2017.06.08


サトノアラジンがついにG1を差し切りました。

直線半ばまでインからずらっと並んだ「壁」。後方待機勢には進路が見いだせない、難しい流れになりました。イスラボニータ、エアスピネルはその典型でしょう。それに対して、決め打ったであろう川田の進路は大外。壁の外側までいけば視界はクリアですものね。ジョッキーも話していた通り、ワンターン+良馬場+外枠、ペースも含めて今回はもろもろの条件が味方になったようです。

ね。末脚の息の長さを分かっていながら、最後に外してしまったのは痛恨でした。リベンジに燃える川田、も個人的には重要なキーワード。買っておけばなぁ。

公式レースラップです。
12.2-10.6-11.1-11.6-11.6-11.0-11.3-12.1

当日の芝レースは坂下で上がりラップが最速になる傾向。やはり馬場がよい分、早めにスパートしてもラスト1ハロンを粘りこめるのでしょう。ロゴタイプ田辺はこれを理解していたであろう強気なラップメイク。あわやという展開をつくりましたね。残り400から追い出した時点で決まったか?と思いましたよ。

ロゴタイプについては、厳しい先行策になると見ていました。外枠スタートですし、ロジチャリスやサンライズメジャーなど切れ味勝負では…という馬が早めにプレッシャーをかけるイメージがありましたから。ただ、パドックでの見栄えがすばらしかった。7歳でピークを迎えたといってよいような出来。これで馬券からは外せなくなりました。スローにはならないだろう、という読みもパドックでほぼまとまりました。

おそらくはグレーターロンドンがギリギリまで出否未定だったことがロゴタイプ騎乗にまとまったものと推察していますが(あー、単に先約を重視しただけかもしれません)、パフォーマンスで示すあたりはさすが。人馬とも、勝ちに等しい内容だったと思っています。


イスラボニータはポケットにはいる不運で着順を下げました。いや、向こう正面からけっこうヤングマンパワー松岡のマークにあったようですけどね。外から押し込まれる形でしんがり負けだったブラックスピネルの後ろにはいってしまいました。松岡の狙いだったでしょうか。4コーナーではヤングマンパワーの後ろからステファノスに外を塞がれ、直線は粘るブラックスピネルとヤングマンパワーに前を塞がれました。どこかで視界をクリアにするチャンスはあったか、という観点でパトロールビデオを確認しましたが、ないですねw

ただ、進路がクリアだったとしても勝てない流れだったのでは、とも感じています。同じく直線内を突くことになってしまったエアスピネルの方が反応がよかったように見えていますし。末脚の持久力勝負が得意なタイプではない認識。秋の京都の方がチャンスがあるかもしれません。もうひとつ、獲ってほしいですね。


グレーターロンドンは出遅れからずっとポジションをリカバリーする流れ。道中息を入れる時間は少なかったように見えています。直線半ばで進路を確保してからの伸びは、これまで見せてきた脚色からするともう少しやれたような。でも爪に不安がでて、中間運動が軽めになり体重を増やしてしまった、という経緯からのこのパフォーマンスですから。

パドックで見た中で一番スケール感を感じたのはグレーターロンドン。順調にいけば秋はとても楽しみ。これまで東京と中山でしか走ってないですから、京都でも観てみたいですね。


レッドファルクスはエアスピネルと鍔迫り合い。レッドの位置がほしかった、とは武豊のコメントですが、直線はノンストップで外へ外へ。ようやく視界が開けたのはサトノアラジンのもうひとつ外。そこからの切れは素晴らしかったですが、ゴール前ではサトノと脚色が近くなっていたようでした。4コーナーで前後が逆なら、レッドはインで行き場をなくしていたかもですね。

マイルG1で2着ですから十分対応したといえそうですが、1400が一番合うような。スプリンターズSが目標になるのでしょうが、そのあとが気になりますね。


エアスピネルは差しにかけての5着。スタートからのポジショニングからすると、ペースを受けずに一発狙いという待機策に見えています。今回のメンバーで抜けた存在ではない、という評価があったのでしょうね。レッドファルクスの進路を付いていく訳には行かない分、直線はインで詰まる結果になりました。ラストの脚色はすごかった分もったいない印象ですが、戦略的には一か八かですのでね。やむを得ない結果という認識です。


ステファノスは戸崎の積極策が目立ちました。よくあの大外から中団まで潜り込みましたよね。3コーナー手前でビューティーオンリーをブロックし、4コーナーで仕掛けていったあたり、かなり攻めていた印象です。馬の出来もよかった。しかしG1は遠いですね。。。


アンビシャスを本命にしていました。ひねってひねって、差し脚が活きる展開になるのでは、という読みだったのですが、それ以前に実力を発揮できる状況になかったようです。トレーナーは「いつものアンビシャス」ではなかったとコメントしていますし。

わからなかったツイートされていた方もいらっしゃいましたが、爪の状態がいまいちだった様子。パドックはトモの踏み込みと爪とイレ込みのアンバランスな見栄えが印象的でした。追い切りもラストが踏ん張れておらず。敗因を数えれば、ねぇ、いろいろ引っ張り出せてしまうわけですが、もろもろベストな状態だったとしても、このペースを差し切れたかというと。。。 1、3着が1400の重賞で差した実績があるわけで、適性面からも今回は厳しい条件下でのレースだった認識に落ち着いています。



最後に。

こうやって書いてみると、有力どころが順調に秋を迎えた場合、マイルチャンピオンシップはとても面白い再戦になりそう。いまから楽しみになってまいりました。

安田記念をまとめ損なっているうちに、東京ダービーが終わり、森泰斗がダービージョッキーになりました。見事なレースでしたね。1、2着が強かった分、的場さんは善戦した3着というべきでしょう。残念ですが、そして酷な表現かもしれませんが、また来年。

一方で、有力馬の回避が相次ぎエピカリスがベルモントSで1番人気になる様子。春の府中のG1は終わりましたが、まだまだ楽しみなレースは続いております。

ダービー後にあれこれ思っていることもあるので、仕事が立て込んでこなければ、何とか書き切っておきたいなぁと。しっかりひと区切りしてからエピカリスの朗報を待てるのがベストですね。


2017.05.30


レイデオロが捲りで大一番を制しました。

いやー、ダービーの向こう正面で捲りが見られるとは。当日の馬場とパドックを見ながら、可能性は低いと見積もりつつ、マイスタイルのスロー逃げとアドミラブルの捲りがあるかも、などと考えてはいました。前日まではヴィクトワールピサのドバイワールドカップはないだろうとか言ってましたけどね。それも含めてアドミラブル本命にしたのですが、まさかルメールが捲るとは。2コーナーを曲がりきった瞬間のアクション。迷いのなさはG1連勝の勢いだけでは語れませんね。すごかったー。

公式レースラップはこちら。遅いですねぇ。
13.0-11.2-12.9-12.8-13.3-12.5-12.1-12.6-12.7-11.5-10.9-11.4

マイスタイル横山が11.2-12.9でペースに蓋をする逃げ。結果4着に残すわけですからこの牽制の効いた勝負の仕方は納得。これを許してしまうメンバー構成だったということですね。トラスト丹内には先頭を切る意思表示がありませんでしたし、クリンチャーは想像以上にダッシュがつきませんでしたし。そうですね、アルアイン松山がきっちり出していったことでトラストより後ろには見事な牽制になっていたでしょう。1コーナーまでの動きは本人の言葉通り見事だったと思います。

13.3-12.5のペースアップはレイデオロが2番手に来たためでしょう。これ以上捲られない=先頭をを確保するためのペースアップ。キタサンブラックのジャパンカップを想起させる、捲らせない程度のペースアップと見えています。おそらくですが、横山はここまでの流れを予め想定していたのでしょう(スタートを決めて先頭→急にラップを落としてスローを演出→捲ってくる有力馬があればペースを上げて対応、まで)。一方の丹内はレイデオロが来た瞬間横を向いて確認していました。こちらはその想定がなかったように見えています。2番手が遅すぎたとは武豊のコメントですが、具体的なペースうんぬんよりこの想定なり準備のなさを感じ取っての発言だったかもしれません。

mahmoudさんが具体的な数字をツイートしていましたが、レイデオロは直線までほぼ12秒半ばのラップを保っていたようです。走りのリズムをキープしていたと言ったほうがよさそうですね。捲ったのは結果論であって、力をこめてペースを上げたわけではなかったようです。

2コーナーの縦の並びはペルシアンナイト、レイデオロ、アドミラブル。レイデオロの捲りに呼応して戸崎が動きました。一瞬だけ逡巡したように見えましたが、かかり気味のテンションを考えれば納得。それでも追随したのは勝負にいったことの証左でしょう。テン乗りでなければレースの前半からもっと選択肢があったでしょうね。

この2頭の動きに捲りを躊躇したのがデムーロでした。すごい個人的な見解ですが、捲っていれば、このダービーは獲れていたかもしれません。いやーでも、ことのよしあしも含めて結果論ですね。…アドミラブルについては後述しますのでいったん置きましょう。

3、4コーナーでグッと溜めができたのはレイデオロの蓋でもあり、この段階で踏み始めるのは力がなければ、という側面もあり。この地点で素晴らしいアクションを見せたのは四位ですね。4コーナーを待たずにラチ沿いを捨てて、遠心力でアルアインを外に追いやり、レイデオロをロックオンしました。この展開のなかで一番シンプルにレースを進めたのはスワーヴリチャードだったでしょう。ジェンティルドンナの有馬記念がイメージ重なっております。あの時はトーセンラーの牽制で内ラチから1頭分離れてましたけどね。

あー、書きながら気づきましたが、ジェンティルドンナのジャパンカップはスローの上がり勝負でしたね。4コーナーから加速している点は古馬とのフィジカル差でしょうが、ラップ構成はまぁまぁ似ているようです。勝ったジェンティルが33.8、後方一気したデニムアンドルビーは33.2、というのはレイデオロとアドミラブルのコントラストに近いでしょうか。レースラップは以下の通りでした。
12.8-11.4-12.8-12.8-12.6-12.8-12.8-12.4-11.6-11.1-11.1-11.9

直線の追い出しもあわてず徐々に。ルメールは最後まで戦略的でした。ダービー初制覇なのですが、感動の涙的な瞬間はなかったような。昨年サトノダイヤモンドでともに惜敗した分、レース直後はうれしかったですね。獲るべきひとがしっかり獲った、という言葉がふさわしいと思っています。馬券が伴っていれば最高でしたけどね。


藤沢厩舎もダービー初制覇。何とも感慨深いですねー。シンボリクリスエスはダービー本命でしたし、レディブロンドもスプリンターズS本命でしたし、ラドラーダは東京1600でお世話になっているはずですし(おそらくユートピアSは本命でしたね)。厩舎ゆかりの血統で結果を出したことは素晴らしいのひと言。ブラッドスポーツならではの語り口ですものね。

ダービー馬にふさわしい競走生活を、というコメント。この変則的なレース展開でしたから、真価が問われるのは今後のパフォーマンスだと思っています。天皇賞か菊花賞かあるいは。厩舎ならではの選択がいまから楽しみです。ええ、バブルガムフェローの天皇賞は単勝で獲っておりますよ。


本命だったアドミラブルについて。上がり33.3で猛追しましたが3着まで。過去3戦の疲れは敗因ではないでしょう。あくまで外枠が堪えたことと、向こう正面で動ききれなかったこと。この2点が敗因と受け止めています。テンションの高さを理由にしなかったのは何かあるのかな。パドックからゲート前の輪乗りまで、だいぶ首をブンブンしていました。昂ぶりを仕舞いきれないという様子に見えていましたね。

テンションの高さからして、レイデオロとペルシアンナイトを向こう正面で追いかけていたら。3、4コーナーの12.6-12.7を落ち着いて追走できたかちょっと未知数なところがあると思っています。捲らなかったことでレースでの折り合いを壊すリスクを負わなかったことは、結果論ですが、先につながるのではないかと。いったん引くことで33.3の切れを引き出したともいえますしね。

レイデオロより先に捲れていれば立場は入れ替わったかもしれません。でもそこが大外枠を引いたことに帰結するわけですよね。どうしても1コーナーまでに他馬より余計にプッシュしなければいけませんから。やっぱり8枠のダービーは厳しかったかなと。

負けてなお強し。フィジカルについては一番高いパフォーマンスだったと思っています。ぜひとも脚元含めて無事で。秋、期待しています。



レース回顧をしながら気づいたこと。レース中に柔軟にハンドルが効くこと、細かくブレーキとアクセルが踏めること。反応が速く、スタートに不安がないこと。総じてざっくりいうなら、不器用さがないこと。古くて新しいといえばいいでしょうか、No.1を決めるレースほど問われる強みなのでしょう。もちろんフィジカル面、スピードとスタミナが高いことは大前提ですね。

クリンチャーが先行できなかったのは俊敏な加速に足りなく、マイスタイルは末脚の持続力に足りないところがあったでしょう(だからこそのスローでしょうし)。

一方サトノアーサー、カデナでいえばスタートからポジションを取りにいけず、細かくアクセルを踏むと持ち味が活きないタイプでしょうが、特にサトノアーサーはコーナーごとにひとつ後ろひとつ外に追いやられていくような展開。1コーナーはマカヒキのようだったんですけどね。川田も半分覚悟していたでしょうか。

フィジカルの高さに加えて、こうした要素が加味されて初めて、「強い」といえるのかもしれません。馬を仕上げる側は大変ですねw 負けた馬はこのどこかに足りない部分があったと考えると腑に落ちる場面が多いと感じています。あー、それをジョッキーが活かせないケースもままあるでしょうけどね。馬を動かすフィジカルも、先を読む戦略も、タイミングを逃さない反応力も。ジョッキーもまたよりアスリートな要素が求められてきていますね。

今回、スローの凡戦という向きもあるようですが、こうした人馬の機動力も加味した強さが問われたダービーなのだと理解をしているところです。もちろんペースの締まったG1を勝ち切ることも強さの証。だからこそ、そのいずれもで結果を残したキタサンブラックは、やはり現役最強という評価でよいのだと思っています。アドミラブルにはそこまで辿り着いてほしいなと期待しつつ、ですね。



最後に。

すでにあちこちで既出ですが。2004年のダービーはキングカメハメハ‐ハーツクライのワンツーでした。今年はその仔同士でのワンツー。ペースも展開も全然違いますし、偶然の符合なのでしょうが、こうした偶然は長くファンを楽しめるスパイスであるなぁと思っているところです。歴史が繰り返した、的な、ね。

「ダービー馬はダービー馬から」。競馬を始めた当時は輸入種牡馬全盛の時期でしたからね。いまでは父仔制覇は珍しくありませんので。…こんな語り方は古くさいのひと言で一蹴されるところかな。諸々のトレンドをアップデートしつつも、でも、こうした感慨はどこかで留めておきたく。せっかく20年も見届け続けているわけですしね。求められたときにはその推移を熱く語れるように。

…暑苦しくないほうがよいかもですねw


2017.05.21


ソウルスターリングの巻き返しでした。

鮮やかでしたね。馬場のよさと鞍下のストロングポイントを生かすための、ある意味これまで通りの先行策。小細工しないルメールの胆力がよくわかるレースだったと思っています。いやー予想的には完敗でした。

公式レースラップはこちら。
12.7-11.6-12.8-12.6-12.0-12.3-12.3-12.1-11.6-11.3-11.2-11.6

ヤマカツグレースが行ききれず、前目のポジションを望んだ結果逃げることになったのはフローレスマジックですから、見た目にもわかりやすいスローペースになりました。戸崎は狙っていたようですね。

残り6ハロンから直線の坂まで、ずーっと加速ラップ。こうなると差し馬はこのペースを上回る末脚を見せる必要があります。相対的に「好位の内」を取った有力馬には相応のアドバンテージが生じていたでしょう。

一番トモの充実したFrankel が勝負どころからドンと加速した瞬間に勝負が決しました。モズカッチャンは切れ味で抵抗しましたが、ラスト1ハロンを切ってエンジンの差がでたでしょうか。

思えばチューリップ賞までは疑う余地の少ないクラシック本命だったわけで。スローからの加速を問われる流れなら、これまで示したパフォーマンスの延長で考えればOK。復権成っても不思議はありませんね。あのボリューミーな馬体でオークスかぁ、という思いがちょっとありはするんですけどね。いやいや、すばらしいパフォーマンスでした。

ルメールからすれば、母スタセリタの主戦でもあり、母仔で日仏のオークスを獲ったわけで。主戦場を移してなお、血統のつながりをもってそれぞれのクラシックを制することができたのは、ただただ素晴らしいのひと言。ブラッドスポーツならではのエピソードでもありますが、ルメールを語る際に象徴的なエピソードになると思っています。こういう信頼をつないだジョッキー、ということですね。

藤沢厩舎はオークス初制覇、そしてこれで通算重賞100勝の大記録。しばらくは破られないでしょうね。90年代から見ているファンからすると、嬉しそうに口取りに加わる師の姿がとても珍しく。以前はご自身のスタンス(照れもあったかしら)から参加しないことが多かったので。年を重ねたことが良い意味での柔軟さを生んでいるなら素直に歓迎したい姿ですね。


モズカッチャンはほぼフローラSの再現で2着。最内枠を引いたのも同じですから、戦略が近しいのは納得するばかり。よく抵抗していましたが、登坂後に突き放されてしまったのは相手が一枚上手というところでしょう。


アドマイヤミヤビはよく追い上げての3着。33.9の上がりはディアドラと並んでメンバー最速でした。桜花賞のダメージが心配されていましたが、追い切りを見る限り、少なくとも順調ではなかったと思っています。クイーンC当時と遜色ない切れだったと見ていますが、今日の馬場とペースでは後方から勝ち切るのは難しかったでしょう。


リスグラシューは5着。両サイドからぶつけられたというレース後のコメントがありましたが、前走同様、勝負どころの反応が微妙だったことで進路を確保できなかったようにも。なによりかなり細化した馬体と高めのテンションでよく善戦したなぁという見立てです。このあたりが順調に見えていれば本命視したかもしれないですけどね。武豊の追い切り後コメントがずいぶん歯切れが悪く。これも判断のポイントになりました。


鞍上のコメントの歯切れの悪さで言えば、レーヌミノルも同様でしょうか。立場的にどうしても明らかなダメ出しコメントは出しにくいですよね。距離について「やってみないとわからない」という表現を使った陣営は軒並み着順を下げている印象もあり(藤沢さんが発言していたらすみませんw)。緩急のないペースでこそのダイワメジャーと考えていましたし、人気を吸ってくれれば、というしめしめ感をもっておりました。


その自分の本命はホウオウパフューム。…すみません、こちらがいわゆる養分になった格好ですね。しめしめ感ってw お恥ずかしい限りです。

寒竹賞の末脚、そこからの成長曲線、スローを見越して先手を取りに行く馬の可能性(ヤマカツグレースとかね)、乗り替わりで松岡という流れ(乗り替わりの分、思い切りよく乗れますよね)、パドックでの仕上がり。この妄想を重ねた結果、重い印を打つことになりました。見え見えのスローにはならない、という先入観が過ぎたのでしょうね。結果、このペースに一番スポイルされる馬になってしまいました。フルスイングで空振り三振、という気分です。ええ。

松岡の運び方には何の落ち度もないでしょう。すばらしいチャレンジでした。馬自身もこれで終わりとは思いません。ぜひ今後も順調に。どこかで大成する姿が見たいと思っています。


なお、ヤマカツグレースは1コーナーまでに行ききれず、2コーナー付近で抑える素振りがありましたから、外枠が応えた格好。追い切りが抜群だっただけに、これも勝負のアヤですね。これが少し序盤のペースを味付けしてくれれば、とおもっていましたが、結果最下位ですからだいぶピントのずれた見立てをしてしまっていました。



最後に。

さぁ、ダービーウィークですねー。幸い週間天気予報をみる限りは曇りが並びつつも降雨の心配はなさそう。この馬場がほぼ維持されると見てよさそうです。

…差し馬には厳しいかな。ポテンシャルではアドミラブルと思っているのですが、脚質がなぁ。逆に好枠を引いたらダンビュライトあたりが逃げていてもおかしくないかも。

先週までは皐月賞との連動をあまりイメージしていませんでしたが、この土日の馬場をみてその可能性を感じ始めています。アルアインとペルシアンナイト、それぞれに合うかもしれません。あー、内枠を引いて中団あたりで溜めているレイデオロなら可能性があるかもしれません。

こうして言葉を並べてみるとダービーの予想、面白そうですねw
わくわくしながら一週間過ごしたいと思います。


2017.05.16


アドマイヤリードの切れが勝りました。

いっぱい自信があったと本人がコメントしているように、ルメールのレースプランはかなり明確だったのでしょう。直線に向いてガラッと空いたインを取らず、慎重にスマートレイアーの左右を狙う時間がありました。武豊の直後なら待つには頼もしい空間ですよね。ソルヴェイグとの間を抜ける脚は凄かった。あの切れが最大の勝因で、それを引き出したルメールの戦略勝ちでもあったと思っています。クレバーですねぇ。

走破タイム1:33.9 はチューリップ賞、桜花賞と同じ。持ちタイムではありますが、今回のほうが遥かに価値が大きいでしょう。あの桜花賞と飛鳥Sの切れを信じていれば。強かった。

公式レースラップはこちら。
12.6-11.2-11.8-12.3-12.2-11.1-10.8-11.9

スタート良くソルヴェイグが逃げ、スマートレイアーはその直後、外からリーサルウエポンが前受けを狙い、レッツゴードンキは岩田の上体が立ち気味ながらの先行策。それぞれの思惑で前半のポジション取りが進みましたが、内から5頭ほど開ける向こう正面。やっぱり相当荒れていたんですね。

前日の日中に降った雨は、日曜でカラッと乾くまでは至らなかった模様。陽射しが見える天気ではありませんでしたからね。ただ、ひとつ前の芝レース、9Rは外差しが決まっていまして。ここから約1時間、それなりの回復が見られたのかもしれません。本当に降雨の馬場は難しい。。。

4コーナーだけ荒れたインを通って距離ロスを防ぐステイゴールド。直線外に進路を求めて1番人気のディープを凌ぎきる小柄なステイゴールド。ゴールドシップもレッドリヴェールも、須貝厩舎の仕上げで見ているはずなんですけどねー。経験が予想につながりませんでした。

一昨年の桜花賞馬、オークス&秋華賞の2冠馬、エリザベス女王杯勝ち馬が揃った中での戴冠でしたが、新たな女王の誕生、と言い切るにはちょっと早い気もしています。初G1制覇が初重賞制覇。さらにあの小柄な馬体ですから、消耗の大きいG1戦線で今後どれだけ中心たりうるか、見極めが必要でしょうね。

次走はクイーンSのようですので、間隔を空けながらコンスタントに使っていく方針かもしれません。洋芝は合いそうですね。夏の楽しみがひとつ増えました。


本命はミッキークイーンでした。レース直後は敗戦のショックといいますか、ちょっと理解に苦しんでいましたが、レースラップを見て納得。適距離ではなく渋った馬場で、大きく外に持ち出した上で、10.8の登坂ラップを上回れ、とはさすがに酷ですね。

同じディープでも、ハープスターなら可能だったかもしれません。もっと筋肉質なディープでないと、あの渋馬場でパワフルに加速するのは難しいという見立てです。あとはやはりコース取り。スマートレイアーとアドマイヤリードが通ったあたりがベストとすると、そこからはだいぶ外に振られましたからね。外目の枠も影響したでしょう。上がり33.8、自身の走りは出来ていたのだと思っています。

とはいえ、スタミナ差ししていたデンコウアンジュに差し切られているのは厳しいなと。上位入線馬との差を考えると、距離適性、馬場巧拙、ポジション、加速力、末脚のスタミナ、そのいずれにおいても他馬に秀でるストロングポイントが発揮できなかった、とも言えるわけで。チャンピオン、ではないのですね。

この後は未定とのこと。番組選びがちょっと難しくなったかな。陣営の判断を待ちたいと思います。個人的に好きな馬なので、どこかでもうひとつ、獲ってほしいですけどね。


デンコウアンジュが2着。蛯名が追い通しで33.2。アルテミスSが引き合いに出されますが、自身のパフォーマンスは当時より全然上でしょう。末脚の持続力ならこの馬、と思っていましたが、まさかあそこまで伸びてくるとは。わかっていながらの盲点、という謎の表現がしっくりきているところです。

2桁馬番で掲示板に載ったのはデンコウアンジュのみ。何かこう、内と外で異なる競馬が展開していたようにも見えています。こうしたスタミナを引き出すのはベテランの経験と思い切りなのでしょう。引き続き買いどころが難しい認識ではありますけどね。いい末脚でした。


ジューヌポレールは内枠のアドバンテージをしっかり活かしての3着。阪神牝馬のパフォーマンスから侮れないなーと思っていましたが、ラスト100の粘りに地力を見た気がしています。もう一回り馬体が膨らんでくるようなら。来年のヴィクトリアマイルでもう一回観たいですね。

スマートレイアーも好枠からの好リードで4着。昨年と着順は同じですが、今年のほうが中身があるように思います。できれば3着に粘ってほしかったですけどね。記録的に武豊だと連対がない状況ですが、特に相性などを疑う必要はないと思っています。

レッツゴードンキは対照的に外枠がアダとなった模様。3、4コーナーの緩んだラップで鞍上のジェットスキーが始まってしまった時点で厳しくなってしまったでしょうね。このあたりはスプリント戦を経た影響があったと思っています。

緩んだ3、4コーナーでインから進出したのはクイーンズリング。この判断はデムーロならでは思いますが、結果的に馬場巧拙の分、着順が振るわなかったと思っています。

そこからするとルージュバックの待機策は対照的でしょうか。馬場はこなしたと思いますが、思い切ったポジション取りの分、着順を上げられなかった印象。上がりは勝ち馬より速いですからね。前走で先行策を試していたわけで、もし前々で立ち回っていたらと思ってしまいます。うーん、このまま無冠で引退というのは何とも惜しいですよね。


…出走馬のタイトルを確認していて思ったこと。昨年のクラシックホースが3頭とも不在なんですよね。メジャーエンブレム、シンハライト、ヴィブロス。全部出てきたらワクワクしたでしょうね。個人的にはメジャーエンブレムが押し切っているイメージですけど、どうだったでしょう。



最後に。

オークス、ダービー、安田記念と、引き続き府中の馬場とのにらめっこが続きそうです。馬場の乾くスピードを予測しながら、レース直前まで組み立てを調整することになるのかな。金曜や土曜に決め打ちで予想するのはちょっとこわい状況だなと思っています。馬場は生き物、ですかね。週末だけは晴れてほしいものです。


2017.05.08


アエロリットが押し切りました。

スタートをポンと出た瞬間、思わず「おぉ」と感嘆の声を上げていました。その後も横山はペースに対して強気でした。直線は進路を選ぶ余裕がありましたね。2戦目以降はすべて1600mを使い続け、オークスよりこちらを選んだ陣営の判断も含め、お見事でした。

公式レースラップはこちら。
12.4-10.9-11.2-11.6-11.8-11.3-11.3-11.8

ボンセルヴィーソ以外明確なペースメイカーが見当たらないメンバー構成。松山は昨週同様に強気に前半のラップを踏みました。結果的にこれで3着ですから正解でしたね。

1、2着は外枠。思った以上に馬場の影響が大きかったかもしれません。パトロールビデオを確認したところ、3、4コーナーの内から3頭くらいまで、結構な砂埃が巻き上がっていました。土曜の競馬も完全なイン有利ではありませんでしたし、プリンシパルSでレッドローゼスが直線を待たずにインを手放していることも気になっていました。土曜より砂埃は増していましたね。

モンドキャンノは折り合いを欠きながら先行したことも大きいでしょうが、それ以外のインを通った有力馬はまとめてスポイルされた印象があります。リエノテソーロもレッドアンシェルも外から脚を伸ばしましたからね。オールザゴーの位置がギリギリのように見えています。…ざっくり語りすぎかな。

2着リエノテソーロが本命でした。人気薄でしたが以下の買い材料がありまして。先行策が可能、アネモネSで証明したのは速い馬場への適性と粘りこむスタミナ、そしてピッチ走法。良馬場でヨーイドンしたなら、ピッチの速さは相対的に有利に働きますからね。でも外差し有利にシフトしていたことが大きいかな。よいスタートからすっと下げた吉田隼人の好判断も素晴らしかったと思います。

そうですね、中山でスタミナの証明をしたのはアエロリットも同じでしょう。ラストはライジングリーズンに交わされましたが、フェアリーSの突っ込んだラップを2番手で追走していました。今日の先行策も、そのスタミナを横山がよく信頼していたからでしょう。

菊沢師の慎重な姿勢もお見事。詳しくは競馬ラボのインタビューにて。これを読んでいたら本命だったかもしれませんね。
善戦続きもここまで!裏付けある舞台で戴冠狙うアエロリット | アエロリットの菊沢隆徳調教師 | 競馬ラボ


気になった馬をいくつか。

モンドキャンノはルメールが意識してスタートから出していきました。前走の引っかかり方からするとかなり勇気の要る策ですが、ボンセルヴィーソの前残りを考えれば納得。朝日杯の2着は阪神1600の展開にうまく嵌めた面が大きいと思っていましたし、そもそっも距離延長にチャレンジしている認識でしたので、積極的なトライアルだったという認識です。

ミスエルテは折り合いに終始してから勝ち馬と同じ上がりで7着。そういう問題ではなく、デビューから減り続ける体重とパドックで見えた巻き上がったお腹。このあとの適性の見極めの前に休養をお願いしたいと思っています。

プラチナヴォイスは内々でもがいた格好での11着。スプリングSは積極的な仕掛けから直線先頭に立つまでのピッチが印象的でした。同時に登坂しきってからの脚の上がり方も同じく印象に残っていまして。石川は意識してひとつ前を取りに行くイメージだったように見えていますが、息の長さが求められる場面での失速は力の差でしょう。穴っぽいな、と思っていたんですけどね。



最後に。

この日曜は自宅観戦でした。前日発売でリエノテソーロのがんばれ馬券だけ購入していましたが、それこそ博打が嵌りましたね。土日の天候が安定しているのは有難い限り。ダービーまで、このまま馬場コンディションが崩れずにいってほしいですね。

その分ネットでケンタッキーダービーや香港のチャンピオンズマイルの結果を確認していました。ラッパードラゴンの残念なニュースも目にしています。得られるニュースが多いのは有難いですが、その分やはり自分なりの優先順なり濃淡付けが必要になりますね。たくさんの喜怒哀楽を表現するには限界がありますしね。かえって充実しにくくなる恐れもありますし。

とはいえ来週は母の日もミッキークイーンもこなさないといけませんw ここは踏ん張りどころ、頑張りましょうw