2016.06.05


ロゴタイプが逃げ切りました。

1頭だけインに拘るコース取り。当日朝の雨が残る馬場でしたので、なかなか読みにくい状況もありましたが、田辺は腹を括っていたようです。有力馬の仕上がりと末脚の持続力、そして注意を向けていましたが、逃げ馬不在のメンバー構成にもっと気を配るべきでした。レースの決め手がポジショニングになることを予見しておきたかったなぁ。お見事な逃げでした。

公式レースラップです。
12.3-11.0-11.7-12.0-12.1-11.3-10.9-11.7

好スタートからディサイファが先頭を窺っていましたが(このあたりはさすが武豊)、それを制してロゴタイプ田辺がペースを握りました。2ハロン目の11.0を考えるとハナ争いにならなかったのは納得するところ。…田辺もそれを了解した上でダッシュを効かせていたかもしれませんね。

個人的にはクラレントかレッドアリオンがハナを狙って、ロゴタイプとけん制しあう展開をイメージしていたのですが、思った以上にクラレントは行けなかった様子。モーリスは溢れる前進気勢を無理やり抑え込んでいましたし、リアルスティールも引っ掛かったテンションをなかなか収められずにいました。顎上がっちゃってましたからね。

結果的にモーリスがペースに蓋をした格好ですが、展開の綾というべきでしょうか。モーリスがもうひとつ後ろならリアルスティールが2番手を取りに行っていたかもしれません。いやー、すごいたらればですけど。そしてそうなったとしてもロゴタイプの単騎逃げには変わりなかったように思いますけど。


ロゴタイプのスパートは登坂にかけて。馬場状態を加味しても素晴らしい仕掛けでしたねー。逃げた馬が11.3-10.9-11.7で上がりをまとめていますから、後続には厳しい絶妙さであったと理解しています。逃げ馬が差しているような流れは、今年でいうとヴィクトリアマイル前日の秋川特別。逃げたプレミオテーラーが上がり33.2でまとめる展開。そりゃあ後続は差せませんよね。

レースラップの緩急のリズムが中山の中距離で見られやすいイメージも。というより、特にエクイターフ以降かな、スタミナの使い方といいますかラップバランスといいますか、府中と中山の傾向が逆転しているようなイメージもあり。中山の4コーナーで後続にリードを取ってそのまま押し切るような逃げ。今回のロゴタイプにも通じるように思っているところです。

あ、皐月賞馬の逃げ切りをフロックとは思っていません。田辺の戦略に注目してしまいますが、1:33.0で走破できるフィジカルは確かなもの。ちゃんと回顧して、そりゃあ勝つよ、と理解をしております。

田辺はG1、2勝目。TwitterのTLであぁとなりました、コパノリッキーも人気薄の逃げ切りでしたね。インタビューの流れで「人気馬で勝ちたい」とのコメントがでていましたが、騎乗馬の質だけ求めるタイプでもないでしょう。引き続き、自身のペースで活躍していってほしいと思っています。やられたぁーw


モーリスは2着を死守。ある意味では相当強い競馬をしていますが、あれだけ強く行きたがっての2番手ですから、リアルスティールのように惨敗しても不思議ではなかったでしょう。個人的な見立てですが、ベリーだからこそ前半を抑え込めたのでしょうし、ベリーだからこそあの前進気勢をレース前半に発揮させてしまったとも思っています。テン乗りでなければ違ったかもしれませんが、返し馬から気持ちを折りたたむようなコンタクトは取れていなかったような。

しかしグラスワンダーの安田記念とはとことん相性が合っていませんねぇ。好きこそものの上手、ではないようですw


3着はフィエロ。乗り替わりでルメールを配してきましたが、当日内田に乗り替わりとなりました。土曜メインでブチコがゲートをくぐった際に足の甲を骨折した模様。早期の復帰を望んでいますが、リーディング争いにも影響しそうです。ケガの功名というと不謹慎にもなりそうですが、結果だけ見ると急遽の乗り替わりは悪くなかった印象です。

馬群が外に展開しすぎ、というコメントがありましたが、残り300までイスラボニータの直後で控える戦略は正解だったのでしょう。モーリスをハナ差まで追い詰めましたからね。スローペースから各馬早めのスパートになり、タイミングを外して追い込むなら。イメージ通りの強い▲でした。いい出来でしたねぇ。


4着はサトノアラジン。川田は気持ちポジションを求めにいったでしょうか。こちらは反対に直線をフルに使った息長い末脚なら、と思っていましたが、実際はリアルスティールの直後にはいって直線を迎えていました。追い出しを我慢して進路を探す格好。スローが見えてはいますからね、半分納得というところです。

パドックでは変わらずトボトボ歩く感じ。ただ馬体の仕上がりは相当なものでした。普通に先行馬が揃っていれば。このあたりは巡り合わせですね。厩舎の後輩ダイヤモンドがシャンティイに行くなら、一緒に行っても面白いかもしれません。血統的にもアピールしたいですしね。


イスラボニータは5着。単勝でフィエロより人気がある点は、個人的には?でした。不利のあった昨秋のG1から上積みといいますか、上昇カーブがてんてんてん…とあったのかな。どのストロンングポイントで勝負してもちょっと足りない印象がありまして、単勝には推しにくかったですね。勝てないながら善戦の5着、というのはイメージに近しい結果でした。しかし、イスラボニータの特徴がフルに活きる条件はもう無いのかなー。もうひとつG1獲ってほしいのは間違いないんですよ。うーん。


リアルスティールは惨敗。これまでの主戦福永に戻っての一戦でしたが、何とか折り合いをつけてメイダンの直線を伸ばしたムーアとの差がはっきり出てしまったでしょうか。パトロールビデオを観る限り、モーリスに併せに行くあたりで急に首を上げるような仕草。ひょっとしたらこの折り合いの欠き方には如何ともしがたい理由があるのかもしれませんが、モーリスと同じ位置、かつモーリスより外でどう勝機を見出していたのか。

おそらくは盛大にかかるモーリスを見て控える戦略にしたのでしょうが、それより前に先手を取りに行く戦略はなかったのかと。自分が動いて他馬の機先を制する、それに足るだけの鞍下だと思うんですけどねぇ。結果的に追い出す頃には前脚が上がらなくなっていましたから、思い切った戦略を取ったほうが次につながったかもしれません。うーん。



最後に。

これからは「あんまりファンじゃない人の目」が必要、というツイート。糸井重里さんのつぶやきですが(キリッとしてましたねw)、ダービーに向けたプロモーションで競馬に目を向けたビギナーさんには、この逃げ切りはどう映ったでしょう。自分がビギナーだった頃は「これが競馬」という言葉で片付けられていたように思いますが、いまいまはネットで調べれば諸々の分析を覗くことができますからね。訳がわからんはないのだと思いますが、問題はそんな根気を発揮しなくても競馬にお付き合いしてくれるものなのかどうか。

こんな偏屈なブログも、割と雑な言葉で語られていくことにも寛容である競馬だったら長生きしていけるように思っているところですが、どうでしょう。自分が心配するのもアレですけどね。


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