしないでしょうから。

えー、コースも走破タイムも違いますし別馬ですのであくまで参考程度ですが。いずれも2着、そして武豊のラップメイクという観点でで、トウケイヘイローの香港カップ、公式レースラップを引っ張ってきました。2ハロンごとですね。
25.74-24.75-25.27-23.86-22.34

上記の大阪杯も2ハロンごとにまとめてみます。桁も揃えましょう。
24.30-24.60-24.70-23.40-22.30

道中の溜めこそ大きく異なっていますが、ポイントはフィニッシュの2ハロンでしょう。アンジュレーションや馬場コンディションが違うのに同じ22.3で走破している点。大阪杯ですとラスト1ハロンを大きく失速せずにまとめていることが数字から見て取れます。香港カップもゴール前で交わされていますのでラスト1ハロンが若干の失速ラップで展開していることが窺えます。

ビジネスモデルの話で「再現性」というキーワードを目にすることがありますが、第一人者の騎乗ぶり、安定したサービス(=再現性のあるラップメイク)を供給できることが数字で示されている、と言えるでしょうか。ここに武豊の信頼性があると思いますし、だからこそ横山は鈴をつけに行ったのでしょう。レベルの高い戦略が交錯したレース、結果的にこの2人のワンツーでした。他のジョッキーの出番はありませんでしたね。

あ、一応補足。鈴をつけに行く、は、そもそも勝ち負けを問わないニュアンスをもっている認識ですので、自分で鈴をつけに行くと言い換えたほうが適切かもしれません。だれかあの逃げを捕まえにいけよ、というニュアンスですね。


キタサンブラックは自分のペースを守れることにストロングポイントがありますね。引き続き武豊で天皇賞参戦が発表されていますので、なかなか予想が楽しくなりそうです。単純な比較でしたが、香港のトウケイヘイローよりパフォーマンスがだせるとも考えられますしね。同じ清水厩舎の後輩は3200でも逃げるでしょうか。ね。


本命はショウナンパンドラでした。キタサンが先行に苦労する、アンビシャスが後方待機でなお力む、という読みですので、ポジションを求めつつしっかりフィニッシュできるジャパンカップ馬を選びました。池添の乗り方は理にかなったものだったでしょう。大ベテラン2人にレースを作られてしまった分の3着だったと理解しています。ひとつふたつ前のポジションでレースするシミュレートもできましたし、ヴィクトリアマイルに向けては順調と、前向きに捉えております。


残念だったのはヌーヴォレコルトでしょうか。3、4コーナーの加速ラップで溜めをつくることに重きを置いていました。直後のラブリーデイがとばっちりを受けていましたが、そこに至るまでにがっちりハミを噛んでいたことは少なくなくラスト1ハロンの伸びに影響したと思われます。個人的な見立てですが、追い切りをやりすぎたのではないかなと。追い切り映像でのふわっとした鞭の使い方、パドックでの前捌きの固さ。このあたりは直前2週の調教が過ぎたことを示しているように見えています。ことの真偽はわかりませんが、結果として次走クイーンエリザベス2世Cでは武豊に乗り替わり。岩田には厳しい結果となりました。


さて勝ったアンビシャスは適鞍がないという理由で春はお休みとのこと。大阪杯がG1昇格、というニュースも出回っていましたが、いまの大阪杯の時期ですと、その後のローテーションが組みにくいこともあるのでしょうね。

G1が増えるということは、そのレースに向けたローテーションが整理されることを伴う必要があると思っています(一回の改変でピタッと嵌るかはともかくとして)。でないとその新設したG1が目標としにくいでしょうから。馬のピーキング、3ヶ月は続かないと理解していますから、宝塚記念までは長すぎますしね。

香港やシンガポールがあるじゃないか、という議論も微妙といえば微妙。アジアサーキット全体でG1ローテーションの調整を統一団体がおこなっている、という状況なら話は別でしょうけど。他国のG1施行条件が変わったらローテーションが成立しなくなるというのもね。

大阪杯のG1昇格、いまいま個人的には明確な是も非もないのですが、このアンビシャスのローテーションに関する判断がもろもろの微妙な状況を象徴的に物語っているように見えております。議論が活発になること自体はよいことですね。



東京スプリントも少々。

めでたく代休が消化できまして今年初のトゥインクルを堪能してまいりました。ダノンレジェンドの出遅れを確認するや否や、ひとつ前のポジションを求めるブルドックボスのルメールと、ひとつ内のポジションを求めてダノンが内から抜けてくるコースを未然にけん制するグレープブランデー武豊。ヘッドワークすげー、と思いながらわくわくしておりましたね。

コーリンベリーの逃げは35.7-35.7。有力馬からのプレッシャーをあまり受けずに直線に向くことができましたから、こうなればコーリンベリーの地力がものをいいますね。この前半の緩ラップが踏めるからこそ、昨年の陣営は距離延長に希望を見ようとしたのかもしれません。トレーナーのコメントの通り、1400までなら問題ない印象。というよりやっぱり1400がベストっぽいですね。秋の連覇まで、楽しみは続きそうです。



最後に。

この投稿をまとめる前に東京スプリントに繰り出す週中の流れ。楽しむことを優先していないとね、と思いつつ、大阪杯書いてないなーという思いが引っかかったまま、桜花賞の枠順発表を眺めてしまっていました。

見た瞬間にあーもーメジャーエンブレムじゃん、と雑な感想。でも極端なトラックバイアスがない限り本命は堅いように思っています。とか言ってると危ないかしらw クイーンCを生で観ちゃっているとねー。

ビービーバーレル等の先行馬の動向も気にはなりますが、相手を間違わないように、という視点で臨むつもりでいます。

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